木曜日, 4月 3, 2025
ホームスポーツコロナに翻弄、今も穴埋めしている 土浦日大・小菅監督【高校野球’22展望】

コロナに翻弄、今も穴埋めしている 土浦日大・小菅監督【高校野球’22展望】

第104回全国高校野球選手権茨城大会が9日開幕した。出場を間近に控えた有力校3校の監督にインタビューした。第1回は土浦日大の小菅勲監督に、他校の分析と今年のチームの特徴、意気込みなどについて聞いた。

土浦日大 小菅勲監督

つくば秀英 勢い加わっていた

―春の大会は、準決勝でつくば秀英に1点差で敗れました。その振り返りと受け止めからお願いします。
小菅 つくば秀英さんは春に霞ケ浦さんに勝って、チームに勢いが出ましたね。素材の良い選手がそろっていますし、シートノックを見ていてもしっかりと守れているので練習をやっているのがよく分かりました。そこに勢いが加わっていた。2回終了の時点で、相手の勢いを見誤っていたなと思いました。「前半が勝負。前半で攻め立てる」と選手たちに浸透仕切れなかったことが大きな敗因ですし、そこは私のミスだと思います。

―つくば秀英投手陣については。
小菅 五十嵐大晟投手(2年)、塚越伊織投手(3年)ともに良いボールを放っていました。こちらは初見のボールをしっかりと観察して、捨てるボールと勝負に行くボールの見極めがしっかりと出来てはいましたが、攻撃が遅くなってしまいました。

―秋準決勝で対戦し惜しくも敗れた明秀学園日立は、その後、秋の茨城を制覇し、秋季関東大会で初優勝。センバツでは1勝を挙げ、春の茨城も制覇しました。明秀学園日立をどう見ていますか。
小菅 各打者のスケールが大きく、エースの猪俣投手という軸がしっかりとしています。全国で勝てる力が十分ある。明秀日立さんが甲子園に行った2018年のチームに似ている印象があります。茨城県では頭一つ抜けている存在ではないでしょうか。格上に対してはチャレンジャー精神を持って、相手に欠けている部分と、自分たちの良い部分を織り交ぜながら挑戦していきたいです。

主将、指導歴でも稀有な存在

―今年のチームは長打も打てて守れる選手がそろっている印象です。
小菅 主将の武田優輝は勝ちたいという気持ちが非常に強くしっかりとチームをよくまとめています。去年はまだ突っ走っている感がありましたが、今年は上手く周りと同調しながら盛り立てて、いいチーム作りをしてくれています。彼は私が言おうと思っていたことを言いますし、2年生に対しても仲間として勝つために必要なんだという扱いをしてくれるので、なかなかこういうキャプテンとは出会えないと思わせる、私の指導歴でも稀有な存在です。

―中心選手としては1年生から出場している吉次悠真選手も挙げられます。2年半の成長をどのようにたどっていますか。
小菅 彼は器用ではないタイプで、黙って経験を積ませようという方針でやってきました。まだまだ失敗もありますが、目の覚めるような打球を放ったり、才能を感じさせるようなプレーがたくさん出ます。これまでは細かいことはあまり言わなかったのですが、いよいよ高校野球の集大成に入ってきたので、少しずつ修正点や課題を解消するために話し合うようになってきました。後は、大会で何かをつかんでくれればという段階に入っています。

―中軸を打っている2年生については? 香取蒼太選手と太刀川幸輝選手はともに体が大きくて長打力が持ち味だと思います。
小菅 香取は非常に長打力がありますし足も肩もある。試合経験を積みながら一つ一つ覚えていって、一歩一歩花を咲かせながら成長しています。太刀川については、非常に勝負強いです。野球への取り組みの良さが打席にも出ているなと思っています。

―投手陣について。下級生から登板していた山田奏太投手と河野智輝投手、それに長身右腕の小森勇凛投手(2年)、それぞれの特徴を教えてください。
小菅 山田は右のオーバースローで真っ直ぐと変化球のコンビネーションが特徴です。速さで押すというよりボールのキレで勝負するタイプです。本人が試行錯誤しながら今でも一歩ずつ成長しています。河野は右のサイドスローで、緩急とコーナーワークを織り交ぜながら丹念に打たせて取るタイプのピッチャーです。彼も本当にまじめでチームのために献身的にプレーしてくれます。小森は潜在能力が高く、球速があってボール自体はエース級です。荒削りではありますが素材としてはピカイチです。順調にいけば大学でエースになったり、その先も考えられる素材です。フィジカルとメンタルとテクニックが合わさったらすごく良いピッチャーになると思いますが、今はゲームを作る能力を磨いている段階です。

―夏は特に期待する選手は。
小菅 夏の大会は全員に期待しています。コロナ対策として試合ごとに登録変更が可能になっており、ベンチ外の選手もベンチ入りするかもしれません。この1年間、誰が欠けてもチーム力を落とさないでみんなで補おうというテーマを持って取り組んできました。常に準備しておいてくれと選手には伝えています。(次ページにつづく)

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

コメントをメールに通知
次のコメントを通知:
guest
最近NEWSつくばのコメント欄が荒れていると指摘を受けます。NEWSつくばはプライバシーポリシーで基準を明示した上で、誹謗中傷によって個人の名誉を侵害したり、営業を妨害したり、差別を助長する投稿を削除して参りました。
今回、削除機能をより強化するため、誹謗中傷等を繰り返した投稿者に対しては、NEWSつくばにコメントを投稿できないようにします。さらにコメント欄が荒れるのを防ぐため、1つの記事に投稿できる回数を1人3回までに制限します。ご協力をお願いします。

NEWSつくばは誹謗中傷等を防ぐためコメント投稿を1記事当たり3回までに制限して参りましたが、2月1日から新たに「認定コメンテーター」制度を創設し、登録者を募集します。認定コメンテーターには氏名と顔写真を表示してコメントしていただき、投稿の回数制限は設けません。希望者は氏名、住所を記載し、顔写真を添付の上、info@newstsukuba.jp宛て登録をお願いします。

0 Comments
フィードバック
すべてのコメントを見る
スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho




spot_img

最近のコメント

最新記事

さよなら牛乳瓶《くずかごの唄》148

【コラム・奥井登美子】配達の牛乳屋さんから、「牛乳瓶が無くなって、ポリ瓶になります」という通知。森永乳業系は昨年から、明治乳業系は4月から瓶が消える。牛乳瓶を手でなでながら、なぜか涙が出てしまった。 東京の新富町で生まれて育った私の父は、近所にあった芥川龍之介の実家の牛乳屋へ、毎日、瓶の牛乳を買いに行ったという。近藤信行さんが山梨文学館の館長のとき、芥川龍之介展に誘われて行ってみたら、龍之介の小学生時代の手書きポスターに「牛乳を飲みましょう」というのがあって、皆で大笑いした。 102年前の関東大震災で家が焼け、我が家は新富町から郊外の荻窪に引っ越した。当時の荻窪は、震災で焼け出された人達にとって、とてもよい住宅地だった。 子供好きの父は、慶應の学生時代から近所の子供たちを集め、絵本を読んだり、水泳をしたりしていたらしい。母は震災の中、芝公園で兄を出産し、震災ノイローゼ。母の実家も焼け、6人の弟(斎藤茂吉の家に書生として入りアララギ派に貢献した小暮政次も弟の1人)たちを残して母親が亡くなり、精神的にも不安定で、なかなか子供が出来なかったらしい。 10年目に私が生まれてホッとしたらしく、次に妹、次に弟(加藤尚武元京都大学教授=環境倫理学)と、立て続けに出産している。私は1歳のとき、ジフテリアにかかって緊急入院。命は何とか取り留めたものの、ジフテリアの後遺症で喉が弱く、痛くて何も食べられないとき、父が作った牛乳ごはん(堅く炊いたご飯に牛乳を入れたおかゆ)が唯一の食べ物だった。 牛乳ごはんが私の常食 荻窪の家の隣にはノラクロ漫画の田河水泡氏のアトリエがあったが、父は、同じ荻窪区域内で、私を助けてくれた小児科勤務医の飯島先生の隣に引っ越してしまった。 夜中、私が40度近くの熱を出すと、父は私を抱いてタクシーを呼ぶ。飯島先生も乗って新宿の淀橋病院に行く。2~3日入院して、熱が下がったら帰る。その繰り返しだった。家に帰って来てからも喉が痛く、牛乳ごはんが私の常食だった。 土浦に嫁いで来て、私を救ってくれた飯島先生が牛久の飯島家出身ということを知り、びっくりした。龍之介の実家以来、牛乳瓶は私の食のシンボルだったのである。(随筆家、薬剤師)

29年春に「まち開き」 研究学園駅南の大規模開発 大和ハウス工業

6月の本格着工前に安全祈願 大和ハウス工業(本社・大阪市)は、つくばエクスプレス(TX)研究学園駅の南側隣接地(つくば市研究学園南2丁目)で進めている大規模複合開発「つくば学園南プロジェクト」の本格着工を前に2日、総面積15.5ヘクタールの用地内で安全祈願祭を行った。本格工事は6月から始まり、2029年春に「まち開き」を予定している。 同用地は日本自動車研究所(JARI)が保有していたが、23年12月、大和ハウスが142億円で取得した。同社によると、総戸数602戸の分譲マンションのほか、中高一貫校「茗渓学園」や学習塾「思学舎グループ」などの教育施設、スーパーマーケット「カスミ」などの商業施設、研究機関などの事業施設が入る。開発費は総額650億円。 全用地の3割は茗渓学園 研究学園駅から徒歩9分の場所に建つ分譲マンションは地上15階建て。6月に着工し、27年7月完成の予定。間取りは2LDK~4LDKから成り、ワーキングルーム、パーティーラウンジ、筑波山が望める屋上デッキなどの共用エリアを設ける。 開発の目玉は、旧東京教育大や筑波大学のOB組織「茗渓会」が経営する茗渓学園(つくば市稲荷前)が移転してくること。大和ハウスは同学園誘致のために、全敷地の28%に相当する4.3ヘクタールを確保した。同学園は帰国子女や留学生が多く寄宿舎が充実し、国際色が強いのが特徴。26年夏から新校舎建設に入り、学園創立50周年に当たる29年の春に新校舎に移る。 中央に3000平米の広場 安全祈願の神事が終わった後、五十嵐立青つくば市長の祝辞のほか、大和ハウスの村田誉之副社長、八友明彦茨城支店長、茗渓学園の宮崎淳校長・理事から説明があった。五十嵐市長は「市内の駅前に、このようにまとまった土地は残されていない。しかも、15.5ヘクタールと広く、人気がある研究学園駅から徒歩圏。この開発は駅南だけでなく、市全体のまちづくりにつながる」と、歓迎した。 大和ハウス側は「この規模の複合施設開発は当社でも最大規模。弊社、つくば市、筑波大学の産官学で開発し、29年春にオープンしたい」(村田副社長)、「商業施設と茗渓学園の間に3000平方メートルの広場を設ける。市民が集う場所として利用してもらいたい」(八友茨城支店長)などと述べた。 宮崎校長は「私学の良否を決めるのは、クオリティ(学校の質)、コスト(授業の経費)、アクセス(通学の利便性)の3つだが、新学園は駅から徒歩5分のところに位置し、アクセスは申し分ない。移転情報がすでに広く伝わり、これまで1500人で推移してきた学生数が最近では1600人に増えた。これを機に寄宿舎の収容力を増やし、1室2人から個室にする。学内の設備も大学並みに整える」と、意欲を見せた。(坂本栄)

「茨城いいね」って思えるチームに 新代表が抱負 アストロプラネッツ

知事を表敬訪問 5日の開幕戦を前に、プロ野球の独立リーグ、BCリーグに所属する「茨城アストロプラネッツ」(球団事務所・笠間市)新球団代表の小谷野宗靖社長らが2日、県庁を訪れ、大井川和彦知事を表敬訪問した。小谷野代表は「選手にチャレンジする土台をつくって、NPB(日本プロ野球)入りの夢をかなえるサポートをしてあげたい。野球だけじゃなく生活指導、感謝、気遣いも大事。私たちが見本になって『茨城いいね』って思えるチームになりたい」と抱負を語った。 同球団は昨年12月2日、茨城県民球団から、スポーツプロモーションやアスリート支援などを展開する「ケーダッシュセカンド」(東京都新宿区、小谷野社長)に事業譲渡された。 2日は小谷野新代表のほか、河西知之球団代表代理、秋川正佳選手、山田大河投手の4人が県庁を訪れた。 大井川知事は「(茨城アストロプラネッツは)これまでにもNPBに選手を送り出している。(ドジャースの)大谷の活躍もあり、野球人気がある。茨城県のプロ球団として活躍を期待している。頑張って下さい」とエールを送った。 今季から加わった土浦市出身の秋川正佳選手(常総学院ー駒澤大学)は「茨城で生まれて野球に感謝し、野球を通して夢と希望を与えたい。フルスイング、長打力が持ち味でホームラン王、日本一を取り、NPB入りを目指す」と意気込みを語り、かすみがうら市出身の山田大河投手(霞ケ浦高校)は「すべての球種で勝負できるので最優秀防御率を獲得したい」と力を込めた。 今年は3月4日から14日まで宮古島でキャンプを行い、その後は笠間でオープン戦を行った。開幕戦は5日にノーブルホーム水戸で栃木ゴールデンブレーブスと対戦する。 茨城アストロプラネッツは、飲食、農業、福祉事業などを展開するアドバンフォースグループの茨城県民球団が2017年に創設。19年にBCリーグに参入し、5年連続で選手がNPBにドラフト指名されるなど実績を残した。一方コロナ禍の2020年以降、観客動員数が減少し、その後もコロナ前の水準に戻すことができず、昨年12月、事業譲渡された。(高橋浩一)

あるだけ使っちゃう《続・気軽にSOS》160

【コラム・浅井和幸】小遣いをあるだけ使ってしまう。おやつをあるだけ食べてしまう。そのようなことで、子供のころに親に怒られた経験は誰にでもあると思います。ですが、大人になってもその癖(くせ)はなかなか治らない。 それどころか、優秀な人が集まっているはずの官僚制を俯瞰(ふかん)した法則で、パーキンソンの法則が70年ほど前に提唱されました。英国の官僚制の話らしいですが、予算や人や時間がある分だけ、官僚たちは増長していくという法則です。 具体的には2つの法則が提唱されました。第1法則:仕事の量は完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する。第2法則:支出額は収入の額に達するまで膨張する。税金は、年度区切りの短期的な考え方、その年の収入は使い切るとの考えがあるからかもしれません。 私が法人や個人で対応している生活困窮者でも、短期的に物事を捉えて月の収入をその月で使ってしまい、数年に一度の車検やアパートの更新料、突発的な病院代が払えなくなる人がいます。また、毎日のガソリン代は工面できるけれど、家賃は払えなくなる人もいます。 さらに、月収をその月に使い切るだけでなく、給料の週払い・日払い、そして来月の収入を見越したクレジットカード払い、借金、給料の前払いになります。お金の計算は結構難しいもので、なかなか教育されない分野です。 まじめにやっていればよいというイメージだけで金銭収支を捉えている人も多いことでしょう。このように考え、借金は悪として受け入れない、上記とは反対の間違いにはまってしまっている人も多いはずです。財務諸表などの中の資産と負債の勉強まではなかなか手が出ないものですよね。 タイムパフォーマンス 話をパーキンソンの法則に戻して、皆さんも日々の動きに当てはめて考えてみてください。お金をあるだけ使っていないでしょうか。時間もあるだけ自分の意図しない使い方をしていないでしょうか。この法則の中では、1時間で終わる会議を2時間に設定すると、同じ内容で2時間使ってしまうとも言われているようです。 「タイパ」という言葉を使う方もいます。時間に対する満足度=タイムパフォーマンスの略です。映画や動画を3倍速で見る若者は、そこで浮いた3分の2の時間を何に使っているのでしょうか。もちろん、それが楽しい時間であればよいと思います。浮いた時間で、嫌な人のことや嫌な仕事のことを考え続けるよりはずっとよいでしょう。 短期・中長期的に、自分も周りも笑顔になれるような時間の使い方は何かと悩む時間をつくるとよいかもしれません。(精神保健福祉士)