選手の覚悟は相当なもの
ー今年のチームはどういう経緯をたどって仕上げてきたのでしょうか。
島田 先輩のあの悔しい思い(昨夏初戦敗退)があったので、選手達の覚悟は相当なものでしたね。新チームはもう一回基本から立ち返ろうということで、基本練習を多めにやってきました。やりたい練習を多くやるのもいいんですけど、毎日基本練習を行って、それが普通に当たり前に出来るようになるまで続けることが大事なんじゃないかと思います。とにかく基本練習をやり続けた結果がこのチームの春の県1位というところにつながったのではないかなと思います。
ー基本練習というワードが多く出てきましたが、新チームになってから基本練習を多めにするに当たってどのような点を変えたのですか。
島田 去年のチームは2020年2月から始まったコロナの関係で4月の入学当初から活動に制限がかかっていまして、下級生の頃から実戦経験が圧倒的に少なかったので、最上級生になってからは実戦を多く積ませました。しかし、それがなかなか結果に結びつきませんでした。練習が足りない分を補うには実戦を経験させるしかないと思っていたのですが、練習不足はやはり練習でしか埋まらないですね。そういう経緯があって、新チームは実戦を減らして基本練習を大事にやっていこうということで実行しています。
意識を共有し合うチーム
ーチームカラーを一言で表すとどうですか。
島田 特徴はないですよ。特徴がないところが特徴なのかな。とにかく意識を共有し合うチームを目指して取り組んでいます。僕からしたらまだまだ足りないですが、ダメなプレーはダメだと言い合って共有し合い、良いことは良いと言ってみんなで褒め合う。そういうことが少しずつできているのかなと思います。それが結果につながっているのかなと思います。
ー2年前のチーム(センバツ甲子園出場、夏準優勝)のお話を伺ったときに、島田監督が求めているレベルに達していないとおっしゃっていたんですが、今年はどうでしょうか。
島田 2年前のチームに比べたら力は劣りますが、意識の共有の面では勝(まさ)っている部分はあるかもしれません。
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