新年度に土浦市内の市立小学校と義務教育学校に入学する全ての新小学1年生に向けて、JA水郷つくば(土浦市小岩田西 池田正組合長)が855個の交通安全帽子を土浦市に寄付し、21日に同市役所で寄贈式が催された。
交通安全帽子の寄付は同JAが進める地域貢献活動の一環で、1977年から始まり今回で48年目。以前は男子がキャップ型、女子はハット型と性別で形が異なっていたが、24年から性別を問わず共通のハット型となった。新小学生に向けた交通安全帽子の寄付は、JA水郷つくばが管轄する土浦、龍ケ崎、牛久、かすみがうら、利根、美浦、阿見の7市町村全ての公立小学校と義務教育学校に対して行われている。
式典でJA水郷つくばの池田組合長は「新入生は、目立つ黄色の帽子をかぶって安全な通学ができるよう気をつけてほしい。健全な心と体を持った子どもたちが土浦でたくさん育ち、将来、また土浦に戻って地域を盛り上げてもらえたら。その種をまく活動につながればと思っている」と思いを話し、「土浦は農産物が特産となる地域。地域貢献活動を通じて農業の大切さも伝えていきたい」と語った。
寄付を受けた土浦市の安藤真理子市長は「交通事故に遭わないように登下校時にこの帽子をかぶって毎日元気に登下校してもらいたい。また、帽子を通じて市内の農産物について学ぶきっかけにしてもらえたら」と述べた。
JA水郷つくばは、2019年に旧JA茨城かすみ、旧JA竜ケ崎、旧JA土浦の3つのJAが合併して誕生した農業協同組合で、正組合員数は昨年1月31日現在、1万5031人。准組合員が1万2833人となっている。子ども食堂への食材寄付や、直売所にフードドライブを設置するなど地域貢献活動にも力を注いでいる。2023年に土浦日大高校野球部が夏の甲子園大会に出場した際には、管内の特産物である予冷れんこん20キロ、梨50キロ、れんこんカレー120食を贈呈し、選手を激励した。(柴田大輔)