筑波山神社(つくば市筑波、上野貞茂宮司)が新年を迎える準備に忙しい。22日は朝から神職らが、拝殿に飾るしめ縄作りの作業に追われた。わらで編んだ縄をさらに編み上げて長さ18メートルの大きなしめ縄に仕上げ、午後には拝殿に飾り付けた。
来年は新型コロナが5類に移行して初めての正月を迎える。同神社は今年の正月からすでに人出が戻っており、新年は参拝客が昨年よりやや増え例年並みの21万人から22万人が訪れるのではないかと予想している。神社では、境内で販売する破魔矢、熊手、鏑矢(かぶらや)など、例年通りの準備を進めている。

神社本殿のある筑波山山頂には毎年、ご来光を拝む人で早朝からにぎわう。ケーブルカーやロープウエーを運行する筑波山観光鉄道によると、山頂では、関東では一番早い午前6時44分に鹿島灘方面から昇る初日の出が見られ、初日の出の時間に合わせて午前4時30分からケーブルカーとロープウエーを早朝運行する。
甘酒サービスが復活
同神社では新年は新型コロナの感染防止対策を緩和しほぼ例年通りとし、甘酒のサービスも復活する。ただし手水舎(ちょうずや)では今年もひしゃくを置かないという。
同神社権禰宜(ごんねぎ)の八木下健司さん(60)は「コロナ対策も特になくなり、甘酒サービスも再開するなど従来の新年が迎えられそう。天気予報も良さそうなので、良い初詣になるのではないか」と話す。
神社総代の菊地武司さん(69)は「もっと大勢の人に来てもらいたいが、道路が一つしかないので、どうしても渋滞が起きてしまう。駐車場もなかなか停められないので、頭の痛いところだ」と語る。(榎田智司)