日曜日, 9月 13, 2026
ホームつくば地震時の断層の滑りを再現 世界最大規模の試験機を開発 防災研

地震時の断層の滑りを再現 世界最大規模の試験機を開発 防災研

発生のメカニズム解明へ

巨大な岩石同士をすり合わせて地震時の断層の滑りを再現する世界最大規模の試験装置を防災科学技術研究所(つくば市天王台)が開発し、12日、報道関係者を対象に公開実験を実施した。「巨大岩石摩擦試験機」で、地震発生のメカニズムや、地震が連鎖的に起こる仕組みの解明を目指す。

同研究所地震津波防災研究部門の山下太主任研究員らが開発した。今年3月に装置が完成し、8月から実験を開始した。設計・開発・設置費は約4億円。

試験機は幅13.4メートル、奥行4メートル、高さ5.9メートル、総重量200トン。装置の中央に、直方体の岩石を上下に2体並べ、加重をかけ、すり合わせて、石の伸び縮みや揺れなどのデータを測定する。すり合わせる岩石は長さ7.5メートル、幅0.5メートル、高さ0.75メートルと、長さ6メートル、幅0.5メートル、高さ0.75メートルで、2体の岩石がすれ合う断層面積が世界最大規模になる。最大で1200トンの加重をかけ、毎秒0.01ミリから1ミリの速さで、最大1メートル滑らせることができる。

身の回りで実際に起きているマグニチュード・マイナス1.4規模の地震を実際に起こすのと同じ規模の実験になる。地震として観測可能な最少規模の地震より少し大きな地震という。実験に使用する岩石は現在、粒が小さく硬く壊れにくい、はんれい岩を使っている。

実験の説明をする山下太主任研究員

地震は、断層が滑る際に揺れ(地震波)が起こり発生する。断層の滑り方は岩石の摩擦の性質に左右されることから、地震のメカニズムの解明を目指し、これまでも岩石同士をすり合わせて摩擦の性質を探る研究が世界中で重ねられてきた。

当初は、手のひらサイズの岩石を使って実験室で摩擦の性質を調べる実験が行われてきたが、近年の研究で、実験に使う岩石の大きさによって摩擦の性質が変わることが分かり、自然に近い大きさの岩石での実験が求められているという。

南海トラフ「半割れ」再現も

今後は、岩石と岩石がすり合う断層面に発生する石の粉などの摩耗物を取り除いて断層面が比較的均質な状態で実験したり、石の粉を残したまま断層面が不均質な状態で実験するなどし、断層面の均質性が地震の前の段階にどのように作用しているかなども実験で確かめたい考えだ。

さらに南海トラフのような広大な断層では、断層の一部が滑って地震が発生した後、時間をおいて残りの断層が滑る「半割れ」と呼ばれる連鎖的な地震が発生してきた。半割れは現在国が、南海トラフで想定しているケースの一つでもある。これまでの試験装置では使用する岩石が小さかったため、断層全体が一度に滑ってしまう地震しか再現できなかった。今回開発された装置を使い、半割れのような複雑な地震の発生を実験で再現することも求められている。

同研究所は2011年から大型岩石摩擦実験に取り組み、これまで長さ1.5メートルの岩石で実験してきた、今回開発した大型試験機はそれに次ぐ規模となる。

12日は同研究所内の大型耐震実験施設内に組み立てられた巨大岩石摩擦試験機を動かし、上段のはんれい岩に上から30トンの荷重をかけて、さらに下段のはんれい岩を横に毎秒0.01ミリの速さで1センチ動かす実験を実施した。山下主任研究員は「地震を再現して地震発生のメカニズムを再現し、地震発生予測につなげたい」と話す。(鈴木宏子)

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投票時間1時間繰り上げ午後6時まで つくば市選管

つくば市は9日、今後実施される選挙について、投票日当日の投票時間を、これまでの午後7時までから1時間繰り上げて午後6時までとすると発表した。1日開いた市選挙管理委員会(野尻等委員長)で決めた。12月4日告示、13日投開票の県議選から実施される。 繰り上げの理由は、期日前投票を利用する投票者が増加していること、当日投票者の9割が午後6時までに投票を済ませていることなど。市選管事務局によると、昨年9月の知事選での同市の期日前投票の投票率は39%、今年2月の衆院選は54%だった。投票所立会人の従事時間が長時間に及んでいることを懸念する意見も出されたという。 投票日当日の投票開始時間に変更はなく、午前7時から。期日前投票の投票時間も変更はなく、市役所投票所の場合、午前8時30分から午後8時まで。 投票時間が繰り上がるのに伴い、12月の県議選の開票作業は、これまで午後8時20分から開始していたものを、午後8時からに20分繰り上げる予定だという。 公選法は午後8時まで 一方、公職選挙法は投票時間を午前7時から午後8時までと定め、特別の事情があり投票に支障をきたさない場合に限り、4時間以内の範囲内で繰り上げなどを認めている。 つくば市では2012年から、投票時間を法定の午後8時までから1時間繰り上げて午後7時までとしてきた。 県選管によると、今年2月の衆院選では、県内44市町村中、38市町村が午後6時で当日の投票を締め切り、つくば市を含め5市町が午後7時までとしていた。公選法の規定通り県内で唯一、午後8時までだった牛久市は今年度から、当日の投票時間を2時間繰り上げ、午後6時までとすると発表している。12月の県議選の各市町村の投票時間について、県選管はこれから調査する予定だとしている。(鈴木宏子) 【訂正 10日午後1時10分】3段落目、市役所投票所の期日前投票の開始時間は午前9時ではなく8時30分からの誤りでした。