月曜日, 2月 16, 2026
ホームつくば高校生に通学支援など つくば市新年度予算案 過去最大を6年連続更新

高校生に通学支援など つくば市新年度予算案 過去最大を6年連続更新

つくば市の五十嵐立青市長は1日、2024年度当初予算案を発表した。一般会計は前年度当初比3.0%増の1118億400万円、特別会計などを合わせた総額は同3.4%増の1763億8600万円で、いずれも6年連続で過去最大を更新した。主な新規事業として、人口増が続く同市に県立高校が少なく市外に通う生徒の通学費負担が大きいと指摘がある中、遠距離の高校に通う生徒に通学費の一部を支援する。

一般会計が3%(32億9400万円)増となり過去最大を更新した主な要因は、人事院勧告に伴って昨年12月議会で市職員らの給料や手当てなどを引き上げたことから人件費が同比7.7%(15億1900万円)増の212億円になったほか、民間保育園の増設や国の児童手当拡充により扶助費が8.1%(20億8200万円)増の278億6500万円となったことなどのため。

6000人に交付

主な事業の高校生の通学支援金は、公立、私立高を問わず、鉄道、バス、スクールバスなどで通学している高校生のうち、年間の定期代が計10万円以上の生徒に年3万円を交付し、6~10キロ以上離れた高校に自転車や原付バイクで通学する生徒に年1万円を交付する。新年度の予算額は約1億6100万円を計上し、約5000人に3万円、約1000人に1万円交付を想定している。つくば市在住の高校生は現在6000人程度で、市教育総務課によると平均通学距離は10キロほどという。県内では石岡、笠間、常陸太田市などが通学費補助を実施している。

児童生徒数の増加に伴う小中学校建設は、みどりの南小中学校が今年4月開校し学校建設のピークは超える。一方、24年度は新たに中根・金田台地区で小学校建設に着手する。建設費は24、25年度2カ年で計68億1600万円。みどりの駅北側の陣場地区などの人口増に対しては同地区3カ所目の学校の新設は実施せず、谷田部小学校に11教室などを増築するための設計費5200万円を計上する。増築校舎の完成は27年4月の予定。

不登校対策としては、小中学校の校内フリースクール設置校を現在の22校から全50校に増やし、3億500万円を計上して各校に専任職員と補助職員を配置などする。

スーパーシティの看板、ネット投票は実施せず

ほかに、スーパーシティの看板事業に掲げたインターネット投票は今年秋の市長選・市議選では実施せず、1300万円を計上して、投票箱を積んだワゴン車が障害者や高齢者の自宅前まで出向くオンデマンド型移動期日前投票を実施する。

昨年、環境省に選定された県内初の脱炭素先行地域づくり事業として、初年度となる24年に1億4000万円を計上し、大和ハウス工業が20街区プロジェクトに太陽光発電設備を設置するなど計5件の事業に着手する。

コミュニティバス「つくバス」は、運転手不足による2月からの減便に伴い、運行費などが23年度の3億7500万円から24年度は3億3500万円に約4000万円減額する。

旧上郷高校跡地に建設予定の陸上競技場は28年度下期完成を目指し、24年度に設計費5080万円を計上する。

中央図書館をリノベーション

中央図書館はリノベーション事業に着手、24年度は外壁改修工事費約610万円を計上し、中庭に面する外壁の改修と中庭の枯れたアカマツの伐採などをする。25年度は中庭に面するガラスを一部取り外して中庭への出入口を設け、中庭にウッドデッキを設けるなどする。

解体、撤去する計画だった茎崎老人福祉センターは、市民のたまり場・居場所づくりの一つとして、入浴施設を改修する。2026年度のリニューアルオープンを目指して、24年度は300万円で改修のための設計を実施する。

不交付団体に

一方、歳入は、自主財源の市税合計が1.7%増の526億6400万円となり、不交付団体となる見込み。市税の内訳は、人口増により個人市民税が3.2%増の208億4600万円、家屋の新築などにより固定資産税は1.8%増の231億2700万円を見込むのに対し、法人市民税は大口の立地企業による業績の下方修正があったなど23年度の実績を踏まえて、6.6%減の42億8300万円を見込む。

借金である24年度末の一般会計の市債残高は、前年度末より43億3200万円増え、721億7400万円になる見込み。水道事業など公営企業会計を加えた市債残高の合計は、同69億1900万円増え、1259億8700万円になる見込み。

新年度予算案は13日開会の市議会3月定例会に提案し審議される。(鈴木宏子)

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スマートICとTX延伸見据え産業用地の候補地抽出 土浦市’26当初予算案

過去最大規模に 土浦市の安藤真理子市長は13日、2026年度当初予算案を発表した。一般会計は前年度当初比12.1%増の656億2000万円、特別会計を含めた総額は同比7.5%増の1089億6000万円で、いずれも過去最大規模となる。3月議会で審議される。 主な事業は、常磐道桜土浦インターチェンジ(IC)-土浦北IC間の土浦市とつくば市の境に建設予定のスマートIC整備とつくばエクスプレス(TX)土浦駅延伸を見据え、新たな産業用地の候補地を抽出し、地権者の意向確認やインフラ整備状況の調査、基本構想の策定や測量などを実施し、具体化に向けた基礎資料を作る(6300万円)。同スマートICは早期完成に向け、用地測量や補償物件調査を実施する(1億円)。 桜土浦IC周辺に産業用地を開発する土地区画整理事業(25年4月25日付 )は1億2800万円を計上し、基本設計実施に併せた道路や街区の測量、土地区画整理組合設立に向けた準備委員会への助成などをする。 上大津統合小、荒川沖消防署建設に着手 さらに、28年4月の開校を目指し上大津東小の拡張敷地に上大津地区統合小学校の校舎などを建設する工事に着手する(11億5200万円)。同じ28年度の開署に向けて荒川沖消防署と南分署の中間の右籾地区に、新荒川沖消防署を建設する工事に着手する(4億6400万円)。 老朽化が著しいため3年かけて設備の更新を実施してきた市清掃センターは、3年目の26年度にごみクレーンなどの設備を更新する(18億8400万円)。更新工事期間中は焼却炉を停止し、可燃ごみの処理を近隣自治体や民間処理施設に委託する。 築35年が経過した市保健センターは、高断熱、省エネのZEB化による改修に向け基本・実施設計を実施する(3800万円)。開館から30年が経過した上高津貝塚ふるさと歴史の広場の博物館施設は26、27年度の2カ年で、施設の長寿命化改良工事を行うと共に最新の研究を反映した展示内容への改装などを実施する(2億2900万円)。工事期間の今年9月から休館し、28年4月のリニューアルオープンを予定している。 モール505の歩行空間を再構築 土浦駅周辺の市中心市街地に立地しながら空き店舗が目立つ川口ショッピングモール(モール505)の歩行空間は、安全で魅力ある歩行空間とするための再構築工事を実施する(8600万円)。 民間の力を導入し霞ケ浦の土浦港周辺に観光・レクリエーション拠点を整備する構想(1月3日付)は、公募があった民間事業者と契約を締結する(110万円)。 県内初、紙おむつのサブスク助成 子育て支援は、保育施設が実施している紙おむつのサブスクリプション(定額使い放題サービス)に対し1340万円を計上し、県内で初めて市が利用料金の2分の1(月額上限1200円)を助成する。紙おむつの残数管理は保護者と職員双方にとって負担となっており、保護者にとっては紙おむつに名前を記入して持参する負担が軽減されるほか、職員も負担が軽減され保育の質の向上が期待できるとする。先行して実施した給食費無償化は、4月から全国で実施される小学校のほか、中学校の給食費無償化も引き続き実施する。 同市への移住や定住を促進するため、大学卒業後、同市に居住し就業している若者の奨学金返還支援(上限10万円)を継続するほか、移住する際の移転費を新たに一部助成し(上限10万円)、転入者が中古住宅を取得しリフォームする際の費用を新たに助成する(工事費の2分の1、上限30万円)。 犯罪被害者支援条例制定 ほかに新規事業として、2027年12月末で水銀ランプ、蛍光灯の製造、輸出入が完全に禁止されることから、省エネに関する包括的サービスを実施し実現した省エネ効果の一部を報酬として受け取る「ESCO事業」を導入し、地区公民館や保育所など15施設の照明をLED化する(1億3000万円)。さらに、町内会や自治会が設置する防犯カメラの設置費用の2分の1、上限20万円を補助する(120万円)。今年4月1日付で犯罪被害者支援条例を制定する予定であることから、犯罪被害によって重傷を負った人に10万円、死亡した遺族に30万円の見舞金を給付する。 ふるさと納税過去最高に 一方、歳入のうち、法人市民税は物価高や人件費高騰による収益低下から前年度当初比8.8%減を見込む一方、個人市民税は賃金や所得の上昇などから6.1%増、固定資産税は新築・増築家屋の増加により1.4%増を見込み、市税全体では2%増を見込む。ふるさと納税は、25年度分が今年1月末時点で20億円を超えるなど過去最高となったことから、26年度は25億円の寄付を見込む。これに対し市の借金である市債は、学校建設やごみ焼却施設の更新などにより前年度当初の2倍の70億円を発行する。 市債については、特別会計と併せ、総額で90億円を発行するのに対し、100億円を返済する予定であるなど、市債残高自体は年々減少しているとする。さらに財政調整基金からの繰り入れについては、25年度に収支不足を補うため同基金から4億円を繰り入れることになったため、26年度は強い危機感を持ち歳入歳出の見直しを行った結果、収支不足の大幅な縮減を達成することができたとしている。26年度末の同基金残高は49億円の見込み。(鈴木宏子)