関彰商事(本社筑西市・つくば市、関正樹社長)は6日、つくば国際会議場(つくば市竹園)のLeo Esakiメインホールに出席者333人を集め、創業117周年記念式典を開催した。永年勤続表彰や優良社員表彰などにより功績のあった社員に報いたほか、記念講演では筑波大学の永田恭介学長が登壇した。
今年は関彰商事の創業117周年に当たるほか、福島県進出110周年でもあることから、記念式典では福島における同社の軌跡もビデオにまとめて上映した。漁船の燃料不足で困った人たちを助けるため、創業者の故・関彰氏が新潟や秋田の産地まで出向いて石油をかき集めた話や、東日本大震災のとき被災地のいわき市内へいち早く燃料油を供給した話なども紹介。ビデオの後で関社長は「過去を知った上で、今の時代に自分たちが何をできるかを考え、新しい世代が新しいわが社をつくっていってほしい」と社員に向けてエールを送った。

式典終了後は、筑波大学の永田恭介学長が「朋出贔案奉社好:友とともにアイデアを生み、会社を発展させる」と題し講演した。タイトル前半の漢文めいた部分は「ボーイズビーアンビシャス」と読み、実はこちらが講演の主要テーマ。自身がポスドクとして単身ニューヨークに渡ったときのエピソードなどを紹介し、「人は自分がやってきたものの上でしか何かを成し得ない。将来何かをつくっていこうとするなら、いままでの知識や経験が通じないようなゼロベースのところで苦労してくることも必要。全く考えたことも見たこともないようなことに出合わないと、やっぱり人はなかなか成長できない」と、外へ出て見聞を広めることの重要性を語った。
アスリート社員の西願寺さんが表彰
特別表彰では、グリーントランスフォーメーション部GX1課の西願寺哲平さんの業績が称えられた。昨年10月に佐賀市で行われた国民スポーツ大会の柔道成年男子種目で、茨城県チームの次鋒として出場。決勝までの4試合で3勝を挙げ、準優勝の立役者となった。また業務では、大手商業施設との取引を任され、111店舗もの契約を獲得したことが評価された。

西願寺さんは東京都出身、埼玉栄高から筑波大を経て、現在は関彰商事入社2年目。24歳。競技での目標は日本代表に復帰し、世界選手権やオリンピックに出場すること。「当社アスリート社員の中でも営業職は珍しく、部内の先輩方の理解を得て、練習と仕事で時間をやりくりしながら、タイトなスケジュールの中でやり遂げることができた。自分の場合は業務をしながら勝つことに意義があると思う。今後も両立しながら結果を残していきたい」と話す。(池田充雄)