【コラム・川浪せつ子】暑い日々が続いております。7月3日、私が絵を描き始めた時からお世話になった「カフェ・ド・コトブキ」(土浦市荒川沖町)の店主さんが、熱中症で突然召されました。8日がお葬式でした。7日までつくば市でグループ展をやっていて、その最終日の翌日。7日がお葬式だったら行けなかった。優しかった店主さん、待っていてくださったのだと思いました。
旧常陽新聞に、私がこの欄を掲載し始めたのは、東日本大震災の翌月からでした。そして、ネット新聞「NEWSつくば」に移り、また掲載させていただいたのが2018年7月からでした。その初回で取り上げたのが「カフェ・ド・コトブキ」。開業が1985年でしたから、39年間で幕を閉じたことになります。
この欄で同じお店を2回取り上げたことはありません。それに、お店は無くなってしまったのに…。今回は、店主さんへの追悼として掲載をお許しください。
何でも先延ばしにしてはいけない
かつては、息子の塾通いの送迎時などでよく寄らせてもらい、ミニ展示会もお店で3回させてもらいました。しかし、我が家からは少し距離もあり、最近はご無沙汰していました。「またランチスケッチさせてくださいね」と言いつつ、下の絵(2023年)が最後のスケッチ。今年初めにうかがったものの、3月と7月は私の展示会があり、7日の展覧会が終ったら行こうと思っていたのに…。
残されたご家族に、今まで描いたスケッチをまとめて差し上げたいと思っています。今回つくづく感じたことは、何でも先延ばしにしていては取り返しのつかないことが起きてしまうということ。会いたい人には、直ぐにでも会い、いつかやりたいと思っていることは、なるべく早くやることです。合掌。(イラストレーター)
