日曜日, 1月 11, 2026
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狛犬さんのお導き《令和楽学ラボ》30

【コラム・川上美智子】つくばの保育園園長をこの3月に卒園し、4月からは人生で一番近い職場、関彰商事の水戸オフィスに勤務している。NHKの大河ドラマ「光る君へ」と朝の連続テレビ小説「虎に翼」を見る余裕も生まれた。いずれのドラマも時代に抗して突出した能力を発揮し活躍する女性が主役なので、応援しながら見ている。

「光る君へ」の中では、紫式部、清少納言の2人の才女が源氏物語と枕草子を記すさまも描かれるようであるが、高校時代に少しかじっただけで今まで関心をもつことはなかった。しかし、テレビが縁で頭の中が平安モードになり、がぜん興味が沸いた。筑波山が、常陸風土記や古事記、日本書紀に歌垣(うたがき)の山として描かれていることは見聞きしていたが、源氏物語の「東屋」の冒頭にも登場し、「浮舟」へとつながることを初めて知った。

また、枕草子第15段には、「峰は」として、私の生まれ故郷の淡路島の山がつづられていることを知った。

峰は、ゆづるはの峰。あみだの峰。いやたかの峰。

この「ゆづるはの峰」こそ、淡路島最高峰(と言っても607.9メートル)の諭鶴羽(ゆづるは)山であり、父の実家、現在の南あわじ市灘仁頃と母の実家、洲本の間にそびえ立つ険しい山だった。特に南斜面は、四国から紀伊水道にかけて走る中央構造線に続く断崖層となっており、歩いて登るのは大変である。そのため、古くから山岳信仰の修験道の霊場として発展し、急斜面には修行僧が行く細い古道がつくられ今も残されている。

私は、この年まで一度もこの山に関心がなく、400メートル地点に諭鶴羽神社があることも、この神社がその地域の守護神となっていて、祖父や父が大事にしてきたことも知らずにいた。

由緒ある諭鶴羽神社

ところが、「光る君へ」のご縁か、先日、神社行きがかなったのだ。昔の茶の研究者仲間で静岡在住の元伊藤園の方が淡路島出身で、SNSを通じて私が7月の墓参りの際に神社に行きたがっていることを知り、すぐに連絡をくれて、諭鶴羽神社への案内をかって出てくれた。険しい山道を車で登ると、深い森の中に鳥居が現れた。

諭鶴羽神社は、国生み神話(紀元前、第九代開化天皇の時代)のイザナギ、イザナミの二神が鶴に乗ってこの山に降り立ち権現となったのが始まりとされる由緒ある神社であった。熊野古道で有名な熊野の神は、この諭鶴羽神社から渡っていったという記述があり、平安期には28の大伽藍(がらん)がある大霊場だったという。豊臣秀吉もこの神社を参ったとの記録が残っている。

現在は、諭鶴羽神社と奥の院が残されているだけであるが、羽生結弦選手がオリンピック前後に訪れたこともあって、若い女性たちの人気パワースポットにもなっている。

この神社に関心をもったもう一つの理由が狛(こま)犬である。昭和56年に父と伯母が神社に狛犬を寄進したことが最近わかったのだ。その礎石には「昭和の初めに先代(祖父)が献進した青銅製狛犬が大戦中に供出献納され、改めて石造狛犬一軀を寄進する」と書かれていた。

参拝の折、狛犬のことをご存知の宮司さんにも偶然お会いでき、自分といろいろつながりのある神社に導いてくれたドラマと狛犬さんに感謝している。(茨城キリスト教大学名誉教授、関彰商事アドバイザー)

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産後ケア利用の男児が一時意識不明に つくば市 重大事故検証委設置へ

つくば市から委託を受けて、出産後の母子のケアなどを実施している「産後ケア施設」で昨年11月、施設を利用していた生後4カ月の男児が一時意識不明となり、救急車で病院に運ばれていたことが分かった。男児は現在、退院しているが、左手足にまひが残り、今後継続的に通院やリハビリが必要な状態という。 市は重大事故として、第三者による検証委員会を設置する方針を決め、7日開かれた市議会全員協議会に説明した。同市は2018年度から産後ケア事業を実施しているが、意識不明など重大事故が発生したのは初めて。 同市こども未来センターによると、男児は市内に住む。当時、母親と2人で施設を利用中、容体が急変し意識不明になった。施設が119番通報し、救急車で病院に運ばれ入院した。施設からは翌日、市に連絡があり、市は同日、県などに報告した。 男児が意識不明になった原因については不明という。当時、男児がどのような健康状態だったかや、意識不明になった経緯、施設で何をしていたかなど当時の状況について市は、公表できないとしている。 検証委の設置は、意識不明になった原因が不明であることから、昨年3月にこども家庭庁などから出された通知に基づいて設置する。検証委では、関係者へのヒヤリング、現地調査などを実施して事実関係を明らかにした上で、発生原因を分析し、必要な再発防止策を検討する。さらに事故発生の背景、対応方法、問題点、改善策などについて提言をまとめる。 市によると、検証委の委員として医師、弁護士、学識経験者、産後ケア事業者など5人以内を検討している。16日に開く市議会本会議で検証委の設置が可決されれば、すみやかに委員を選定し、年度内に第1回会合を開催したい意向だ。提言報告書をまとめるまでには1年ほどかかる見通しだという。 産後ケア事業は、出産後、育児に強い不安があったり、周囲に手伝ってくれる人がいないなど育児の支援が必要な、ゼロ歳児の母親などを対象に、相談に乗ったり、母子の健康状態をチェックしたり、食事や宿泊などを提供する事業。つくば市は現在、市内外の医療機関や助産院など19施設に委託して実施し、2024年度は261人の母親が子供と一緒に利用した。昨年11月に意識不明事故があったのは19施設のうちの一つという。(鈴木宏子)