自民党総裁の石破茂首相が23日、つくば市竹園の大清水公園で衆院戦茨城6区に出馬している候補者の応援に立ち、裏金問題を念頭に「自由民主党はもう一度、謙虚に、誠実で、公正で、公平な政党として皆様に信を問う」などと訴えた。雨の中、同公園には支持者ら1000人余りが集まった。
会場では聴衆に金属探知機でのボディチェックと手荷物検査が実施され、演壇となる車両から聴衆まで50メートルほどの距離がとられた。会場を取り囲むように周囲の建物にも警察官が配置され警戒した。
石破首相は「こんなに離れたところからお話をするのは全く趣味ではない」と言い、「闇バイトでの強盗など、世の中は物騒になった。防犯対策を支援するなど、安心、安全な市民の暮らしを私たちは守っていく」と述べた。全国的な人口減少問題については「ものすごい勢いで人口が減っている。80年後には日本人は半分以下に、200年後には10分の1以下になる。そんな国を我々は残してはいけない」とし、経済的な不安から結婚や出産を諦めざるを得ない若者がいることを踏まえて、「望むなら結婚できるように若い人たちの賃金を上げていかなければいけない。お金は株主と経営者だけのものではない。労働分配率を上げ、額に汗して働く一人一人の人たちの給料を上げるなど、経済の形を変えていく」と訴えた。
また「地方が新しい日本をつくっていく、そういう地方創生を私たちは実現してきた」と話し、今年度の補正予算を、約13兆円だった2023年度を上回る規模にするという方針を示したことについて、「決してばらまきはしない。安心な日本、地方がつくる新しい国の形、そして、若者が安心して結婚し子育てができる日本、そういうものを全部含んだ補正予算を、私どもは次の国会でお願いをする」などと述べた。(柴田大輔)