月曜日, 1月 5, 2026
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桜土浦IC周辺に産業系用地誘導 土浦市23年度当初予算案

場所難航の上大津統合小 用地購入へ

安藤真理子土浦市長は17日、2023年度当初予算案を発表した。一般会計は前年度当初比5%増の552億8000万円、特別会計などを合わせた総額は同比3%増の969億3000万円となる。予算規模が前年度当初を上回るのは2年連続。厳しい財政状況が続く中、創意工夫を凝らしたとしている。

主な事業は、常磐道・桜土浦インターチェンジ(IC)周辺に企業誘致を図る産業系土地利用に向け、事業採算性を検討したり地権者組織を設置するなど同IC周辺地区土地利用促進事業に8900万円を計上するほか、市内の常磐道にスマートインターチェンジ(IC)を設置することを目指し調査したり国や県と協議するスマートIC整備事業に700万円を計上する。

教育では、場所の選定が難航し建設候補地を見直す上大津地区統合小学校の用地購入や新校舎の基本・実施設計など同小整備事業に1億200万円を計上し、28年度の開校を目指す。

公共交通は、公共交通不便地域である中村南・西根南地区と右籾地区にコミュニティ交通を導入したのに加え、新年度は新たな地区でコミュニティ交通を導入したり、高齢者など交通弱者に三輪自転車の購入費を補助する地域公共交通確保維持改善事業に9200万円を計上する。

子育て支援は、公約により公立の認定こども園として存続させ、今年10月の開園を目指している「認定こども園土浦幼稚園」に、3億9900万円を計上して園舎の改修工事を実施する。ほかに産前・産後家事ヘルパーを派遣して妊産婦に家事援助サービスを提供したり(83万円)、妊娠・出産時の伴奏型相談支援や経済的支援(9300万円)などきめ細かな支援をする。

福祉は、市聴覚障害者協会から出された請願をきっかけに、手話が言語であるという認識の下、手話への理解を促進する手話言語条例を今年3月に制定する予定であることから、260万円を計上し、手話ハンドブックを小学3~6年生に配布したり、手話奉仕員を養成したり、市長会見の動画に手話通訳を加えたり、手話ができることを示すバッチを作成し手話奉仕員に配布などする。

土浦方面が有力視されているつくばエクスプレス(TX)県内延伸については、決定すれば沿線を中心に土地開発が活発化すると見込まれるなどから、330万円を計上し、効果を最大限に発揮させるため様々な波及効果を検討し調査する。

ほかに、つくば霞ケ浦りんりんロードの自転車利用促進では約3100万円を計上し、新たに台湾にウェブ広告を配信したり、都内の駅でプロモーション活動をするなどインバウンドや国内観光客に向けた知名度向上を図る。

防災では、浸水想定区域の洪水ハザードマップがすでに作成されている霞ケ浦と桜川に加え、県が今年度中に新たに乙戸川、花室川、備前川、上備前川、新川、境川、天ノ川の市内の中小7河川を新たに浸水想定区域に指定する予定であることから、200万円を計上し、市内の中小7河川を加えた洪水ハザードマップを更新し、全戸に配布などする。

安藤市長は「就任以来の公約であるスマートIC設置やIC周辺への企業誘致は税収を確保すると共に市民の雇用創出にもつながる。交通不便地域のコミュニティ交通導入は順次、実証実験として進めているが、1年に2地区ぐらいずつ増やしたい。子育て支援は、安心して土浦で子育てができるよう取り組みたい」などと話し、「土浦は人口が少しずつ増えている。コロナ禍で注目されているサイクリング環境を整備し、土浦に来る人を増やし土浦を元気にしたい」などと述べた。

一方、歳入は、個人市民税が同比1.7%減となる一方、コロナによる経済活動の回復に伴い、法人市民税が4.4%増加し、市税全体では同比1.3%増を見込む。一方、財源不足を補うため財政調整基金から15億円を繰り入れる。市の借金である市債は、児童福祉施設や社会教育施設の整備費が増え、同比13.2%増となる。23年度末の市債残高は22年度末より4.3%減り、854億3000万円になる見込み。

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