秋の一日を竹園の広場で遊ぼうという「たけぞのフェスタ」が4日、つくば市竹園の竹園ショッピングセンター広場と隣接の竹園交流センターで開催される。主催する市民グループは「地域コミュニティーを再生して安心して暮らせるまちづくりを目指して活動しており、祭り(フェスタ)が、みんながつながり交流のきっかけになれば」としている。
当日は同広場で、衣料や絵本などのフリーマーケット、落ち葉を用いた落ち葉アート、県立竹園高校吹奏楽部による演奏などを開催。交流センターでは、障害のある子どもたちのバリアフリーダンス、ピアノ演奏、コーラスグループやゴスペルユニットによる合唱、ゲームキャラクターカード対戦大会など、近くの竹園サンパーク公園では、自然を楽しむネイチャーゲームが予定されている。広場では、唐揚げやフランクフルト、駄菓子などの販売もある。
主催は、住民たちがつながる住み良いまちづくりを目的に、竹園交流センターで勉強会などを開催している市民グループ「竹園ぷらっと」。9年前に退職し現在竹園地区に住む代表の三橋俊雄さん(74)が、住民同士のつながりが希薄になったことを痛感して昨年立ち上げた。名称は、誰でも「ぷらっと」立ち寄れるふれあいの場という意味を込めたという。
ぷらっとは、三橋さんのまちづくりの理念に共感した竹園在住の毛利正英さん(73)と古久保みどりさん(69)さんとの3人で運営され、フェスタ実行委員会のリーダー役を兼ねる。毛利さんは、5年前から子ども食堂を運営している「竹園土曜ひろば」の代表、古久保さんは2018年、市民団体「つくば市民による財政白書づくりの会」の会員として市の財政事情を調査・分析した「つくば市財政白書」をまとめた。
フェスタは企画から運営まで住民主体のスタイルを取り入れた。住民が知恵と力を出し合い、誰もが参加できてつくり手になる。竹園地区に隣接する倉掛、千現1丁目など竹園東中学校区の住民を対象に、回覧板などで開催を告知し、同時に出店を呼び掛けた。併せて「おまつり好き集まれ!」と実行委員を募った。
16人から出店の申し込みがあり、実行委員には15人が名乗り出て実行委員会が結成された。10月22日開かれた第4回実行委員会には、子育て世代から80代男性まで多彩な顔ぶれが集まり、開催当日のテントの搬入や設営、警備や見回りなどの役割分担を熱心に話し合った。
実行委員の一人、真下麻里子さん(60)は「近くに住んでいても会うことがない知人や、30年住んでいても知らない人もいる。フェスタで懐かしい人に会ったり、新しい出会いがありそう」と祭りを前にしたワクワク感を話す。7年前に東京から竹園に引っ越してきた東海林康夫さん(76)、隆子さん(74)夫妻は「シニア世代が楽しめる内容が欲しい」としつつも「お役に立てるのは喜び。フェスタが大きく育っていけばいい」と話した。これからもみんなで楽しみながら毎年フェスタを開催し、参加者の意見を次年度に生かして発展させていく予定だ。
三橋さんは「住民が企画した地元の初めての祭りに16人から出店の申し入れがあって手応えを感じた。竹園交流センターを利用しているサークルやショッピングセンターの店舗も加わり、にぎわいに一役買ってくれる。秋を満喫するフェスタを楽しんで」と呼び掛ける。(橋立多美)
◆「たけぞのフェスタ」は11月4日(土)午前10時~午後4時、つくば市竹園3-18-2 竹園ショッピングセンターと隣接の竹園交流センターなどで開催。雨天の場合、フリーマーケットは中止。問い合わせはEメール(竹園ぷらっと)へ。