金曜日, 1月 30, 2026
ホームコラム香取市の落花生専門「オオノ」農園《日本一の湖のほとりにある街の話》27

香取市の落花生専門「オオノ」農園《日本一の湖のほとりにある街の話》27

【コラム・若田部哲】9月から10月ごろにかけての短い期間、スーパーや道の駅などで見かける「生落花生」。今回は、全国の落花生の8割以上を生産する千葉県で、その栽培の現場に行ってきました。向かった先は、落花生専門農園である香取市の「株式会社オオノ農園」。4代目の大野雄一郎さんにお話を伺いました。

同農園は大正時代、あたり一帯が開墾地だったころより農業を始め、3代目の先代が栽培を落花生一本に絞り、2008年に法人登録したそうです。千葉県の独自品種「Qなっつ」に加え、「郷の香」、「千葉半立(ちばはんだち)」などの品種を生産するほか、6次産業として風味豊かな「落花生ペースト」をはじめとする、様々な加工品を生産・販売しています。

有機肥料5種類をブレンドしたオリジナルの肥料により、青々と葉が茂った圃場(ほじょう)を眺めながら、まず年間の栽培スケジュールを教えていただきました。4月から7月初旬に種まき、8月末から10月いっぱいが収穫、そして10月以降は収穫した落花生を加工しつつ畑を耕し、その後1月ごろからは肥料をまいて土づくり、というのが年間の大まかな流れとのこと。

悩ましいのが多雨の季節が重なる収穫期で、雨により収穫が遅れると収穫量が激減してしまうのだそうです。収穫後、畑で「わらボッチ」と呼ばれる状態で積み重ね、実を乾燥。さらにその後、コンテナに入れて乾燥させるそうで、圃場近くのハウス内は、収穫を待つ全面網張りのコンテナが何段も積まれていました。

生産者によっては機械乾燥とするところもあるそうですが、食味の点からいえば自然乾燥の方が良いため、大野さんは自然乾燥にこだわっているそうです。

落花生ペースト、とりたて塩ゆで

圃場を見学した後、「Qなっつ」に次ぐ人気商品であり、農園の代表的6次生産品である「落花生ペースト」を試食させていただきました。自社栽培落花生100%、砂糖不使用の濃厚なペーストは、落花生の風味豊かで濃厚な味わい! パンやアイスなどにあわせるのはもちろんのこと、「ガトーショコラなど濃厚な味の物とあわせるのもおススメです」と大野さん。

そして、生産地ならではの楽しみが、とれたて生落花生の塩ゆで! 取材後、頂いた朝どりの「郷の香」を、たっぷりの塩を入れたお湯でゆであげ、カラを割っていただくと…ソラマメのようなホクホク感と甘み、カラを割る手と口が止まりません! 手はセカセカ、口はムシャムシャと、山と積んであった落花生はみるみる消えてしまいました。

香取市の「道の駅 水の郷さわら」をはじめとして、各所で広く親しまれる同農園の落花生商品。産地ならではの新物とあわせ、ぜひお楽しみください。(土浦市職員)

<注> 本コラムは「周長」日本一の湖、霞ケ浦と筑波山周辺の様々な魅力を伝えるものです。

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