【谷島英里子】つくば市北部の小中学校9校の統合による市立秀峰筑波義務教育学校(つくば市北条)の開校(2018年4月)を記念した「秀峰筑波かるた」が、このほど完成した。学校区の歴史や文化を楽しく学べる内容で、生徒や保護者、地域住人など約3000人が協力した。

制作を呼びかけたのは、同校のPTA役員を務めていた柿崎優子さん(47)。旧作岡小閉校の際も記念かるたを作った経験があった。「かるたはシンプルなゲームで誰でも楽しめる」と、多くの賛同により、義務教育学校の開校記念事業としてPTA役員を中心に制作委員会が発足した。
かるたの箱は染色家の柿崎さんが自らデザイン。「あ」から「ん」までの46種類あり、読み札は同校5年生が考え、美術部員が絵札を描き、札の裏側には解説分も加えられた。札には地域の特産品や伝統行事、歴史上の人物、方言が盛り込まれた。例えば、「矢中の杜(もり) 昭和感じる文化遺産」「乱世の世 何度も挑んだ小田氏治」といった文化や歴史にちなんだものや「空高く そびえるバナナ筑波山」など標高877メートルを語呂で学べるユニークな作もあった。
全部で110セットを制作。今後は地域などでかるた大会を開催する考えという。17日には同校で贈呈式が行われた。柿崎さんは「かるたは全て地元ネタなので楽しく笑いあいながらできる。3世代で競い合う姿も見てみたいですね」と話している。
希望者には貸し出しを行う。問い合わせは柿崎さん(メールpuninoie@alpha.ocn.ne.jp)まで。