第105回全国高校野球選手権茨城大会が8日開幕し、ノーブルホームスタジアム水戸で開会式が催された。新型コロナが5類感染症になったのを受けて、4年ぶりに96校89チームの選手が勢ぞろいし、開会式に臨んだ。26日まで、甲子園をかけた熱戦が展開される。
午前9時、大洗高校マーチングバンド部「ブルーホークス」の演奏が響き渡る中、昨年の優勝校、明秀日立を先頭に96校89チームの選手が元気よく足並みをそろえて行進した。スタンドからは拍手が響いた。
開会式では県高校野球連盟の榎戸努専務の開会宣言の後、深谷靖会長があいさつし、第101回以来、4年ぶりとなる開会式開催に感謝の言葉を述べた。さらに「甲子園という聖地を仲間と共に目指した経験が、皆を成長させ、生涯忘れることのない思い出になる。選手1人1人のプレーが大勢の人々に元気と勇気を与えてくれることに期待している」と述べた。
選手宣誓では霞ケ浦高校の新保玖和主将が「好きな野球に打ち込み、技術的にも人間的にも成長してきたことに感謝します。コロナ禍での3年間、思うように練習出来ず、試合の勝敗以上に苦しい思いをしてきた先輩方がたくさんいます。先輩方の思いを背負って、今までやり続けてきた夢を胸に、最後の1球まで全力プレーで全ての人に感動を与える戦いにすることを誓います」と力強く宣誓した。
霞ケ浦高校のプラカードを持って選手を先導した水戸女子高校の増田穂佳さんは「初めての経験でグラウンドから見る景色が広いし歓声に感動した。やって良かった」とうれしそうに微笑んだ。開会式の司会進行を務めた下館一高3年の関向日葵さんと境高校2年の塚田有真さんの2人は「緊張して間違えて噛んでしまって心残りはあるが、やって良かったし人生の良い思い出になった」と話した。(高橋浩一)