土曜日, 10月 10, 2026
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認知症と男性更年期の早期発見 県内初2つの人間ドック、10月から筑波大病院

【相澤冬樹】筑波大学付属病院(つくば市天久保、原晃院長)が10月から、新しい人間ドック2コースをスタートさせる。軽度認知障害(MCI)の早期発見に特化した「認知機能ドック」と中高年男性の加齢に伴う心身の不調の改善を促す「男性健康ドック」で、ともに県内初、大学病院の診療体制や研究機能とも連携した全国的にも珍しい人間ドックということだ。

2つの人間ドックは、通常行われている基本コースに付加するオプションとして設けられる。それぞれ軽度認知障害と男性更年期障害の早期発見が目的。共に高齢社会にあって、早期介入による改善の手立てが望まれている医療分野だ。異常が発見された場合、大学病院の精神神経科、泌尿器科の医師らと連携することでスムーズに治療に移れるメリットを生かしての設置となった。

中年期から「認知機能ドック」

軽度認知障害は認知症の前段階に位置づけられる。認知症の原因物質とされる脳内物質の蓄積は、発症の20~30年前から生じるため、中年期からのケアが必要になる。物忘れの自覚があったり、自覚がなくても周囲から指摘があったりする人が対象で、脳ドックのMRI(磁気共鳴画像)検査に続けて判定を行う。脳の萎縮度合いを数値化しての判断や心理士による対面でのきめ細かい検査によって調べるという。

オプション料金としては3万円だが、基本コース(6万2000円)と脳ドック(4万円)の受診が必須なため、自治体等からの助成を見込んでも1回で10万円を超える負担になる。同病院によれば、毎週水曜日のみの開設で、今年度は毎回1人、来年度からは毎回2人で、最大年96人程度の利用を見込んでいる。(利用料金はすべて税別)

軽度認知障害であることが明らかになった場合、同病院で実施の「認知力アップデイケア」が紹介される。認知症予防研究から効果が科学的に検証された運動、食事、認知トレーニングなどのプログラムを選び、インストラクターのサポートなどで認知機能を維持・改善できるよう取り組むものだ。

更年期障害に備える「男性健康ドック」

一方、男性更年期障害は加齢やストレス、生活習慣の乱れから、男性ホルモンが低下して起こる。性欲減退や発汗・ほてり、不眠、集中力低下、イライラなどの症状を伴う。近年では男性ホルモンの低下は、メタボリックシンドロームや心血管疾患とも関連することがわかり、低下の早期発見が様々な疾患の予防につながる可能性も指摘されているそうだ。

男性更年期障害の診断には、血液中の「遊離テストステロン」という男性ホルモンの量を測定することなどが有効。必要な場合、男性ホルモン製剤の注射などの治療が行われる。費用は1万2000円で、前立腺がん健診(PSA測定、3000円)との同時受診が推奨されている。年間200人程度の利用を想定している。

同病院の人間ドックは、つくば予防医学研究センター(西山博之センター部長)が担う。開設から3年目で、今年度初めて受診者が1000人台に到達する見通しになった。大学病院の診療科医師2人がダブルチェックした上で、健診結果を判定する体制を整えている。2つのドックの受診者から得られた検査結果は解析を加え、今後の研究に活用していくという。

つくば予防医学研究センターがある筑波大学付属病院

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