「ネットによる新聞」をキャッチコピーにして、NEWSつくばがスタートしてから今日1日で1年になります。地域のニュースを扱う+媒体はインターネット+運営は非営利のNPO―という未体験の組み合わせですから、当初はどうなるものかと心配でしたが、何とか軌道に乗ってきました。これも、支援者の方々、多くの読者のおかげと感謝しております。
ページビューは3倍に
閲覧データを見ますと、代表的な数字であるページビューはこの1年で3倍に増えました。これを、来年3月(今年度末)には4倍にしようと、5月に開いたNPOの初総会で確認しました。そのためにはどういった工夫をしたらよいかですが、「読者が関心を持つニュース・コンテンツを提供する」ことに尽きます。
ネットの特性を生かす
NEWSつくばのメンバーは、地域紙で仕事をしていた記者を中心に構成されています。ですから、取材のプロ集団ではありますが、どうしても紙という媒体の特性に縛られ、ネット媒体についての理解が十分でないという問題があります。伝達手段として使い勝手がよい、ネットの特性をいかに生かすか。この点は走りながら考えるしかありません。
ネットの特性(活字・写真・動画・音声を即時に提供できる、これらコンテンツを保存もできる、ほかのネット媒体との連動もできる)を引き出すために、いろいろなことを企画しています。例えば、首長の記者会見を上記の4表現手段でお届けすることです。近く実現できると思います。
大学高校生記者も参加
どんな事業でも活性化できるかどうかは、言うまでもなく「人」次第です。NEWSつくばは5~6人のスタッフライターでスタートしましたが、今ではライターが倍になりました。大学生のライター、高校生のライター、別の仕事をしているライターが参加してくれたからです。これはNPOのメリットと言えます。スタッフライターとは違った視点の記事は、ネット新聞の幅を拡げるからです。
NEWSつくばでは、通常の記事のほか、地域で活躍している(活躍していた)方々のコラムを原則毎日アップしております。月1回の方と月2回の方がおりますが、寄稿していただいている方は20人になりました。どういった顔ぶれかは各コラムニストの経歴欄をご覧いただければと思います。見識を持った方々のコラムは、ネット新聞の奥行きを深めることになります。
米の寄付文化がモデル
冒頭、NEWSつくばは「非営利のNPO法人」と自己紹介しました。ということは、この組織は寄付によって成り立っているということです。われわれは、寄付によって運営されている米国のネット地方新聞をモデルにスタートしました。でも、日本の寄付文化は米国に比べるとまだまだで、資金面では苦労しております。大口・中口・小口のご寄付によって、地域に欠かせないメディアに育てていただければ幸いです。(NEWSつくば理事長 坂本栄)