金曜日, 11月 21, 2025
ホームつくば「光のランタン」へ進化 つくばセンター広場周辺で6000個点灯

「光のランタン」へ進化 つくばセンター広場周辺で6000個点灯

つくばの冬の風物詩「ランタンアート2024」がTXつくば駅周辺のつくばセンター地区で14、15日の2日間開催されている。今年は市内各校の小中学生が約6000個のランタンを制作し、そのうち約3000個が「光のランタン」にリニューアルした。ランタンアート自体は2日間だが、光のランタンは約1カ月間、長期展示を予定している。

ランタンアートはつくば駅前のつくばセンター広場を中心に、隣接の商業施設トナリエつくばスクエアなど、同市吾妻の科学館つくばエキスポセンターから、同市竹園の商業施設デイズタウンまで約1.4キロのペデストリアンデッキで開催されている。

竹園東小1~4年が作った光のランタン迷路を歩く人たち

このうちセンター広場2階周辺に展示してあるのが新しい「光のランタン」だ。プラスチック製の透明な箱の中にLEDライトを仕込んであり、子どもたちは箱の表面にきれいな色のセロハンを貼ったり、ペンで絵を描いたり、箱の中にいろいろなものを入れたりして、思い思いに創造性や個性を発揮した。

吾妻小学校は、光のランタンづくりをSDGs(持続可能な開発目標)と関連付けた。ペットボトルや卵パック、ストローなど、家庭で出た廃材のうち光を通しやすいものを持ち寄り、ランタンの飾り付けとしてリユースした。「ロケットみたいに作ろうと思った。去年のランタンより面白くできた」と話すのは3年の守屋櫂さん。同じく3年の伊藤佳乃子さんは「みんなが作ったランタンがいっぱい集まってすごくきれい。光ったらこんなにきれいになるんだと思った」との感想。

吾妻小の光のランタン

従来の「火のランタン」は、ろうそくを使うことから展示期間が2日間に限られ、また雨や風に弱いため、中止を余儀なくされることもあったという。

「光のランタンは、もっと長く飾ってほしいという子どもたちの要望に応えられ、家族や友達と一緒に作品を見に来る機会も増えて、地域への愛着を高めてもらえる。子どもたちがつくばをふるさととして感じるきっかけをつくり、市民が楽しめる地域参画型のイベントに育てていきたい」と、ランタンアートを主催するつくばセンター地区活性化協議会事務局長でまちづくり会社「つくばまちなかデザイン」専務の小林遼平さんは話している。(池田充雄)

火のランタンも多数展示。研究学園中の作品は切り絵のランタンカバーが楽しい

◆ランタンアート2024は12月14日(土)、15日(日)の2日間、TXつくば駅前のつくばセンター広場周辺で開催。点灯時間は午後4時30分~7時30分(光のランタンとイルミネーションは午後10時まで)。15日(日)は午後3~6時までワークショップ、同3~8時までマルシェなども開催される。光のランタンのみ約1カ月間展示する。

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