12月23日 土浦
つくば市出身で、昭和音楽大学(神奈川県川崎市)4年の北野圭亮さん(23)が、同級生4人でサクソフォーン四重奏団「リリーサクソフォンカルテット」をつくり、12月23日、土浦市東真鍋町、クラフトシビックホール土浦(土浦市民会館)小ホールでコンサートを開催する。種類の違うサクソフォーン(サックス)4本による四重奏だ。
メンバー4人でそれぞれの地元を回りコンサートを開くという企画の一環で、すでに今年3月に神奈川県足柄市、5月に新潟市でコンサートを開き、今回が3回目。1、2回とも客席の8割が埋まるなど成功を収めた。昨年12月につくば市のアルスホールで開催を予定していたが、当日体調不良者がいたため延期していた。今回はリベンジに向け思いを込める。
それぞれの地元なら知人も多く集客が容易だということから企画を考えた。北野さんは「卒業後は地域に根ざした活動ができたらと思い、その足がかりにすると同時に、まだクラシックサクソフォーンの認知度が低いので、皆さんに知っていただく良い機会になれば」という。
リリーサクソフォンカルテットは、2年の時に同じ学科で学ぶ4人が集まって結成した。リリーは大学の最寄り駅、新百合ケ丘駅にちなんで名付けた。メンバ―はテナーサックスの北野さんのほか、 ソプラノサックスの横内魁人さん、アルトサックスの浅沼絢斗さん、バリトンサックスの中村洋翔さんの4人。クラシックを前半に、幅広い世代に耳馴染みのあるポップスや童謡などを後半に演奏する。
北野圭亮さんは水戸市生まれ。小学5年の時つくばに転居し、二の宮小、谷田部東中、竹園高に進んだ。高2の2018年、第20回ソロ・コンテストいばらき(県吹奏楽指導者協会主催)に出場し金賞などを受賞している。現在、同大の弦・管・打楽器演奏家コースで学ぶ。
音楽との出合いは、母親のサクソフォーンが自宅にあったこと。11歳のころから地元の音楽教室に通い、中学から高校1年まで吹奏楽部に在籍した。その後はプロの個人レッスンを受け、音楽家を目指した。中学の時出場した「アンサンブルコンテスト」の楽しかった感覚が音楽家になりたいと思うきっかけになったという。
北野さんは「サクソフォーンは19世紀に生まれ、クラシックの世界では比較的新しい楽器なので、演奏に加わる曲目も少なく、見る機会が少ないと思う。音色は多彩で、音を出しやすく、大きな音量を持っているなどすべてを合わせ持っている楽器なので、皆に興味を持ってもらいたい」と語り、将来については「プロとして地元に根差した活動を続けていきたい。文化振興という面でも貢献していければ」と語る。
◆コンサートは12月23日(土)、土浦市東真鍋町、クラフトシビックホール土浦小ホールで。開場は午後1時30分、開演は2時。入場料は一般2000円、大学生以下1000円。問い合わせはEメールへ。