筑波大学(つくば市天王台、永田恭介学長)は18日の定例会見で、留学生の授業料を2027年度入学から値上げすると発表した。国立大学は日本人学生か留学生かで授業料に差はなかった。差を付けるのは同大で初めて。国内では東北大学などが留学生の授業料値上げを発表している。
筑波大の値上げ額は大学生、大学院生いずれも年間7万3000円で14%の引き上げとなる。同大の授業料は大学生、大学院生いずれも同額の年間53万5800円で、文科省が定める標準額と同じ。値上げ後の留学生の授業料は60万8800円になる。研究生や科目履修生などの値上げ額は3万6000円。2026年度までに入学した留学生の授業料は現行のまま。
一方、今回の値上げ額は現段階で、留学生の教育・生活環境の充実に必要な最低限の金額だとし、今後も留学生数や物価動向など状況に応じて見直しを行うとする。
留学生を より受け入れるため
値上げの目的について同大は、優秀な留学生の獲得競争が世界的に激化する中、留学生の教育・生活環境をさらに充実させて、優秀な留学生を確保するための値上げだと強調する。
値上げによる増収分はすべて、留学生の教育・生活環境をさらに充実させるために充当し、①各種支援体制の充実②多様な留学生に対応した教育・相談体制の充実③個々の進路に応じたキャリア支援体制拡充④英語コースの拡充ーなどに充てるとする。
同大の留学生数は約2500人。毎年800人程度の留学生が入学し、値上げ初年度の27年度の増収は約5840万円になる。留学生全員の授業料が引き上げられた場合の増収は約1億8250万円。
国立大の授業料は文科省の省令に基づき、標準額の2割増しまでが上限と定められている。一方留学生の授業料については、国の教育未来創造会議の提言を受けて、文科省が2024年4月の省令改正で上限を撤廃した。筑波大では1年近く前から留学生の授業料について議論を重ねてきたという。
永田学長は「かなり検討を重ねて、学習環境の充実のための積算をして、丁寧に説明をしながら学内のコンセンサスをとって今日に至っている」とし「留学生が増加するという前提でやっている。それなりの受益を受けている方々なのでご理解いただきたい」と述べ、加藤光保プロボストは「留学生を、より受け入れる方向で考えている。留学生に特化した学習環境の改善のために行う」としている。(鈴木宏子)






最近のコメント