【鈴木宏子】つくば市は11日、市立東小学校(同市東、児童数490人)に10日昼提供した学校給食に、賞味期限を1年9カ月過ぎたイチゴジャムが含まれていたと発表した。児童の健康被害は確認されてないという。
市教育局健康教育課によると、10日昼、給食を食べていた児童がジャムの賞味期限が切れているのに気付いた。アルミパックで包装された1個15㌘入りのジャムで、フランスパンに添えて出されていた。同校は全校放送でジャムを食べないよう呼び掛け、給食を提供した市桜学校給食センターに報告し、ジャムを回収した。児童145人がジャムを食べてしまったという。
今回のジャムは、農事組合法人つくばねファーム(つくば市和台原)が6日、同給食センターに計5620個を納品した中の一部。開封されたものを含め同小が回収したジャム516個を同センターが調べたところ、6割近い294個の賞味期限が1年9カ月前の2016年12月8日だった。納品後、センター職員は箱の期限表示と抽出調査をして賞味期限を確認したが混入に気付かなかったという。
10日は市立幼稚園2園、小学校5校に計2400個のジャムが提供された。幼稚園園児とほかの小学校児童はジャムを食べたが、いずれも賞味期限切れのものはなかったことを確認した。
原因について、市教育局は同ファームに調査を求めているが、現時点で不明という。
市は10日と11日、同小保護者にメールと文書で謝罪し、児童の健康状態を引き続き確認している。
ほかの学校に提供する予定だった残りのジャム約3220個については、いずれも賞味期限切れのものはないと確認されたが、提供を取り止め、児童らには別の代替品を用意する。
市は同ファームに対して、原因特定と再発防止策が確認できるまで商品の納入を一時中止する。
市の報告を受け、県つくば保健所と筑西保健所は11日、同ファームを合同で立ち入り調査した。県保健福祉部生活衛生課によると11日時点で原因などは不明という。