木曜日, 5月 21, 2026
ホームつくば次長級の統括監を新設 つくば市人事異動’24

次長級の統括監を新設 つくば市人事異動’24

つくば市はこのほど4月1日付人事異動を内示した。次長級の職として統括監を新設し、各部局が所管する公共施設の管理や長寿命化を担当する。異動総数は、再任用、組織改編に伴う部署名変更などを除き全体の21.6%の300人。23年度から市職員の定年引き上げが開始され61歳になったことにより3月末の定年退職者はゼロ。再任用を除く普通退職者は39人、新規採用は66人で、4月1日付全職員数は前年度に比べ27人増えて2087人になる。

係長以上の管理職は前年度から9人増え609人。管理職の昇格者は同比32人減り88人。女性管理職の割合は前年度より0.1ポイント減って25.8%になる。

国、県などとの人事交流では、文科省から政策イノベーション部長を迎えるほか、国、県などに8人の実務研修生を派遣する。

組織改編では、ダイバーシティ(多様性)を一体的に推進するため市民部の男女共同参画室を市長公室に移し、ダイバーシティ推進室に名称変更する。こども部は、子育て家庭を包括的に支援する体制を構築するため、健康増進課の母子保健係をこども未来課に移し、名称をこども未来センターに変更する。

政策イノベーション部は、国政調査等、統計業務の推進やデータ利活用の強化のため企画経営課に統計係を、情報政策課にデジタル推進係を新設し、根拠に基づいた新たな政策立案を推進するためとして21年度に新設した統計・データ利活用推進室を廃止する。

財務部は、未利用の市有地利活用を一体的に進めるため、公共施設マネジメント推進室を都市計画部の公有地利活用推進室と統合し、公共資産利活用推進室を新設する。経済部は産業用地の創出を推進するため、産業振興課に立地推進室を新設し、プロジェクトチームだった産業用地検討室と都市計画部の地域開発振興室を廃止する。建設部は都市計画道路の整備に重点的に取り組むため、都市計画道路整備推進室を課に昇格させる。

保健部は、新型コロナが5類に移行し全額公費によるワクチン接種が3月末で終了することなどから、新型コロナウイルス対策室を、他の感染症対策と一体的に推進するため予防接種・感染症対策室に変更する。消防本部は予防広報課を予防課に変更する。

◆4月1日付け人事異動は以下の通り。カッコ内は現職。敬称略。

【部長級】
▽政策イノベーション部長(文部科学省)髙橋安大

【次長級】
▽総務部次長兼人事課長(人事課長)松本光由
▽総務部次長兼法務課長(総務課長)沼尻浩幸
▽総務部政策法務監・教育局教育法務監(新規採用、任期付)大岩昇
▽政策イノベーション部次長(市民部次長)池畑浩
▽市民部次長(同次長兼市民窓口課長)中川伸一
▽市民部統括監兼統括地域支援監(同次長兼統括地域支援監)大木茂樹
▽保健部次長(こども政策課長)鈴木加代子
▽こども部統括監(経済部次長)大橋一彦
▽経済部次長(産業振興課長)柳町哲雄
▽経済部統括監(同部次長)岡田克己
▽建設部次長(総務部次長)山田正美
▽建設部建設政策監(同部次長)木村幸弘
▽生活環境部次長兼環境政策課長(同課長)渡邊俊吾
▽上下水道局次長(水道総務課長)小吹正通
▽上下水道局統括監(同局次長兼水道監視センター所長)渡辺高則
▽教育局統括監(保健部次長)中根英明
▽消防本部消防次長・消防本部担当(同次長・消防署担当)松岡幹夫
▽消防本部消防次長・消防署担当(同本部主任参事兼南消防署長)鈴木浩
▽消防本部主任参事兼救急課長(救急課長)中島昌美
▽消防本部主任参事兼消防総務課長(予防広報課長)高野順一

【課長級】
▽市長公室国際都市推進課長(危機管理課長)鬼塚宏一
▽市長公室危機管理課長(国際都市推進課長)岸田和克子
▽総務部総務課長(同課長補佐兼企画監)高野剛
▽総務部ワークライフバランス推進課(市民協働課地域改善対策室長)岡田健一
▽総務部人事課付参事(豊里交流センター地域支援監兼市民ホールとよさと)安田正幸
▽政策イノベーション部企画経営課長(開発指導課長)川原智彦
▽政策イノベーション部情報政策課長(情報政策課長補佐兼情報ネットワークセンター所長)石川玄壱
▽政策イノベーション部科学技術戦略課長(スマートシティ戦略監)中山秀之
▽財務部公共資産利活用推進課長(公有地利活用推進課長)岡野渡
▽財務部納税課長兼徴税管理監(市民税課長)高野克則
▽財務部市民税課長(同課長補佐)横田知巳
▽市民部つくば市民センター所長(企画経営課長)横田裕治
▽市民部市民窓口課長(下水道総務課長補佐)青木ゆかり
▽市民部大穂窓口センター所長(土地改良課長)森田幸一
▽市民部豊里窓口センター所長(桜交流センター地域支援監)吉岡直人
▽市民部筑波窓口センター所長(納税課長兼徴税管理監)柳田賢一
▽市民部スポーツ振興課長(中央図書館副館長)沼尻祐一
▽市民部地域支援課長(農業政策課長)根本隆
▽市民部筑波交流センター所長兼市民ホールつくばね館長(防犯交通安全課長)一瀬剛
▽市民部谷田部交流センター所長兼市民ホールやたべ館長(スポーツ振興課長)大久保正巳
▽市民部桜交流センター所長(つくば市民センター所長)荒澤浩俊
▽福祉部社会福祉課長(市民協働課長補佐兼企画監)中村銀華
▽保健部医療年金課参事、茨城県後期高齢者医療広域連合派遣(地域包括支援課長補佐)飯島良弘
▽保健部健康増進施設いきいきプラザ館長(社会福祉課長)宇津野功
▽こども部こども政策課長(広報戦略課広聴室長)木村真理
▽こども部こども育成課長(ワークライフバランス推進課長)桐生修
▽こども部こども未来センター課長(こども未来課長)中澤真寿美
▽経済部ジオパーク推進監兼観光推進課ジオパーク室長(観光推進課長)伊藤祐二
▽経済部産業振興課長(科学技術戦略課長)前島吉亮
▽経済部農業政策課長(同課長補佐)岡野清宏
▽経済部土地改良課長(公園・施設課長)山口義智
▽経済部観光推進課長(管財課長補佐)小川高徳
▽都市計画部建築指導課長(教育施設課長)鈴木聡
▽都市計画部開発指導課長(建築指導課長)中島隆志
▽建設部都市計画道路整備推進課長(こども育成課長)吉田和敏
▽建設部道路管理課長(同課長補佐)須藤文雄
▽建設部公園・施設課長(同課長補佐)山口嘉宏
▽建設部防犯交通安全課長(道路管理課長)入江一成
▽生活環境部環境衛生課長(同課長補佐)木村憲一
▽上下水道局水道総務課長(地域消防課長)水橋光一
▽上下水道局水道監視センター所長(環境衛生課長)石川太郎
▽会計事務局長(情報政策課長)飯塚喜軌
▽教育局学務課長(選挙管理委員会事務局副局長)笹本昌伸
▽教育局教育施設課長(地域支援課長)大口勝也
▽教育局筑波学校給食センター所長(地域支援課長補佐)倉持賢一
▽教育局つくばすこやか給食センターやたべ所長(筑波学校給食センター所長)渡辺寛明
▽教育局つくばほがらか給食センターやたべ所長(管財課公共施設マネジメント推進室長)田中聖史
▽教育局中央図書館副館長(同館長補佐)玉木正徳
▽選挙管理委員会事務局副局長(法務課長)渡邉健
▽農業委員会事務局農業行政課長(学務課長)下田裕久
▽消防本部地域消防課長(会計事務局長)小川英男
▽南消防署長(消防総務課長)品川豊
▽北消防署長(消防救助課長)北沢直弘
▽消防本部消防救助課長(参事兼中央消防署副署長)青木節
▽参事兼中央消防署副署長(中央消防署桜分署長)櫻井誠
▽消防本部予防課長(予防広報課長補佐兼予防係長)三浦春彦

【退職】3月31日付
▽政策イノベーション部長 藤光智香
▽谷田部交流センター所長兼市民ホールやたべ館長 間中和美

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2024年以降に新設計画があるデータセンターは、東京、大阪周辺の比較的地価の安いところに多くの計画がある。データセンターの中は、狭いところにIT機器、いわばコンピューターが密集して設置され、多くのエネルギーを消費し、熱を持つので、外部に排熱して冷やす。冷却でもエネルギーを消費する。比較的涼しい北海道は冷却するためのエネルギーが少なくて済むので北海道にも新設計画が多い。 データセンターが今後、全国各地に立地し、国全体の電力消費量は10%増程度にとどまるとしても、地域では大きな影響が懸念される。 地域には大きな影響 つくば市では、高エネ研南側の約46ヘクタールに、オーストラリアの多国籍企業グッドマンジャパンがデータセンターと物流施設をつくる計画を立てている。データセンターの規模は、最初の1棟目は受電容量5万キロワット(50メガワット)。これだけでも大きいが、最終的には5万キロワットの20倍の、受電容量100万キロワット(1000メガワット)の計画になる。発電所でも、設備容量100万キロワットはかなり大きい。日本でも有数の規模のデータセンターだ。 1棟目はすでに着工し、2年くらいで完成して運転を開始するという計画を昨年、つくば市議会に示しているが、その後の建設スケジュールは示されていない。市議会の説明資料では、データセンターがどれぐらい電気を使って、どれくらい二酸化炭素(CO₂、温室効果ガス)を排出し、どれくらい排熱があるのか、夏の暑い時の排熱による周辺地域の気温上昇予測なども説明がない。 途方もない量 データセンターではないが、情報通信業で一番大きな東京都多摩市の通信施設から排出される二酸化炭素は年間14万トンになる。一方、公害調停にもなっている東京都昭島市のデータセンター計画では、二酸化炭素は多摩市の施設の15倍ぐらい、現在の昭島市全体の排出量の4倍から5倍の二酸化炭素を排出するということで地域で大きな問題になっている。 一方、今回つくばで計画される全体受電容量100万キロワットのデータセンターが仮にできると、昭島市の施設の二酸化炭素排出量のさらに2倍以上、1カ所の施設としては日本最大級になる。 100万キロワットのデータセンターがつくばに完成した場合の電力消費量、二酸化炭素排出量、排熱量がどれくらいになるかを、年間を通じて容量の90%出力の運転で試算すると、電力消費量は約80億キロワットアワーになる。これは、人口120万人の政令指定都市で工業地帯もある川崎市、人口140万人の神戸市、人口200万人近い札幌市、人口150万人の京都市、工業都市の北九州市などに匹敵する電力消費量になる。都道府県の消費電力と比較しても、長崎県、愛媛県、沖縄県、山形県、青森県全体と同じくらいの電力を消費する。 二酸化炭素排出量は、現在のつくば市全体の2倍の二酸化炭素を、1カ所のデータセンターが排出することになる。すべて完成すれば、今の市全体の排出量が3倍に増える。つくば市内にはエネルギーをたくさん使う施設がある。研究所、大学、電気炉の製鉄所も市内の工業団地にある。これらを含むつくば市内のあらゆる工場、オフィス、大学、研究所、家庭、車の2倍の二酸化炭素排出量が1カ所のデータセンターから排出されると予測される。排出量は、都道府県では鳥取県全体や高知県全体と同じぐらい、県庁所在地では宇都宮市、政令指定都市では神奈川県相模原市と同じ規模になる。電力は現状のキロワットアワー(kWh)あたり二酸化炭素排出量で計算している。 排熱が地域に影響 地域にどのような影響があるかだが、まず排熱が懸念される。データセンターではIT機器、いわばコンピューター機器が大量の電力を消費し、熱くなるので、機器を冷やすことが必要になる。冷却方法は、巨大なエアコンのような設備で冷やす「空冷」と、水または特殊な液体を循環させて冷やす「水冷(液冷)」の二つの方法があるが、事業者はこれまで冷却方法や排熱量などを公表していない。 今、日本全体で家電や車なども含めて、エネルギー消費は残念ながらそんなに効率のいいものではなく、有効利用は3分の1程度で残りは排熱されている。つくば市で100万キロワットのデータセンターが全部完成し、現在国内で主力の「空冷」で冷却する場合、市全体で出る排熱を全部合わせた量の2倍ぐらいの排熱量が出ると予測される。 夏の一番暑い7月から9月の間、去年、つくば市館野の気象台で猛暑日(最高気温35度以上)が22日間観測された。ここ数年、最高気温が35度を超える日が毎年、年間20日間ぐらいある。 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現在、データセンターのエネルギー効率を上げるため主に考えられているのがIT機器以外の省エネだ。主なものは冷却のエネルギー効率を上げること。データセンターではIT機器が狭いところに密集して置かれ、巨大なエネルギーを消費するので熱がこもる。そこで巨大空調設備で冷却し熱を外に出す、または、水あるいは特殊な液体で冷却する。他に記憶装置の省エネなどもある。本来はIT機器の効率改善が大きいがメーンになっていない。 データセンターのエネルギー効率を上げようと、経産省は省エネ法で目標値を示している。ただし現段階は義務ではない目標で、達成できなくても罰則はない。IT機器のエネルギー消費でデータセンター全体のエネルギーを割るというのが指標で、目標は1.4。つまりIT機器のエネルギー1に対し、冷却などは0.4のエネルギー消費にとどめるというものだ。北海道石狩市のさくらインターネットのデータセンターなど、すでに目標値1.4を達成しそれ以下で済ませているところもある。KDDIは特殊な液体オイルでIT機器を丸ごと冷やす「液浸冷却」の実証実験に取り組み、効率の悪いデータセンターに比べて冷却の電力を大きく削減でき、今後実用化すると発表している。 海外では、ドイツや中国の一部で、日本の目標値よりも厳しい対策を求めている。日本でも制度強化が予定され、現在は罰則のない目標値だが、2029年以降に新設されるデータセンターは、稼働後2年を経た2031年以降、現在の目標値より厳しい効率1.3、つまり、IT機器のエネルギー1に対し冷却などは0.3のエネルギー消費にとどめなければならなくなる。 データセンターの営業形態にはいくつかパターンがあって、①IT機器は所有しないで場所を貸す営業②建物を所有し、IT機器を自分で入れて、そのIT機器を時間貸しあるいはスペース貸しにするオーナー型の営業③建物は借りて、IT機器だけを使うテナント型の営業などがある。つくばはどういう営業形態になるか分からないが、これまで制度対象外だったテナント型も2029年の2年後の2031年以降は規制の対象になる。 欧州では排熱を活用 ヨーロッパではデータセンターの排熱を活用し、排熱が外に出るのを防いでいる。フィンランドでは首都ヘルシンキなど複数の都市でデータセンターの排熱を地域熱供給網で利用している。スイスのバーゼルではデータセンターではないが、巨大な施設からの排熱を地域熱供給網で利用している。いずれも排熱を地域の工場、オフィス、家庭で暖房、給湯などに使用する。 つくばには中心部にしか地域熱供給網がないが、周辺地域に地域熱供給網をつくれば、地域に排熱を排出しなくて済む可能性がある。 国内の例では、東京都は都市再開発をする時に、地域熱供給を検討することを義務付けている。ここでの検討義務の内容は都市再開発事業をする際に、事業者が地域熱供給網を建設し利用することだ。ただしデータセンターが排熱の地域供給網を国内で導入した例は国内ではない。 再エネ100%利用ならCO₂排出ゼロ 二酸化炭素の排出量を減らす手段としては、再生可能エネルギーの利用がある。つくば市は今年4月策定の地球温暖化対策実行計画で、温室効果ガス排出量を2030年に2013年比46%削減する目標を立てている。データセンターで、再エネではない現状の火力中心の電力を使用すれば、現在のつくば市全体の2倍の二酸化炭素が排出されるが、再生可能エネルギー100%の電気を使うことで排出ゼロになり、つくば市の計画に悪い影響をもたらさないこともできる。 実は、使用する電力を再生可能エネルギー100%にした、あるいは2030年までに計画しているデータセンターが日本でも多数ある。東急不動産の石狩市データセンター、同じ石狩市のさくらインターネットのデータセンターなどだ。ソフトバンクが北海道苫小牧市に計画するデータセンターも使用電力を再生可能エネルギー100%にする計画を立てた。 これは必ずしも環境に熱心だからではなく、データセンターを使う大手企業が、うちの製品やサービスは、自分が使っているサービスを含めて二酸化炭素排出ゼロ、再生可能エネルギー100%と名乗りたいため、使用するデータセンターにも対策を求めるためだ。製品・サービスのサプライチェーン全体の再エネ100%を名乗るには、その企業が使用するデータセンターも、二酸化炭素排出ゼロ、再生可能エネルギー100%でなくてはならないので、将来の生き残りのためにデータセンターを多数持つ会社が再エネ100%などの計画を立てている。つくばの計画にはそうした情報がない。 データセンターも2極分化し、再エネ100%利用あるいは計画を積極的に発表しアピールする会社と、再エネ利用について何も発言がない会社がある。発表のないところは、少なくとも当面は火力発電中心の電力を購入すると見られる。 自治体も対応できる 巨大データセンターの立地に際して、自治体としてどんなことが考えられるか。つくば市の場合、2050年二酸化炭素排出実質ゼロが目標だが、巨大データセンターは市の計画の目標達成に大きな影響がある。一方で自治体は開発や建築の際に許認可を行うなど関与するので、地域の環境や住民に影響があるか考えて判断することも考えられる。 自治体の取り組みとして、エネルギー消費側でなくエネルギー供給施設について、例えば太陽光パネルの乱開発を抑える条例がある。事実上、10キロワット以上の地上設置太陽光建設を制約している自治体もある。事業者と地域住民などが対立した時に、まちづくり条例などで市が調停役になる制度を持つ自治体もあり、千葉県流山市は市が調停する条例をもち、ここではデータセンターの建設計画が中止になっている。 国と茨城県の環境影響評価制度は、一つの県、一つの政令指定都市並みの電力消費があっても、市全体の何倍もの電力を消費し、二酸化炭素を排出しても、それだけではデータセンターは制度の対象にはならない。 しかし何らかの形で環境影響評価制度の対象になることがある。東京都昭島市のデータセンターは、それ自体は東京都の環境影響評価制度の対象ではないが、ゴルフ場で緑地であったところをデータセンターにし、土地の改変をするということで制度対象になった。それによって昭島市の場合はデータセンターの電力消費量や二酸化炭素排出量が開示された。 都市計画その他で、住民参加手続きをもつ制度もある。任意であっても自治体が事業者に住民説明を求めることも全国で行われている。つくばでは説明会はされたのだろうか。建築協定とか地区計画など国交省の制度などもあり、使えるといいかもしれない。 事業者は情報公開、説明を つくばでは最初の5万キロワットのデータセンターの建設が始まったが、次期施設については今後、いつ、どれくらいの規模の計画か情報がない。エネルギー消費量、二酸化炭素排出量、排熱量、冷却装置の種類、空冷でも水冷でも効率はどれくらいか、再生可能エネルギーを使用するのか等の説明が求められる。 今、建設が始まった建物は、高さ38メートルの壁のような建物になる。高い建物が建つと、突風など今までにない気象を起こす可能性がある。排熱で空気が上昇する場合の地表の風の強さも懸念される。東側には物流施設が計画されトラックが行き来する。これらの情報を共有することがこれから課題になる。予測と、やや極端な影響になる場合の対策が分かることによって、地域でどう受け止め、何の対策強化を求めたらいいのか議論できる。分からないと議論できない。 バックアップ電源も不明 バックアップ電源についても、つくばの計画では発表がない。容量30万キロワットの他市のデータセンターで、その規模全てまかなうバックアップ用ディーゼル発電機を用意し、毎月試運転をする計画と聞いた。同じように考えるとつくば市のバックアップ電源は5万キロワット、自家発電設備として大きな規模である。将来、100万キロワットのバックアップ電源を計画しているか不明だが、この場合は容量だけで言うと火力発電所の環境影響評価制度の対象となる15万キロワットをはるかに超える規模のディーゼル発電機のバックアップ電源で、試運転を定期的にすると運転の初めと終わりには大気汚染物質その他有害物質の排出も懸念される。 つくばのバックアップ電源についても、どういう規模・種類の設備か、試運転も含めた運用、燃料貯蔵などの開示が求められる。 あと、空冷や水冷の設備や受電設備などが敷地境界にあると、夜、騒音や低周波音が気になることがあるかもしれない。 緊急時、他分野では操業制限の例も 緊急時の対応についても自治体や周辺住民との協議が求められる。猛暑日に周辺地域の気温が上昇するなどの緊急時対策として、大気汚染公害対策が参考になる。高度成長期の1970年代からの大気汚染で、子供たちが倒れる、大気汚染が原因で肺疾患になった患者さんが亡くなるなどの大気汚染公害被害があった。その時にできて今も運用されている大気汚染防止法の制度がある。オキシダント濃度が上昇し光化学スモッグ注意報が出た時に、対象地域を定めて光化学スモッグ原因物質を排出する工場に対し都道府県知事が指示を出し、大きい場合は40%燃料使用量削減や、工場や設備の使用制限などを求める制度だ。データセンターなどエネルギー多消費施設の排熱による緊急時対策制度は今のところないものの、排熱量は非常に大きいので、地域の気温上昇影響を予測し、大気汚染の例をもとに緊急時対策も検討すると良い。事前の対策として風の道を考えた冷却、気象条件によって健康影響が拡大した場合の救急体制の拡充などもある。 日本のデータセンター事業者はフル稼働に近い運転を考えるが、ヨーロッパのデータセンターには柔軟な運転があり技術的には可能性がある。緊急時の対策を話し合うことも考えられる。 予測評価をし対策の具体的議論を データセンターの電力消費や排熱などについて、また地域に与える悪影響を防止する対策について、地域住民だけでなく全体で議論されなければいけない。議論が積み重ねられると、エネルギー効率改善対策、排熱を地域に排出しない対策、再エネ利用などが提案される可能性もある。 地域のことを全体で考え、今後、AI利用のコストアップを利用者で負担しIT企業の対策実施を求めるようなルールになると、例えば、今後は大型データセンターは地域熱供給網と合わせて建設され、周辺地域、例えばつくば市や土浦市の地域企業や家庭は冷暖房や給湯を化石燃料から脱却し、光熱費負担も下がるなどのメリットも生じる。地元には、売り上げも雇用もあまりなく、巨大排熱などが懸念される迷惑施設ではなくなる可能性もある。 今後はデータセンターがこれだけ必要なのか議論になる。電力中央研究所が昨年の報告で、計画通りできるか、この業種は不確実性が大きいと指摘している。国の審議会でも送電線容量を抑えたままの問題を議論している。予測しにくい、地域にとってやっかいな施設ともいえる。 日本の多くの自治体が2050年二酸化炭素排出実質ゼロ宣言をしているので、その裏付けの一つに、今後新規立地する大規模事業所は期限を決めて再エネを使うということにしないと、市町村長が許可を出さないような制度設計も今後は考えられる。大口は再エネ使用を原則、少なくとも電力は化石燃料に頼らない対策を進め、それを裏付ける制度設計を考える必要がある。半導体工場とデータセンターは大手企業が担い、使用エネルギーも再エネ化しやすい電力が大半なので、今後消費が伸びる分は化石燃料に頼らない対策、それを確実に促す制度設計も可能だ。 終わり(鈴木宏子)

つくばローズガーデン《ご近所スケッチ》23

【コラム・川浪せつ子】寒暖差の大きな日々ですが、植物はちゃんと季節の移り変わりを知っています。今回は元つくば市長の庭「つくばローズガーデン」(同市古来)です。2年前にも藤澤邸の庭をスケッチ(24年5月15日掲載)しましたが、そのときの話の内容は少しグチっぽくなりました。今回は「どうにかなる。その場所で咲きなさい」と、バラの花を描きながら、自分にもエールを送りました。 あれから2年しかたっていないのに、バラの開花が早くなったと感じます。10年前は「せめて連休のときに咲いたら」と思ったのですが、今年は連休前に咲きました。地球温暖化? 今年は5月13日にオープンしましたので、早々に楽しませてもらいました。 スケッチしてもいいですか? 今回の訪問は、花をめでることだけでなく、別の目的もありました。以前、庭のお世話をしている方に「スケッチしてもいいですか?」と聞いたら、「いいけど、今までスケッチして、それを見せてくれた人いないんだよね~」と言われたことが、ずっと心に刺さっていたからです。 今年、私のSNSにこのガーデンの絵をアップしたら、「ありがとうございます」とのコメントをいただき、原画を2Lサイズに印刷し、小さな冊子にしたものをお届けしたところ、受付の方がその方でした。 こういうのって、とっても感動的ですね。思ったよりずっと若くてチャーミングな方。以前、「見せてくれない」と話した方は数年前に亡くなられたそうです。何事も思いついたときにやらないといけないですね。(イラストレーター)