
【田中めぐみ】今年は明治元年(1868年)から150年の年に当たる。これを記念して政府は明治150年に関連する取り組みを推進している。筑波大学中央図書館(つくば市天王台)では、幕末から明治の動乱を生きた人々を記録した貴重な所蔵資料を公開したいと、特別展「グローバルに挑む群像-幕末から明治へ-」を29日より開催している。
特別展は3部構成となっている。第1部で、神田湯島にあった江戸幕府直轄の学問所「昌平坂学問所」の儒者が条約交渉にどのように関わったかをうかがい知ることのできる資料を展示。第2部では長州藩士の記録など、幕末の動乱を生きた人々の様子を記した資料、第3部では明治を拓いた名著を展示し、計49点の所蔵資料を公開している。
同大は東京教育大学を前身としており、1872(明治5)年に昌平坂学問所跡地に設立された師範学校の流れをくんでいる。昌平坂学問所と縁の深い同大は、同学問所に関する文書を多数所蔵しているという。

今回の特別展を企画した同大人文社会系の山澤学准教授は「歴史は現代を見るためのかがみだ。大学所蔵の記録資料からは、激動の時代の中、堂々としたたかに生きた人々の様子が見えてくる。開国というグローバル化に挑戦した人々の様子を知ることは、同じようにグローバル化の波にさらされている現代の我々がどのように生きればよいか、生き方の参考になると感じている。」と話す。
同大附属図書館は毎年特別展を開催し所蔵の貴重資料などを一般公開している。昨年は「江戸の遊び心-歌川国貞の描く源氏物語の世界-」を開催し、約2800人が来館した。
◆「グローバルに挑む群像」の会期は11月30日(金)まで。入場無料。開館時間は午前9時~午後5時。11月10日(土)午後1時30分からは、山澤准教授による特別講演会を開催する。西郷隆盛について記した資料などを取り上げ、時代によって人物評価がどのように変わったのか論じる予定だという。問い合わせは電話029・853・2376(同館古典資料担当)