筑波山の四季と壮大なパノラマ ドローン駆使するつくばの写真家

雲海に浮かび上がる筑波山。手前は田んぼの雪(2月10日早朝にドローンで空撮)

【橋立多美】つくば市在住の写真家、会沢淳さん(64)がドローンに搭載したカメラで筑波山麓の四季を撮っている。

桜が散り始めた筑波大池でドローンを手にする会沢さん=つくば市北条

同市に29歳で写真事務所を構えた会沢さんは、裾野を長く引く山が気になって足を向けた。山中では三脚に固定したカメラが落下したり、シャッターが切れないなど予想外の出来事に遭遇。古くから神が鎮座する山として信仰を集めた筑波山は、今も神々が宿る山だと痛感したという。

以来筑波山の撮影はライフワークとなり、コマーシャルフォトの合間を縫って筑波山を撮り続けている。だが、「イメージ通りに撮らせてくれるかは、山が決める」と審判を委ねる姿勢は30年以上変わらない。

ドローン人気が徐々に高まる中、普段の生活では見ることのできない風景を見たい、撮りたいという思いに駆られた。昨年9月、県ドローン協会の講習会で飛行とルールを学んで操縦技能証明書を手にすると、筑波山の二つの峰と四季折々の自然を融合した撮影をスタートさせた。

関東平野に浮かぶ島のような筑波山は広い範囲から山容が捉えられる。紅葉と雪景色を撮り終えた今は潔く散る桜を被写体にした撮影が進行中で、筑波山を望む周辺地域の桜の名所や巨樹などの撮影ポイントに、夜が明けぬうちから撮影に向かう。

150メートル上空から撮った写真は絶景で、広々としたパノラマが展開する。「撮影の幅と可能性が広がる」と会沢さんはいう。今後は水を張った田んぼや風に揺れる稲の風景を撮り、写真集と実写映像による動画作品を制作する予定だという。

会沢さんは「筑波山麓の景色を自分が残すんだという使命感があるし、動けなくなるまで撮る」と話してくれた。