政策課題の整理やあいさつの素材探し
対話型人工知能(AI)の「チャットGPT」について、つくば市の五十嵐立青市長(44)が、ほぼ毎日チャットGPTを使用し、自分の頭の中で政策課題を整理したり、あいさつの素材を考えるなどに利用していることを明らかにした。10日開かれた定例記者会見で記者の質問に答えた。
五十嵐市長は、昨年12月から使い始めたと述べ、具体的には、地方創生のパネルディスカッションでチャットGPTを使用し、課題などを整理したなどと話した。議会の答弁に使用したことは無いとしている。私生活では家族のご飯を作る際に利用したという。

職員同士のネットワークに導入
一方、市役所では五十嵐市長の提案で、職員同士が対話したり資料をやりとりしたりする対話型ネットワークシステム「ロゴチャット」に4月25日からチャットGPT3.5ターボを導入した。
プログラム同士をつなぐAPIをチャットGPTと連携させ、職員が入力した質問などをチャットGPTに吸い上げられないようにしたり、チャットGPTが出した回答の出典を表記する機能を付けた上で、市スーパーシティ構想の全体統括者(アーキテクト)を務める鈴木健嗣筑波大教授が4月10日、同市のロゴチャットに実装した。
実装されたチャットGPTは鈴木教授の名前にちなんで「AI顧問けんじくん」と名付けられ、4月25日から市職員全員が利用できるようになっている。個人情報と機密情報は入力しないという条件を設けているが、職員がどのようにチャットGPTを利用するか、制限は設けていない。
ロゴチャットを使用している市職員約2150人のうち、ゴールデンウイークを除く約10日間でこれまで約250人の職員がチャットGPTを利用。施策のアイデア出しや翻訳などに利用されたという。
市政策イノベーション部の藤光智香部長は「今後、チャットGPTの使い方の指針を策定し、基礎自治体にふさわしい使い方は何かを検討したい」と話す。
チャットGPTはインターネット上の膨大なデータを収集し、利用者の質問などに即座に回答するAI。欧米では、個人情報の収集や著作権侵害などについて懸念が出され、G7デジタル・技術相会議でも在り方が議論になった。(鈴木宏子)