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そろばん界にDXを つくばの中学生が練習用ウェブサービスを開発

英語読み上げ算

プログラミングの知識を活かし、そろばん界のDX(デジタル・トランスフォーメーション)を実現しようする中学生がいる。つくば市立竹園東中学2年の杉本直継さん(14)だ。開発したのは、そろばんの「英語読み上げ算」を練習したい人や、読み上げの質を高めたい先生に向けて、正しい発音ができているかどうかを確認するウェブサービス「YOMIRU(ヨミル)」で、音声認識機能を用いて作られている。現在無料版が公開されており、今後機能を追加した有料版も公開予定だ。

ばらつきを改善したい

そろばんには「願いましては」「~円也」など独特の掛け声を使って読み上げられた数字を計算する「読み上げ算」という競技がある。この読み上げ算を英語で行うのが英語読み上げ算で、「願いましては」は「Start with」になる。英語の読み上げは高速で行われるため、高度なリスニング能力と計算力を同時に養うことができるという。

杉本さんは小学1年のころからそろばんを習い始め、小学4年の時に英語読み上げ算に取り組み始めた。練習するうちに、先生によって英語の読み上げの質にばらつきがあることに気付き、改善できるツールを作れないかと考えてYOMIRUを企画した。

現在公開している無料版はプログラミング言語「JavaScript(ジャバスクリプト)」を使用して作ったもので、英語を読み上げて入力すると文字が出力され、正しい発音ができているかどうかを確認することができる。今後公開予定の有料版では、AIの音声認識システムを用いることにより、さらに精度の高い認識が可能という。また、全国の先生たちによる様々な読み上げを聞くことができるサービスも提供予定だ。

プログラミングの知識生かす

図形やイラストでプログラミングする「ビジュアルプログラミング」を小学2年から始め、小学6年から「テキストプログラミング」を始めた。つくば市内のプログラミングサークル「CoderDojoTsukuba(コーダー道場つくば)」に所属するほか、中学1年の時には、情報セキュリティ人材の発掘、育成事業「セキュリティ・キャンプ」(情報処理推進機構主催)のジュニア開発ゼミを修了するなどして、プログラミングの基礎を学んだ。プログラミング言語「Python(パイソン)」や「JavaScript(ジャバスクリプト)」の書き方、ソフトウェア開発のプラットフォーム「GitHub(ギットハブ)」の使い方などを勉強し、その知識をYOMIRUの開発に活かしているという。

有料版の公開に向けて、自宅で開発を進める杉本さん

昨年12月に埼玉で開催された国内最大規模のそろばん競技大会「全国珠算競技大会 そろばんクリスマスカップ2023」(日本珠算協会主催)では、英語読み上げ算中学生の部で15位入賞という成績を収めた。同大会では競技に出場するだけでなく、YOMIRUのチラシを作り、企業ブースと並んでブース出展。全国のそろばん教室に向けてPRした。ブースにはそろばんの先生だけでなく、競技に出場した生徒の保護者らも訪れ、興味を持っていたという。

「自分で一から作ることができるのがプログラミングの魅力。自分で作るからこそ、作る人の苦しいところ、大変なところも分かるようになる」と語る杉本さん。プログラミングを勉強することで「ものを作る人はこういうことを考えて作っている」と知ることができ、論理的な思考も身に付いたという。今後の目標は「YOMIRUで成果を上げること、YOMIRUの更新を続けていくこと」と話す。有料版を3月末に公開できればと、開発にいそしんでいる。(田中めぐみ)

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