【鈴木宏子】第17回世界湖沼会議(茨城県、国際湖沼環境委員会主催)が15日、つくば市竹園、つくば国際会議場で開幕した。「人と湖沼の共生―持続可能な生態系サービスを目指して」をテーマに19日まで5日間開催される。世界49カ国・地域から約4000人が参加する予定。
同日午前、秋篠宮ご夫妻を迎えて開会式が催された。大井川和彦知事は「湖沼に関わるさまざまな立場の人の連携が一層強化され、問題解決の新たな展開につながること、新たな知見の集積と展望を開く会議になることを願っている」などとあいさつした。
「地球環境の変動と湖沼の未来」をテーマに基調講演した三村信男茨城大学学長は、気候変動が湖沼に与える影響について話し、広くて浅い霞ケ浦について「水温が上がり雨の降り方が変わると、アオコが発生しやすくなる条件となり、プランクトンの増殖によって透明度がさらに低下し、水中の水草の成長が阻害されるなど水質汚濁が悪化する懸念がある」などと語った。その上で「湖沼自身が適応する能力をもっているので、それぞれの湖沼で何が賢い利用なのか探さなければならない」などと話した。
会議日程は次の通り。
▽16日(火)=政策フォーラム、湖沼セッション、分科会、展示会、ワークショップ
▽17日(水)=エクスカーション(霞ケ浦など視察)、ワークショップ
▽18日(木)=霞ケ浦セッション、同ポスター発表、分科会、展示会
▽19日(金)=会議総括、閉会式が催され、いばらき霞ケ浦宣言2018を発表する予定。
県民は1日1000円で参加できる。