筑波大学の学生を中心に企画・運営されているクラシックコンサート「つくばリサイタルシリーズ」の第14回目となるコンサートが12月16日、つくば市竹園、つくばカピオ ホールで開催される。読売日本交響楽団(東京都千代田区神田錦町)の金管セクションが公演する。題名は「読響プラス―クリスマスに贈る金管のハーモニー」だ。
同楽団の金管セクションがつくばリサイタルシリーズに出演するのは、2019年1月14日に行われた第7回コンサートに引き続き二度目となる。出演者は、桒田晃(トロンボーン)、辻本憲一(トランペット)、次田心平(チューバ)、日橋辰朗(ホルン)、尹千浩(ユン・チョノ=トランペット)だ。
つくばリサイタルシリーズ実行委員の加藤千尋さん(同大障害科学類3年)は「金管五重奏のすばらしさがまずある。その上で、見ているお客様との距離の近さ、一緒に盛り上がる形のコンサートという点が特徴的だと思う。コロナ禍の制限が緩和している中で、演奏会ならではの魅力を感じられるコンサートになるはず」と話す。
新たに留学生や外国籍住民にも広報
2012年に始まったつくばリサイタルシリーズだが、10年以上が経ち、組織体制も充実してきている。筑波大学の学生を中心に運営がなされており、クラウドファンディングでの資金の調達や会場の運営なども学生によって行われている。現在、実行委員会のメンバーとして活動している人数はおよそ30人で、中心的に活動するメンバーも多くなってきているという。
今回、筑波大学に通う外国人留学生や外国籍の住民などに向けた広報を新たに始めた。「これまでも留学生などが来場することは多かった。しかし、日本語のみでの告知や案内だったので、そうした方にコンサートの情報が届きやすい環境はつくれていなかったと思う。委員会の体制が充実してきたこともあり、大学の留学生が多く住む宿舎などに英語のポスターを貼ったり英語での告知文を作成したりしている」と加藤さん。
つくばリサイタルシリーズの趣旨は、いままでクラシックになじみの薄かった人が気軽にクラシック音楽を楽しむ環境をつくることであり、そのための様々な工夫をこれからも行っていきたいと意気込む。
12月の開催となる第14回のテーマは「クリスマス」だ。「少し早いが、クリスマスのムードを楽しんでもらえたらうれしい」と加藤さんは語った。企画の創設者である同大の江藤光紀教授(比較文化学類)による新曲も披露される予定だ。(山口和紀)
◆第14回コンサートは12月16日(土)午後1時30分開場、午後2時開演。チケットは一般1500円(税込み)、大学生無料。事前申込必要。つくばリサイタルシリーズの情報は公式ブログで発信されている。現在、開催に向けたクラウドファンディングも実施中だ。