【橋立多美】洗濯の概念を「家事」から「心地よい体験」に変えるをコンセプトに、LALA(ララ)ガーデンつくば(つくば市小野崎)に3月中旬オープンしたコインランドリー「ランドリー&ラウンジ ウララ」。開店から1カ月の同店を訪ねた。
土浦学園線に面するガラス張りのおしゃれで明るい店内(元ひな野)に、セルフで毛布や布団など大物まで洗えて乾燥できる洗濯乾燥機3台と乾燥機9台が備えられている。セールスポイントはITを活用した利便性の高さだ。①ウェブサイトで機器の空き状況や終了時間が分かる②コイン(硬貨)の持ち合わせがなくてもプリペイド型のICカードで利用できる。
オープニングキャンペーン後も利用客の出足は好調で、午前10時からの1時間が稼働のピーク、午後2時と同8時からも来店客が増えるという。客層は学生から高齢者までと幅広く、主流は40~50代の主婦たち。
音声ガイドで手順を説明するが、店内の清掃を兼ねたスタッフが午前9時~11時まで常駐し、操作に不安感を持つ高齢者に対応している。一方で、開店初日から連日利用する高齢者がいるそうだ。
厚労省の調査によると、2003年に1万2726店だったコインランドリーの店舗数は2013年には1万6693店と、この10年で約3割増えた。かつての狭くて暗いイメージを一新した店が、駐車スペースの広い郊外のショッピングセンターに誕生するようになった。
家庭に洗濯機があっても需要が伸びている理由は、セルフサービスであることから料金がクリーニング店と比較して安いこと。そして、長雨や梅雨でも洗濯物をふわふわに仕上げてくれる乾燥機を1回数百円で利用できることだ。布団やカーテンなどの大物も洗えるといった家庭用洗濯機にはない便利な機能が、コインランドリーの拡大を押し上げている。
小学生の子どもがいる同市の40代の女性は「月曜に体操服を持って行くのが学校の決まりだけど週末が天気とは限らない。乾燥機だけ利用することが多い」。ウララの利用は3回目という50代の女性は「花粉症のため、外干ししたくないタオルやシーツ類の洗濯と乾燥に利用している。運転前に洗浄ボタンを押して清潔に使えるのが嬉しい。終了時間が表示されるので、書店に立ち寄ったり買い物したりと時間を有効に使える」と話した。