音声をリアルタイムで字幕表示する「字幕表示システム」がつくば市役所の窓口に導入された。外国語を即時に翻訳して字幕で表示するほか、耳が不自由な障害者や、会話が聞き取りにくい高齢者なども字幕スクリーンを介して日本語でやりとりできる。外国人や障害者などと、より円滑なコミュニケーションを図る目的で導入した。
市役所1階 市民窓口課の八つある窓口の一つに1台設置された。透明なアクリル板に、縦18センチ×横30センチの透明なスクリーンが貼り付けられ、マイクに向かってしゃべると、スクリーンのそれぞれの面に、双方の言語に合わせて、日本語や外国語の文字が表示される。134の言語に対応できる。価格は月額3万円のリース。
聴覚障害者などはキーボードを打ちながらやりとりしたり、会話を聞き取ることが難しい高齢者などは、字幕を確認しながら会話できる。
スクリーン上には、文字のほか、あらかじめ登録しておいた図や写真も表示される。同市では現在、マイナンバーカードや健康保険証の図、市役所の建物や駐車場の配置図、筑波山の写真などを登録している。
8月1日、つくば市が県内市町村で初めて導入した。現在は水戸市と鉾田市などでも導入されている。
市によると、これまで約2カ月間で外国人による利用が約10件あった。導入前は、英語なら複数の職員が対応できたが、英語以外の外国語はスマートフォンの翻訳機能を使って対応するなど時間がかかっていたという。