金曜日, 11月 27, 2020
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面白い作品掘り起こす 演劇家 久保庭尚子さん朗読劇 8・9日に土浦

【池田充雄】かすみがうら市出身の演劇家、久保庭尚子さんが9月8日と9日、土浦市中央の城藤茶店で大人のための朗読会を開く。今回の演目は林芙美子の「晩菊」。成瀬巳喜男監督・杉村春子主演で映画化されたこともある作品だ。かつて美貌で鳴らした元芸者の下へ昔の恋人が訪ねてくる。「別れたあの時よりも若やいでいなければならない。けっして自分の老いを感じさせては敗北だ」と、主人公は急いで身支度を整え始める--。

「晩菊」について久保庭さんは「主人公は56歳で、今も男のいない人生なんて考えられないと涙ぐましい努力をしている。えっと思ってしまうところもあるが本当に正直で面白い。私自身は考え方はこの人とは違うけれど、感覚的に『そうそう、わかるわかる』と思う部分がたくさんある。ストーリーはもちろんその裏にある思いや心情も楽しんでもらえたら」と話す。

「今はちょっと忘れられていても、改めて読むと面白い作品はたくさんある。それを掘り起こすことも楽しみの一つ。これをきっかけに原作を読んでみようとか、もう一度読み返してみようといった感想が聞かれるのも嬉しい」

久保庭さんは土浦二高・茨城大卒。水戸芸術館ACMや鈴木忠志氏の劇団SCOTなどを中心に30年近く俳優や演出、舞台制作などを行ってきた。現在は地元かすみがうらに生活の拠点を移し、各地で幅広い演劇活動を展開している。

今回、朗読というスタイルを採った理由は「芝居だと作るにも大掛かりになり、見に来てくれる方々にもハードルが高くなる。軽いフットワークで楽しめるものを地元で作りたかった。表現方法としても役者としての私はあまり前に出さず、作品自体の良さが残るような形がいいと思った」という。

この朗読会はシリーズで、前回は吉屋信子の「鬼火/宴会」を読んだ。次回は11月23・24日に多和田葉子の「ヒナギクのお茶の場合」を予定している。

会場の城藤茶店は1936年に建てられた古民家をリノベーションしたカフェ。物語は戦後間もなくの時代設定で、この店が残す昭和初期の風情ともぴったりだ。8日は午後5時30分開場・6時開演、9日は午後3時半開場・4時開演、飲み物付き1500円。要予約(電話090-2776-1775、Eメールku_san705@yahoo.co.jp)。

▼城藤茶店:土浦市中央2-15-8午前8時~午後6時、水曜定休(電話029-895-0283)

城藤店内で店主の工藤祐治さん㊧、演出の長須美浦子さん㊨と久保庭さん。

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