第105回全国高校野球選手権茨城大会が開幕した8日、1回戦1試合がノーブルホームスタジアム水戸で開会式直後に行われた。つくば工科(つくばサイエンス)が登場したが、2ー9で下館一に敗れた。
つくば工科は2回に守備の乱れで失点するも、先発の矢口遼真が5回まで粘り強く投げ、追加点を許さなかった。しかし6回、下館一 横田健留の左中間を破るタイムリー三塁打などで6点のリードを許した。
6回まで下館一先発の海老澤歩夢にノーヒットに抑えられていたつくば工科の打線は、7回に先頭の横嶋翔太がセンター前に初ヒットを放つと、2死一、二塁から岡野修也、秋山昴の連続タイムリーで2点を返す。しかし反撃及ばず、投打で圧倒した下館一に敗退した。
チーム初ヒットを放った主将の横嶋翔太は「自分が長打を狙ってチームを楽にしたかったが、監督からヒットでいいと言われた。がむしゃらに必死になりホームに突っ込んだ」と振り返った。「入学した時から同級生は自分1人で、先輩5人とやってきた」とし、助っ人で大会に参加してくれた同級生、下級生に感謝を述べた。
タイムリーを放った岡野修也は「試合前は緊張していたが、先輩が引っ張ってくれて、回が進むごとに緊張がほぐれてきた。苦しい場面だったが、変化球を頭に入れつつストレートを狙った。点が取れて良かった。自分なりにやり切った」と話した。
佐藤将光監督は「5回までエラーがあっても粘ってくれたので選手たちは成長したと思う。3年生1人の横嶋が本当にチームをよく引っ張ってくれた。助っ人部員が参加してくれたお陰でずっと単独チームでできた。横嶋が本当に1人で頑張ってくれた」と健闘をたたえた。(高橋浩一)