【コラム・坂本栄】本サイトの会員総会を5月7日に開き、昨年度の運営実績と今年度の計画を報告しました。要点は、①アクセス数(ページビュー)は2017年秋のスタート以来毎年順調に伸びている、②しかし記事の配信本数は当初目標の1日平均3本に達していない―です。そこで、今年度は何とか1日3本台に乗せ、読者の地域情報ニーズに応えていくことを再確認しました。
記者18人、コラムニスト25人
実質初年度の2018年度に比べると、2022年度のアクセス数は4倍、ユーザー数は6倍に増えました。この間の配信数は1日平均2.4~2.7本ですから、地域の行政やイベントなどの記事1本1本、幅広い分野のコラム1本1本へのアクセス数が増えたことになります。
5年半前、本サイト設立の記者会見の際、1日何本ぐらいの記事・コラムをアップするのかと質問され、私は「朝昼晩各1本、1日3本を目標にしたい」と答えました。選挙で言えば公約ですが、まだ2本台で推移している理由は2つあります。1つは、コロナ禍でイベント類が軒並み中止され、取材対象が激減したこと。もう1つは、本サイトは商業ベースでなく非営利(NPO)ベースで運営されていることもあり、記者活動がどうしても自主的になることです。
現在登録されている記者は18人、コラムニストは25人です。今年度は記者1人1人の活動範囲を広げるとともに、引き続き記者を募る方針です。地域のネットメディアに関心がある方は声をかけてください。
地域文化に必要な過去の記録
先月、本サイトの「週間ランキング」(直近1週間のアクセス数ベスト5表示コーナー)を見ていて驚きました。数日~1週前の記事やコラムでなく、「土浦一高副校長で着任インド出身のプラニクさん」(2022年4月19日掲載)がベスト5入りしていたからです。「320人に入学許可 プラニク新校長の土浦一高・付属中」(4月7日掲載)に触発され、1年前の記事へのアクセスが増えたようです。
このように、サーバーに格納されている記事をすぐ引き出せるのはネットメディアの強みです。「記事データベースで過去記事を見る」あるいは「月別アーカイブ」コーナーを使い、過去記事にアクセスしてみてください。
アーカイブと言えば、「若手社会学者 清水亮さんが紐解く 阿見・土浦『軍都』とその時代」(3月22日掲載)で紹介された「『軍都』を生きる 霞ヶ浦の生活史 1919-1968」(岩波書店)を読んで驚きました。この本を書くに当たり、清水さんは本サイトの前身「常陽新聞」の記事を読み込んでいたからです。土浦市立図書館に保存されている常陽の記事を丹念にチェック、「軍都」のイメージを膨らませたようです。
私たちはNPOの事業目的として、「ウェブサイトでの地域ニュース発信」「イベントやプロジェクトの展開」「地域放送局などとの連携」のほか、「『常陽新聞』記事のデータベース化」も掲げています。紙の記事をデジタル化するには相当の資金が必要ですが、常陽と本サイトの連続性を実現するために、そろそろアーカイブ事業も視野に入れたいと思います。
イベントやプロジェクトも展開
「イベントやプロジェクトの展開」と言えば、私たちは昨年度末、つくばセンタービルを設計した著名建築家、磯崎新氏の追悼討論会を実行委員会の中核となって開催しました。その様子は「磯崎新さんの思考をめぐる…追悼シンポジウム」(3月20日掲載)をご覧ください。今年度は土浦市に関係するイベント(講演会?)を検討しており、準備が整いましたら告知します。(NEWSつくば理事長、経済ジャーナリスト)