男子プロバスケットボールBリーグ1部(B1)の茨城ロボッツは29日、水戸市緑町のアダストリアみとアリーナで仙台89ersと対戦、93-76で勝利し連敗を11で止めた。これで茨城の通算成績は8勝25敗。仙台とは勝率で並んだが得失点差で1ポイント上回り、東地区7位に浮上した。この日は「つくば市PRデー」と位置付けられた。
2024-25 B1リーグ戦(1月29日、アダストリアみとアリーナ)
茨城ロボッツ 93-76 仙台89ers
茨城|30|27|19|17|=93
仙台|15|23|15|23|=76
茨城は立ち上がりこそ仙台に5点の得点を許したが、久岡幸太郎の連続得点や中村功平の3点シュートなどですぐさま追い付く。第1クオーター(Q)後半には平尾充庸の3点シュートやエリック・ジェイコブセンのバスケットカウントなどでみるみる点差を広げ、第2Q以降はおおむね20点差程度を保ったまま試合を支配した。
「選手たちがゲームプランをしっかり遂行してくれた」とクリス・ホルムヘッドコーチ(HC)。特に守備は、失点を75点以下に抑える目標をほぼクリア。ロバート・フランクスやジェハイブ・フロイドらがゴール下で相手のビッグマンにボールを渡さず、攻撃でも試合のリズムを支えた。平尾らガード陣はターンオーバーを4に抑えながらアシスト数は18と奮闘した。
特に大きかったのはジェイコブセンのけがからの復帰だ。この日は19得点10リバウンドと攻守にわたる活躍。第3Q終盤にはフロイドへのアリウープパスも決めてみせた。ホルムHCは「コート上で選手に声を掛けられることも重要。小さいことだがチームの穴を埋めてくれた」と、精神的支柱になったことも讃えた。
平尾もこの日は出場時間を23分25秒に伸ばし、切れ味良いパスやドリブルを披露。3点シュートは8本中4本を決めている。「少しずつコンディションも上がり、そろそろ本来の力を発揮しなくてはと積極的にプレーし、シュートも思い切り打つことができた」と振り返り、今後に向けては「今日は勝った上で反省できたことが一番の収穫。これからも変化を恐れずにプレーしていきたい」とコメントした。
市長と観光大使がつくばをPR
「つくば市PRデー」の催しとして、試合前のオープニングセレモニーで五十嵐立青市長とつくば観光大使の宮本真理子さんがコートに立ち、2月8日から始まる筑波山梅まつりを観客にPRした。1階コンコースには同市のPRブースが設けられ、梅まつり期間中に登場する期間限定スイーツなどが販売された。ブースを訪れた水戸市から来た家族連れは「水戸の梅も有名だけど、つくばの梅まつりも面白そう。行ってみたい」と興味を示していた。
観光大使の宮本さんは、ロボッツダンスチームRDTの元メンバーでもあり、初代キャプテンも務めていた。「久しぶりにコートに立つのがうれしく、すごく楽しみにして来た。新しいアリーナになって、ダンスや衣裳もますます華やかになったようだ」とこの日の印象を話し、「梅まつりでは毎週土日に、私たち観光大使のお出迎えもあるので、ぜひいらして下さい」と呼び掛けた。特に初日の2月8日は、6人の大使全員が勢ぞろいするそうだ。(池田充雄)