日曜日, 1月 18, 2026
ホーム土浦若者の奨学金返済支援や市役所DX化推進 土浦市25年度当初予算案

若者の奨学金返済支援や市役所DX化推進 土浦市25年度当初予算案

花火大会は雑踏警備に重点

土浦市の安藤真理子市長は17日、2025年度当初予算案を発表した。一般会計は前年度当初比3.2%増の585億6000万円、特別会計などを加えた総額は同比2.5%増の1013億8000万円で、一般会計は2015年度に次いで過去2番目の予算規模となる。

新規事業として、若者の奨学金返済支援や就職活動支援を実施する(342万円)ほか、保育所入所選考作業にAIマッチングサービスを導入する(588万円)など市役所のDX化推進に取り組む。昨年、延期日の警備員を確保できず中止となった土浦全国花火競技大会は、今年は雑踏対策を最重要課題とし、市から昨年度と同額の8500万円を補助する。雑踏対策は自主財源を増やすなどして対応するという。

来庁希望日時の予約も

若者の奨学金返済支援は、市内に住み市内で就職している20代の若者に前年度に返済した奨学金額の2分の1を支援する(上限10万円)。就職活動支援は、県内に就職し市内に居住を希望する大学生などに就職活動にかかった交通費を補助する(上限4260円)。

市役所DX化はほかに、市民課や福祉の窓口の混雑状況をリアルタイムで配信したり、来庁希望日時を予約できるようにしたり、自分の順番が近づいたらメールで知らせるなどの窓口受付システムを導入する(1545万円)。

48施設の保守管理を一括委託

学校教育は、2028年4月開校に向けて上大津地区統合小学校の基本・実施設計などを実施する(2億3299万円)ほか、不登校生徒支援のため市内全中学校に設置している校内フリースクールの支援員を4人から6人に増やし校内フリースクールを常時開設できるようにする(1294万円)。

公共施設の管理では、小中学校や公民館、児童クラブなど48施設の清掃や点検、巡回、修繕、植栽管理などの業務を一括して民間に委託し(1億9120万円)、保守管理に民間のノウハウを活用して業務を効率化する。老朽化している市保健センターは施設の更新工事と併せて「ZEB化」と呼ばれる断熱化、省エネ化の改修工事を行う(1億232万円)。

土浦スマートICは詳細設計

昨年事業化が決定した常磐道桜土浦インターチェンジ(IC)-土浦北IC間に設置する「土浦スマートIC(仮称)」は詳細設計と地質調査を実施(8614万円)する。併せて同スマートIC整備とつくばエクスプレスの土浦駅延伸を見据え、開発候補地の事業スキームの検討や民間開発事業者へのヒヤリングなど開発候補地調査検討事業(809万円)を実施する。

桜土浦IC周辺に計画されている産業発展を促す拠点整備については、昨年、9割を超える地権者の仮同意を得て土地区画整理組合の前身となる準備委員会が結成されたことから、新たに施工地区を決定するための区域界測量、埋蔵文化財試掘調査、組合設立に向けた地権者合意形成などを実施する(6097万円)。

ほかに老朽化した荒川沖消防署と南分署を統合し、2027年度に向けて新消防署を完成・移転するための基本設計などに1億1726万円を計上する。

財源不足、28億円繰入

歳入は、法人市民税が9.1%減少すると見込む一方、個人市民税は定額減税の終了や賃上げに伴う給与所得の増加などから10.9%増を見込むなど、市税全体では3.4%増を見込む。一方歳出は、人件費や社会保障関係費の増加、物価上昇の影響などによって全体が増加したことなどから、財源不足をまかなうため財政調整基金から28億3000万円を繰り入れる。2025年度末の基金残高は121億900万円、市債残高は755億5400万円になる見込み。(鈴木宏子)

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

10 コメント

10 Comments
フィードバック
すべてのコメントを見る
スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho




spot_img

最近のコメント

最新記事

土浦の花火100年の紡ぎ《見上げてごらん!》48

【コラム・小泉裕司】上の写真にあるオフィシャルカレンダー「100周年記念/土浦の花火カレンダー2026」の制作に当たっては、土浦全国花火競技大会実行委員会や土浦市立博物館とともに、私も企画監修に加わった。毎年、大会パンフレットを担当するいなもと印刷(土浦市板谷)のノウハウや熱い思いとコラボして、13枚組の重厚な仕様になった。 このカレンダーの大きな魅力は、彩り豊かな花火写真に眼福を得るにとどまらず、暦をめくりながら100年の歴史が理解できる特別仕様になっている点。歴史書をひも解かずして、競技大会として果たしてきた役割や、数々の名作花火が生まれた背景をめぐりながら、大正時代から連綿と続く花火師たちの誇りと、それを紡いできた先人たちの土浦の花火への思いが伝わればうれしい。 秋元梅峯と山本五十六 1月は、大会のルーツを解説。大会の第1回は1925年、土浦市内の神龍寺住職、秋元梅峯(ばいほう)が霞ケ浦海軍航空隊(場所は今の阿見町)の殉職者慰霊、地域商工業の復興、秋の収穫への感謝を目的とし、私財を投じて霞ケ浦湖畔で開催した花火大会にさかのぼる。慰霊と願いが込められた、意義深い始まりであった。 1924年9月、霞ケ浦海軍航空隊の副長兼教頭として赴任した山本五十六大佐(戦死後元帥)は、隊規律刷新、航空事故防止、殉職者慰霊の3つの施策を行った。「海軍航空隊ものがたり」(阿見町、2014年刊)によると、当時、神龍寺山門のそばに居住していた山本大佐が、懇意になった梅峯和尚に、殉職者慰霊や供養について相談をしたそうだ。 山本大佐の依頼を受けた梅峯和尚は、航空安全と殉職者慰霊のための花火大会を霞ケ浦湖畔の岡本埋立地(現川口運動公園)で開催したと伝えられているが、土浦市立博物館はその事実を確認できていないという。新潟県長岡出身の山本大佐は、日本3大花火の一つと呼ばれる長岡花火を小さいときから見て育ったことからも、「民ファースト」の梅峯和尚の琴線(きんせん)に触れたに違いない。 神龍寺境内に、梅峯和尚の銅像、41名の航空殉職者の名が掘られた供養塔が建立されており、今も、大会前日には神龍寺本堂において、大会関係者の参列の下、慰霊供養が行われている。山本大佐が滞在したと伝わる貸家付近は、当時松林だったようだが、今は土浦花火の発展に貢献した北島義一氏の墓所がある辺りだろうか? 私はこの地を「土浦花火の聖地」と呼んでいる。 未来に伝えたいエピソード 3年前、100周年の区切りとして、大会運営を支えた人々、特に公にされていないエピソードをアーカイブすることについて、某新聞社の協力約束を得て、実行委員会に提案したのだが、2年前に起きた想定外の大会中止に対する批判が高まる中、いつの間にか立ち消えになった。今年1年、カレンダー記事をベースに、未来に伝えたいエピソードを書き留めたい。 このカレンダーは、土浦市内のまちかど蔵「大徳」や「きらら館」で販売されているが、高精細の印刷に耐える上質紙は450gで通常の2倍の重量。壁掛けに注意が必要と思う。本日はこれにて、打ち留めー。年初の5段雷「トン バンバンバンバンバン」(花火鑑賞士、元土浦市副市長)

川口公園で火災 芝生2500㎡焼ける つくば市

17日午前10時53分ごろ、つくば市が管理する同市上郷、川口公園で芝生が燃える火災が発生し、同公園北側の芝生の一部約2500平方メートルが焼けた。消防車6台が出動し、火は午前11時23分に鎮火した。けが人はいないという。 市公園・施設課と市中央消防署豊里分署によると、出火時、公園内に人がいたどうかは不明という。現在、消防署で出火原因などを調査している。 同公園は広さ約5ヘクタールで、小貝川の近くにあり、公園内には三つの池がある。周囲は田んぼや林などに囲まれている。

研究者、経済人、政治家が集い つくばで賀詞交歓会

つくば市商工会主催による「つくば市新春賀詞交歓会」が17日、市内のホテルグランド東雲で開かれ、国や民間研究機関の関係者、市内に支店を置く大手企業や地元企業の関係者、国会・県会・市会議員など約400人が参加した。恒例の賀詞交歓会は昨年まで、市、商工会、研究機関交流協議会、筑波大学の4者共催だったが、今年から商工会の単独主催になった。 今年から商工会が主催 最初にあいさつした桜井姚商工会会長は、研究学園の可能性について「熊本県に半導体工場が集中しているが、これは水の質がよいからと聞いている。市内にある研究機関の技術力を動員すれば、自然と同じぐらいの質の水は人工的にできる。今やつくば市は、世界が必要とする半導体を全部つくれるぐらいの学園都市に育った」と述べ、研究力を駆使した事業地域化構想をぶち上げた。 また、五十嵐立青つくば市長は、主催を商工会に移譲した理由について「行政が主催すると、(ビジネスなど)次につながらず、形式的なところで終わってしまう。これだけ地域の皆さんが集まるところだから、地域経済の糧になる、市の魅力を形にできるような賀詞交歓会にするには、主催者は市でない方がよいのではないかと思い、桜井会長に相談したら『まかせておけ』と引き受けてくれた」と説明した。 立ち話の話題は衆院総選挙 国会議員で開会時から参加したのは、いずれも茨城選挙区の上月良祐、加藤明良、桜井祥子の参院議員3氏だけだった。国光あやの衆院議員(比例)は副外相の仕事で外国訪問のため欠席、青山大人衆院議員(茨城6区)は開会式の途中で駆けつけた。 参加者の間では、総選挙が大方の予想より早まって2月になること、立憲民主党と公明党が一緒になり「中道改革連合」が誕生したこと―など中央政局の話題と、つくば市が入る茨城6区の票の行方に話題が集中、各種情報を基に票読みがなされた。6区では青山氏(立憲)と国光氏(自民)のほか、堀越まき氏(参政)の立候補も確実になっており、桜井議員と一緒に名刺を配る同氏の姿も見られた。 筑波大学長が「2つの約束」 国会議員のあいさつの後、永田恭介筑波大学長は「ここで2つの約束をしておきたい」とし、①つくば市には科学技術の研究所がたくさんあるが、それらが一堂に会して全体でパワーを示すシステムを4月にスタートさせたい、②大学には文学系の学生も体育系の学生もおり、多様な学生たちに参加してもらい、大学としてもつくば地域の未来に貢献したい―と述べた。しかし、新たなシステムの詳細は明らかにしなかった。(坂本栄)

今年からSNSへの試験問題投稿禁止 出願手続きオンライン化も 共通テスト始まる

2026年度の大学入学共通テストが17日、始まった。試験は18日までの2日間。会場の一つ、筑波大学(つくば市天王台)では、2日間で6093人が受験する予定だ。 今回から新たに、試験終了後であってもSNSなどインターネット上に試験問題を投稿することが禁止された。 また出願方法が「オンライン出願」に変更され、これまでの高校経由の郵送出願は廃止になった。それに伴い大学入試センターでは、受験生は自分で受験票を印刷し、本人確認ができる顔写真付きの身分証と併せて持参するよう呼び掛けた。万が一、試験当日に受験票を持参し忘れた場合には、試験場本部で身分証を確認の上で仮受験票が交付される。 初日の17日は、地理・歴史・公民、国語、外国語、2日目は理科、数学1、数学2、情報が実施される。体調不良者などへの追試験は今月24日と25日に予定されている。 受験予定者数は、筑波大学で昨年より160人少ない。県内では昨年とほぼ同数の1万2226人。全国では昨年より1066人少ない49万6237人が受験を予定している。減少の理由として少子化のほか、推薦入試を選ぶ受験生が増えていること、思考力を重視する方向に転換した共通テスト離れがあることなどが指摘されている。 いつもの力を発揮したい この日、最高気温16度が予想されたつくば市では、小春日和の青空の下、午前8時には開場を待つ受験生が筑波大学に集まっていた。 自転車で来たという市内在住の高校3年男子生徒は「おとといは緊張で眠れなかったが、昨日はよく眠れた。緊張とワクワクが混ざった不思議な気持ち。意気込みが空回りしないよう、いつもの力を発揮したい」と語った。市内から来た女子生徒は「オンラインでの出願や受験票の印刷は学校でみんなでやったので問題なかった。まだ本番を迎えた実感が湧かないが、会場に入っても緊張せずに頑張りたい」と話した。(柴田大輔)