月曜日, 10月 20, 2025
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つくば駅前彩る5000個の灯 3年ぶりランタンアート

つくばの冬の風物詩「ランタンアート2022」(つくばセンター地区活性化協議会など主催)が17日、つくばセンター広場などつくば駅周辺で3年ぶりに始まった。公募で参加した市内16校の小中学生が絵などを描いた約5000個のランタンに灯がともり、駅前の通りを温かく彩った。18日まで2日間催される。

同市吾妻のエキスポセンター前から竹園のデイズタウン前までの遊歩道約1.2キロにランタンが配置された。ランタンの装飾カバーには小中学生が、雪だるまやトナカイなど思い思いの絵を描いたり、色画用紙を切り抜いて複雑な模様の切り絵をつくった。

ランタンの温かな灯に浮かび上がる切り絵の作品=つくば駅前ペデストリアンデッキ

17日夕、会場には大勢の家族連れが訪れ、自分の作品を探したり、作品の前で記念写真を撮る姿が見られた。両親と訪れた市立九重小2年の佐野蒼真さん(8)は、冬をテーマに雪だるまとモミの木の絵を描いた。自分の作品が飾られてるのを見て「めっちゃうれしい」と話していた。

会場の一角には、次々と色が変化する81本のペットボトルが置かれ、子供たちの人気を集めていた。LEDの色が変化する「マイクロビット」と呼ばれるプログラミング教材の上に、水が入ったペットボトルを置いて様々な色に光らせた作品で、市内でプログラミングサークルを開催している「コーダー道場つくば」の高松基広さん(58)が、子供たちがプログラミングした作品を初めて展示した。

当初、2020年に参加する予定だったが、コロナで2年遅れの参加となった。高松さんは「3年越しでやっと出来た。来年はもっとたくさんの子供たちとやりたい」と話していた。

センター広場のステージでは、ゴスペルグループなどによるステージパフォーマンスも催された。

イベントを主催する活性化協議会事務局の貝塚厚さんによると、2019年までは、子どもたちが2リットルのペットボトルを加工してランタンを手作りし、イベントが終わった後はペットボトルを廃棄していた。今年からは子供たちの負担を減らし、さらにペットボトルの廃棄を止めようと、繰り返し利用できるLEDランタン3000個と、ろうそくを入れる容器2000個を購入した。

子供たちがプログラミングした、様々な色に変化するペットボトル

貝塚さんは「ランタンアートは2009年から開かれ、冬の風物詩として親しまれてきた。コロナで2年空いてしまったが、今年も春ぐらいから『今年はやるんですか』とか『楽しみにしてます』などの声が寄せられていた。3年ぶりに開催できてうれしい。来年以降も続けていきたい」と語った。

18日(日)も午後4時45分から7時15分まで点灯する。

18日は強風のため中止

【18日午後6時追加】つくばセンター地区活性化協議会は18日、強風のため2日目、18日のランタンアートと中止すると発表した。風により昼前から多くのランタンが倒れてしまったという。

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