月曜日, 4月 13, 2026
ホームスポーツ【高校野球茨城’18】昨夏覇者、今春の準優勝校を圧倒 準決勝は常総学院×水戸商、土浦日大×霞ケ浦

【高校野球茨城’18】昨夏覇者、今春の準優勝校を圧倒 準決勝は常総学院×水戸商、土浦日大×霞ケ浦

【池田充雄】第100回全国高校野球選手権茨城大会は11日目の22日、準々決勝4試合が行われた。ひたちなか市民球場(同市新光町)では土浦日大が8-3の大差で明秀日立を破り、霞ケ浦は6-1で取手一を寄せ付けなかった。ノーブルホームスタジアム水戸(水戸市見川町)では常総学院が中央に、水戸商が藤代にそれぞれ勝利した。準決勝2試合は24日、ともにノーブルホームスタジアム水戸で行われる。

土浦日大、強気の攻め

【土浦日大-明秀日立】7回表、鶴見が左越えに走者一掃の三塁打を放ち、塁上で拳を突き上げる

土浦日大-明秀日立の一戦は、土浦日大の富田卓、明秀日立の細川拓哉という両エースがそろって登板。互いの柱をどちらが先に攻略するかがカギとなった。

先手を取ったのは3回表の土浦日大。一番・鈴木健太主将が左翼線のクリーンヒットで二塁に達すると、二番・木原琉位の中越え二塁打で先制。さらに無死満塁から五番・小澤礼嗣の中前打などで2点を加えた。

ここでのポイントは木原に送らせず、強攻策を採ったこと。「1・2回のチャンスを逃し『ここしかない、流れをつかむぞ』とベンチが一体になった。弱気にならず、打って点を取ろうと。木原の一打がその気持ちをチームに呼び覚ました」と小菅勲監督。

援護を得て富田も波に乗る。三振とフライアウトが増え、3~7回は1安打1四球でわずか2人の走者を出したのみ。その間にも追加点。7回表は1死満塁から七番・鶴見恵大が左越えに走者一掃のスリーベース。「伝令で『スクイズなどはないから、思いきりやってこい」と言われていた。相手は全打席初球スライダーで来ていたので、そこにヤマを張って振り抜いた」と鶴見。

8回表にも3安打で2点を加え、コールドも近いかと思われた8回裏、思わぬ反撃を浴びる。明秀の一番・増田陸によるスリーラン。「2球で追い込んでから、スライダーが高めに抜けてしまった。やっぱり簡単には終わらない。でも逆にすっきりして、気持ちを切り替えて投げられた」と冨田。

【土浦日大-明秀日立】明秀日立を相手に5安打完投した富田投手

また「秋に負けてからこの日のために頑張ってきた。今日勝ちきったことで去年の夏のように乗れてくるのでは」と言葉を継いだ。鶴見も「大きな勝負だったがここが最後じゃない。あと2つ勝つまで、気を引き締めてやっていきたい」と、すぐに気持ちを切り替えていた。

霞ケ浦、守りからリズムつくる

【霞ケ浦-取手一】7回を1失点にまとめた先発の中田投手

霞ケ浦はこの日、2年生投手の中田勇輝が3回戦に続いて先発し、7回を1失点。「与えられた役割以上にやろうと、しっかり気持ちを作っていた。立ち上がりは3人で抑え、リズムよく試合に入れた。2回以降は毎回ヒットを出し苦しい展開だったが、バックが助けてくれてピンチを乗り越えられた」

8安打を打たれながら1失点に抑えたのは、要所要所で3つのダブルプレーを成功させた守備の良さも関係している。捕手の鈴木和樹主将は「守りのときも受け身にならず、しっかりと攻めの守備をし、そして守りからリズムを作って攻撃につなげる」と心構えを語る。また中田に対しても「2年生投手で夏は初めて。力が入っていたのでちょくちょく声を掛けに行った」との気遣いを見せた。

そして3回に待望の先取点。1死二・三塁から一番・天野海斗と二番・森田智貴の連打で3点を奪う。

5回には九番・中田が自らの右前打で1点を挙げた。6回には四番・菅野日向磨が右翼席への2点本塁打。「打ったのはインコースの真っすぐ。それまで変化球で2打席抑えられていたので、この打席は変化球を待っていたが、追い込まれて、真っすぐを待って変化球にも対応しようと狙いを変えた」。そこへタイミングよく来た直球を、反応良く打ち返したそうだ。

これで準決勝に進出し、次の対戦相手は因縁の土浦日大。春の大会では勝っているが、昨年の夏は決勝を延長15回で敗れ、甲子園の切符を目の前でさらわれた悔しさがある。「夏の借りは夏に返すしかない。準決勝・決勝に照準を合わせ、調子も上がってきている。ここから先は実力差はなく気持ちが大事。しっかり気持ちを出していきたい」と菅野。高橋祐二監督は「いろんな思いがあるので精一杯やりたい。相手は去年からの選手が多く、いろんな選手の特徴をつかめている。臆せず攻め、たとえ長打を打たれてもしがみついて戦いたい」と気構える。

【霞ケ浦-取手一】6回裏、2ランを打った菅野がダイヤモンドを一周後、本塁前で仲間に囲まれる

第100回全国高校野球選手権茨城大会 準々決勝(7月22日、ひたちなか市民球場)

バッテリー
土浦日大:富田-小澤
明秀日立:細川-高田

長打
本塁打:増田(明秀日立)
三塁打:鶴見(土浦日大)
二塁打:鈴木2、木原、小菅(土浦日大)

 

バッテリー
取手一:三浦、庄司、石上、林-用、内山
霞ケ浦:中田、鈴木寛-鈴木和

長打(すべて霞ケ浦)
本塁打:菅野
二塁打:出頭

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho




spot_img

最近のコメント

最新記事

開幕2連勝 つくばFCレディース

関東女子サッカーリーグ1部が開幕、つくばFCレディースは2連勝し、好スタートを切った。5日に今季開幕戦を神奈川大学(本拠地 横浜市)とアウェーで戦い4-2で勝利。12日の第2節はホームのセキショウチャレンジスタジアム(つくば市山木)に山梨学院大学(本拠地・甲府市)を迎え2-0で勝利した。 第32回関東女子サッカーリーグ1部 前期第2節(4月12日、セキショウチャレンジスタジアム)つくばFCレディース 2-0 山梨学院大学前半2-0後半0-0 つくばは前半23分、MF穂谷颯季がボールを前へ送ろうとした相手DFに詰めてボールを奪い、間髪を入れずミドルシュートを放つ。ボールは前へ出ていた相手GKの手を弾き、ゴールポストを叩いてネットを揺らした。「次に相手がどういうプレーをするのか予測を持って守備に行くのが得意。一瞬のときをつかんでボールを奪い、何も迷わずゴールに行けたことは良かった」と穂谷の振り返り。 その後は早めのメンバー交代で守備陣形を整え、10分後の前半34分には追加点。ロングボールに穂谷が抜け出してコーナーキックを獲得し、MF打桐菜海が蹴ったボールのこぼれ球にMF高橋萌々香がいち早く駆け込み、左足のミドルシュートをゴール左隅に突き刺した。「こぼれ球がいいところに来たので迷わず振り抜いた。いいコースに飛んでよかった。今は点をしっかり決められていることが勝ちにつながっている。試合の流れとして課題はまだたくさんあるので、自分たちの目標に向かってしっかりやっていきたい」と高橋主将。 課題の一つが後半の戦い方。今節では後半に放ったシュートはわずか1本で、浴びたシュートは8本に及んだ。前節も前半は4点を奪いながら、後半は相手のキーマンをつぶし切れず、不要な2失点を喫してしまった。「2節目ということもあるしチームの練習は夜が中心なので、まだ昼間の戦いに体が慣れていない。このリーグの対戦相手はほとんどが高校や大学のチームで、ハードワークでは彼らの方に分があり、今後暑くなると体力的にもっと厳しくなる。チームとして意識的に取り組む必要がある」と志賀みう監督。 ロングボールの応酬から相手にセカンドボールを拾われ、押し込まれる時間が長くなったものの、守備を固めてゴールを一度も割らせなかったことは一つの成果といえる。負傷中のGK伊東美和に代わってゴールを守る鈴木那智の活躍も見逃せない。「前の選手が決めてくれたので、その分も後ろがしっかり守らなくてはという強い気持ちがあった。相手のロングシュートにも警戒を怠らず、上を狙ったボールも体格を生かしてしっかり止めることができた」と鈴木。 目標はなでしこ2部入替戦 昨季から継続の13人に新規加入の14人が加わり、選手層が厚くなるとともにレギュラー争いも厳しくなり、締まった雰囲気でトレーニングが行われているという。 「目標は9月末のなでしこリーグ2部入替戦。予選だけで4試合あり、レギュラーメンバー以外の誰が出ても遜色なく、むしろ強くなるくらいでないと勝ち進めない。選手の成長が非常に重要なポイントになるので、育成の部分には強くこだわって取り組みたい」と志賀監督は力を込める。 次節は19日、西東京市の早稲田大学東伏見グラウンドで早稲田大学と対戦する。(池田充雄)

満開の桜の下 東京で「百姓一揆」《邑から日本を見る》193

【コラム・先﨑千尋】「この閉塞状況を水戸の力で突き抜ける。あきらめず、新しい農村、農業を作っていこう!」。3月29日に東京都心で行われた「令和の百姓一揆」。トラクターと軽トラが出発する前に開かれた集会で、茨城県代表として発言した常陸農協の秋山豊組合長が檄(げき)を飛ばした。 昨年に続いての百姓一揆が北海道や沖縄など全国18カ所で開かれ、東京の会場となった青山公園には、トラクター7台と軽トラ21台、1200人の農家や消費者らが集まった。 山形県長井市で米を作っている令和の百姓一揆実行委員会の菅野芳秀代表は「昨年の百姓一揆から1年。状況は変わっていない。羊羹(ようかん)をスパッと切ったように日本から農民がいなくなり、食の供給がぷつんと切れる。そうなってから騒いでも遅い」と強調した。 集会では、トラクターと軽トラの参加者と、全国から集まった米生産者や酪農家、野菜農家、消費者が、農業では生活できない現状や国への要望、国産の米が食べたいのに高くて買えない、などとそれぞれの思いを訴えていた。 食料自給率は10%を切っている 東京大学の鈴木宣弘特任教授も会場に駆け付け、「食料自給率は38%と言われているが、肥料や種子、動物の飼料は大半が輸入だ。だから実質の自給率は10%を切っている。生産者はコスト高で辞めていき、消費者も所得が減って苦しい。農家への所得補償をすれば両者のギャップが埋まり、自給率も上がるのに、国はやらない。地域ごとに農作物をみんなで作ってみんなで食べる取り組みを進めよう。植えるか、飢えるかだ。各地にローカル自給圏を構築し、食と農の自立を広げていこう」と提案した。 午後4時に声援に送られてトラクターと軽トラが出発。1時間後、ほら貝の合図で、提灯(ちょうちん)やのぼり旗を掲げた人の行進が始まった。コースは、桜が満開の青山公園から表参道、原宿駅前を通って代々木公園までの約3.5キロ。 参加者は「国産の米や野菜を食べよう。農家に所得補償を。日本の農業を守ろう。未来の子どもに国産の農畜産物を残そう」などと訴えながら、ゆっくり行進した。道を歩く人たちからも注目を集め、拍手が起き、「ガンバレー」などの声援も飛んだ。スマートフォンで撮影する人の姿もあった。 令和の百姓一揆実行委員会は、農業、農村の衰退を止め、国産の食料を守ることを目的に全国各地の有志が立ち上がり、現在では26都道府県で実行委員会が結成されており、百姓の声を国民に伝える取り組みが行われている。農村では耕作放棄地が増え、山林も放置され、熊やイノシシなどが人家近くまで出没し、農村の衰退が進んでいる。一方では、スーパーの棚から米が消える「令和の米騒動」が起き、消費者の生活が苦しくなっている。こうした状況を打破しようというのが百姓一揆の狙いだ。(元瓜連町長)

「どう学ぶか、常に意識を」つくば国際ペット専門学校で入学式

愛玩動物看護師やドッグトリマーなどの人材を育成するつくば国際ペット専門学校(つくば市沼田、東郷治久理事長)の入学式が11日、つくば国際会議場で催され、ペットビジネス学科の愛玩動物看護師・動物衛生看護、ドッグトリマー、、ドッグトレーナー、ペットケア総合の四つのコースに全国各地から179人が入学した。同校は動物分野で国内有数の専門学校。 高橋仁校長は「専門学校は専門知識と専門技能を習得する場。どう学ぶか、どう身に着けるかを常に意識することが大事。未来は今まで経験したことよりも美しい場所があり、素晴らしい仲間がいて、もっと面白いことがある」と式辞を述べた。 東郷理事長は「動物に関する技能は教科書を読むだけでは決して身につかない。実際の動物たちに触れて感じて、初めて身に付く。これから動物たちと日々触れあっていく中で、必ず育まれると信じている」などと祝辞を述べた。 新入生を代表してドッグトレーナーコースの塚田海璃さんが「私たちが思い描く夢の実現に向け、これから始まる学生生活を通し、動物について学び求め、皆と支え合いながら成長していきたい」と決意を述べた。 在校生代表を代表し、ドッグトリマーコースの池田麻優さんが歓迎の言葉を述べ「入学後に決定した(1人が1匹とずっと一緒に過ごす)パートナードッグは生活を大きく変える存在だった。それまで動物を飼ったことがなく、毎日試行錯誤だった。しかし日々のお世話やトレーニングを通じて、授業では学べない学びを経験することが出来た。皆さんも様々な経験をして、自分自身の将来を切り開いてください」とエールを送った。 式典の最後に教職員全員が壇上に立ち、一人一人が新入生に歓迎の言葉を述べた。。 式典に参加した土浦市出身の新入生は「犬より猫が好きだが、入学後は犬にも慣れていき、楽しく学園生活を送りたい」と話していた。(榎田智司)

今年の県立中・高入試問題を分析《竹林亭日乗》39

【コラム・片岡英明】桜の花のもとで入学式を迎えた小中学生のために、今年の県立中学・高校の入試問題分析で学びを応援したい。 県立中の入試問題 中学入試は、まず正確で早い計算力や文章の読解力を見ると言われているが、今年の問題では小学生の知識を持っていても取り組めない問題があることに気づいた。その典型が試験中に訂正があった適性検査Ⅰの算数2の問題である。これは6年生までの小学生の知識に加えて、与えられた条件を順序よく考え、それを重ね合わせる思考力をみている。 この思考力は、〇☓や読んですぐ正解を見つける学習では身につかない。あせらず、じっくり時間をかけて、試行錯誤を繰り返しながら思考を重ねる必要がある。つまり、練習はゆっくり、試験では素早くの構えが必要である。この種の問題で、逆に練習時に素早さを求めると消化不良を起こし、学習嫌いが発生する。 理科にも特徴がある。実験の結果を予想し対話するスタイルは、板倉聖宣氏が提唱した仮説実験授業を想起させる。また、国語と社会は読解というより、資料の「情報読み」中心である。国語で最も大事な主人公の心情を読み取り自分を耕す—そんな文学の授業は想定していないのか。 最大の特徴は問題文が対話調である点で、そのため、問題文から答えを導く論理を引き出しにくいものになっている。重ねる思考力を求めているのだから、大学受験参考書の「実況中継」シリーズでは論理力が身につかないという指摘を思い出してほしい。 以上をヒントに、小学生には、焦らずじっくり考える学習スタイルを期待したい。 高校の入試問題 最近の高校入試の特徴は国語と英語の問題文が長いことだ。国語の問題は2段組みで15ページ。英語もリスニング3ページ、筆記が7ページと、たっぷりある。短時間で、この長い問題文にどう取り組むかが高校受験の肝である。 試験問題を解くとは、問題文を読解して、問題作成者の意図を読み取り、自分の回答を採点者に分かりやすく書くという行為である。長い文を正確に早く読むには、まず英文や国語の段落や接続詞や強調構文に注目し、著者の主張を捉え、文章の型を押さえ、展開を予想することだ。 この文章の型について、渡邉雅子氏が「論理的思考とは何か」(岩波新書、2024年)で、日本、アメリカ、フランス、イランの4カ国の文章の型を分析した。この本は作文指導の参考になると、現在好評を博している。これが今年の国語の問題三で出題された。良問とは設問を読みながら知の世界が広がるもので、これは解く価値のある問題である。 英語の問題4の長文は茨城の伝統的な問題で、毎年ある体験をした主人公の変化を述べる典型的な感想文型である。英語の読解にも、渡邉氏の日本独特の感想文型の説明が参考になる。一読をお勧めしたい。 中学生には、今回の分析を参考に英語・国語の読解力をつけ、学校での学習を通して自分が豊かになる大河の学びを体験してほしい。(元高校教師、つくば市の小中学生の高校進学を考える会代表)