関東サッカーリーグ1部後期第8節、ジョイフル本田つくばFC対東京国際大学FC(本拠地・埼玉県坂戸市)の試合が16日、つくば市山木のセキショウ・チャレンジスタジアムで開催され、2-2で引き分けた。つくばのリーグ成績は7勝4分6敗で10チーム中4位。これでホーム最終戦を終え、残るはアウェー1試合。最終節は10月1日、神奈川県サッカー協会フットボールセンター(かもめパーク)にて東邦チタニウムと対戦する。
第56回関東サッカーリーグ1部 後期第8節(9月16日、セキショウ・チャレンジスタジアム)
ジョイフル本田つくばFC 2-2 東京国際大学FC
前半 1-1
後半 1-1
つくばはこの試合、3-4-2-1のフォーメーション(※メモ)で臨んだ。前線はFW熊谷誠也を中心にMF鍬田一雅、FW恩塚幸之介が左右に並ぶ1トップ2シャドーの形だ。前線がワンツーやくさびのパスで中へ入ると、相手DFが絞って外が空くので、そこを使って左のMF青木竣や右のDF山崎舜介が攻撃参加する形だ。
先制は前半22分、恩塚とのコンビネーションで青木が相手DFの裏へ抜け出し、GKの脇を射貫いて決めた。「恩塚が左サイドで組み立てながら、いいところで裏へパスを通してくれたので、DFとうまく入れ替わり、簡単に流し込む形で決められた」と青木。
ただしここまで、つくばのチャンスの数は決して多くなかった。東国大は屈強なFWを前線に置き、ロングボールを頭でつないで攻め込んでくる。セットプレーになれば長身のDFがゴール前へ上がり、さらに脅威は増す。32分の同点シーンもこの流れだった。東国大のコーナーキックを一度はクリアするが、もう一度放り込まれたボールをセンターバック石井偉理亜に頭で合わせられた。
この得点で東国大は勢いを取り戻し、つくばが我慢する形で前半の残り時間は推移した。「先制した後でもっと畳みかけていければよかった」と恩塚。「ボールを持ったときは押し込めていた。相手のスタイルは分かっていたので、守備が下がりすぎずにしっかりと対応できた」と副島秀治監督。
後半のつくばは、前半以上にサイドが活性化した。「右は押し込む形が前半からできていたし、後半は相手守備が前から来ていて、左サイドに穴ができ始めていた。そこをしっかり突いていこうと指示した」と副島監督。
結果が出たのは右から。後半24分、ロングボールに山崎が反応して駆け上がり、中央で待っていた恩塚にラストパス。糸を引くようなミドルシュートが左サイドネットに突き刺さった。「DFがボールに意識を奪われているのを見て、気付かれないよう少し遅れて進入。山崎が顔を上げた瞬間にボールを呼び、ファーストタッチを決めて2タッチ目で振り抜いた」と恩塚。今季5つめのゴールだ。
これで勝利が決まったかに思われたが40分、フリーキックの場面でGK三沼慶太が相手選手と接触、イエローカードを受けてしまい、直後のPKを決められ再び同点。副島監督は「ボールに触れていれば問題はなかったが、積極的にチャレンジしたことは悪くない。残り時間であと1点決められるかどうかが、もう1つ上のレベルへ行くためのカギになる」と評した。
次節は4位と5位の直接対決になりリーグ戦は終了するが、さらにその先がある。10月20日から佐賀県で開催される全国社会人サッカー選手権大会だ。「ここ数試合安定した戦いができており、勝ち上がるチャンスは大きいと思う。最終節でいい成果を収めて全社へ乗り込んでいきたい」と副島監督は意気込む。(池田充雄)
【メモ】フォーメーションは、ゴールキーパー(GK)を除く10人の選手の配置。3-4-2-1はディフェンス(DF)3人、守備的ミッドフィルダー(MF)4人、攻撃的MF2人、フォワード(FW)1人という配置隊形をいう。