水曜日, 10月 5, 2022
ホーム スポーツ フリースケートで世界目指す 土浦の中学生 丸山美伶寧さん

フリースケートで世界目指す 土浦の中学生 丸山美伶寧さん

サーフィンやスノーボードがオリンピックの正式競技に採用され、今年はスケートボードなどの国際大会「Xゲームス」が日本で開催されるなど、いわゆる「横乗り系」のスポーツが盛り上がりを見せている。その中で注目されるのが「フリースケート」だ。土浦市都和の中学1年、丸山美伶寧さん(12)も世界を目指す期待の選手の一人という。

丸山さんと祖父の平昌幸さん(51)がフリースケートに出合ったのは2020年5月。「知人の子が遊んでいるのを見て、不思議なものに乗っているなと思い、その場で借りてみたら面白かった。いままで体験したことのない感覚で、自分もやってみたいと思った」と平さん。スノーボードやスケートボードの経験もあったが、より楽しさを感じたそうだ。

ポップドロップの分解写真。右足でデッキを跳ね上げ(写真左)、空中でキャッチしている(同右)

丸山さんの印象は「難しそうだけど楽しそう。最初は乗れなかったけどすぐ慣れて、その日のうちに乗れるようになり、自分に自信が持てた感じがした」という。今では足を交差する「クロス」や、足を乗り換える「チェンジ」、片足で乗る「ワンフッター」などの難しいトリック(技)も自由自在。女性では世界トップレベルの選手しかできない「ポップドロップ」もこなす。夢は「大きい大会に出て、将来はフリースケートの先生になること」だそうだ。

平さんは「2人で一緒に始めて、自分は普通に滑れる程度だが、孫はずっと先へ行ってしまった。世界一への期待もあるが、一番は楽しんでフリースケートをやってほしい」と目を細める。

パークの仲間たちと。前列左から嶋田さん、丸山さん、1人おいて平さん

フリースケートは2003年、米国サンフランシスコ発祥の新しいスポーツ。競技としては、平地での技を競う「スケートゲーム」、ハーフパイプを使う「ランプ」、ジャンプ台やレールなどを使う「ストリート」の3部門がある。世界大会も存在するが、コロナ禍により2019年の中国・武漢大会を最後に休止されている。このときは7カ国から約500人が参加し、3部門全てで日本人選手が優勝するという快挙を遂げた。

丸山さんと祖父の平さんは、市内にある2つのフリースケート専用パーク「JMKパーク」と「64パーク」にほぼ毎日、練習に通っている。

ジャンプの練習。デッキはサイズの違いなどはなく、大人も子どもも共通で使える

2つの専用パークは、同市小松の嶋田巨樹さん(49)が運営する。嶋田さんは世界的なフリースケート用具メーカー「JMKRIDE(ジェイエムケイライド)」の代表を務める。

フリースケートの魅力について嶋田さんは「インラインスケートのような疾走感と、スケートボードの多彩なトリックをミックスした、スケートスポーツの集大成」と話す。手のひらサイズの小さなデッキ(板)に片足ずつ乗せ、まずはデッキの上に立つのが一苦労。だが練習すれば誰でも乗れるようになる。その達成感が大きな魅力の一つだ。「初めて自転車に乗れたときのように、突然できるようになる。一人で始めようとすると1週間くらいかかることもあるので、あきらめないよう、サイトには学習用の動画を多数用意している」という。

地面を蹴らず、乗ったまま足でこいで加速できることもスケートボードとの大きな違い。平地なら時速30キロほどに達し、坂道も登れるので、海外では手軽な移動手段としても重宝されているという。

いまJMKRIDEのフリースケートは土浦市のふるさと納税返礼品に採用されている。市内や東京近郊などで毎週のように無料体験会や練習会が開かれ、イベントで体験したのをきっかけに、土浦市内の2つの専用パークに遊びに来るようになった子どもたちが増えているという。丸山さんと祖父の平さんもその一人だ。(池田充雄)

かすみがうらマラソンのランナーズビレッジで開かれた体験会の様子=4月17日、土浦市川口のモール505

◆専用パークは▽JMKパーク=8メートル×28メートルの平らなコース。土浦市小松1-23、午前9時~午後8時▽64パーク=高さ6フィート(1.8メートル)と4フィート(1.2メートル)の2つのランプ(曲面)がある。土浦市小松1-16、午前9時~日没。大型連休の期間中は、これらのパークは毎日開放される予定。利用料は無料で、デッキを借りての無料体験もできる。利用申し込みは電話(070-5517-1826)かメール(info@jmkride.jp)で事前に連絡する。中学生以下は保護者の引率が必要。

1コメント

誹謗中傷するコメントはNEWSつくば編集局が削除します。
1 Comment
フィードバック
すべてのコメントを見る
スポンサー

注目の記事

最近のコメント

最新記事

孤立し苦境に立つプーチン大統領 《雑記録》40

【コラム・瀧田薫】ウクライナ軍が、9月中旬以降反転攻勢に出て、ロシア軍に占領された北東部の要衝を奪還しつつある。これに対し、プーチン大統領は、9月21日のロシア国内向けテレビ演説で、予備役に対する部分的動員令(30万人の徴兵)を発動すると宣言し、さらにウクライナ東部や南部のロシア軍占領地域において住民投票を実施し、その上でロシア領に併合する意向を示した。 この演説で特に注目されるのは、新しくロシア領(クリミア半島を含む)となった地域をウクライナ軍が奪還しようとすれば、「あらゆる手段でこれに対抗する」としたことである。この「あらゆる手段」とは、具体的には何を指しているのだろうか。ラブロフ外相が国連総会の一般演説で、ロシアに編入される地域を防衛するために核兵器を使用する可能性を示唆していることと重ね合わせれば、狙いの一つは「核兵器の使用」であり、もう一つは「ウクライナに対する宣戦布告」であろう。 プーチン大統領は、これまでロシア国民を報道管制下に置き、ウクライナ侵攻が国民生活とは遠い世界の出来事であるかのように伝えてきた。しかし、今回の演説のなりふり構わぬ内容は、ウクライナ侵攻当初の楽観が根底から崩れ、ロシア軍が苦戦している事実をプーチン大統領自らが告白したに等しい。 当然、国民一般の受けたショックは大きく、ロシア国内の複数の都市で市民による反戦デモが発生し、徴兵を恐れる市民やその家族が飛行機や車を利用してロシア国外に脱出し始めているとの情報も伝わってきている。当面、この混乱が政権の土台を揺さぶるほどに拡大することはないだろう。また、ロシア軍によるクーデターが起きる可能性もさほど大きなものではないだろう。 独裁者の妄想という不条理 しかし、ウクライナ侵攻の大義、すなわちロシアの過去の栄光を取り戻し、大国としてのパワーを維持し続けるための軍事力行使は、はっきり裏目に出たというのが軍事専門家大方の見方である。それでも、プーチン大統領は侵攻をやめないし、やめられない。

耳かき一杯の大量作製に成功 つくばの研究室生まれのナノ粒子

脱炭素社会に向け注目を集める熱電材料に、つくばの研究室生まれの技術が名乗りを上げている。GCEインスティチュート(本社・東京都中央区 、後藤博史社長)は3日、開発中の「合金ナノ粒子」の大量作製に成功と発表した。新エネルギー開発はじめ、電子部品や触媒などに活用をめざす企業への提供に本格的に乗り出す。 熱電材料は、熱から電気に直接エネルギーを変換する発電デバイス。熱電変換には温度差を利用するのが一般的だが、GCEが特許化した技術は、温熱源さえあれば(温度差を用意できなくとも)発電が可能という新しい原理のテクノロジーだ。 同社は2016年創業のつくば発ベンチャー。つくば研究支援センター(つくば市千現)の創業プラザに研究室を置いて、「合金ナノ粒子」の開発を進めてきた。ナノ(十億分の一)メートルサイズの粒子を熱電子の伝搬に利用する。 熱電材料から医療応用にも 研究室では、溶液に溶けた金属前駆体(金属塩)をレーザー照射により還元し、金属ナノ粒子を作製する。複数種類の金属前駆体が存在する場合に「合金ナノ粒子」となる。金、銀、銅、パラジウム、イリジウム、白金などの金属ナノ粒子が作られ、それらを混ぜ合わせた合金ナノ粒子が作製された。

謎多い八田知家の役作り 市原隼人さんご当地つくばでトークショー

NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で、八田知家役の俳優、市原隼人さん(35)によるトークショーが2日、つくば市竹園のつくば国際会議場で開かれた。つくば市と同市教育委員会が主催した。八田知家は、ドラマの主題である鎌倉幕府を支えた「13人の合議制」を担ったひとり。同市の小田城を本拠に、鎌倉時代から戦国時代にかけ約400年間勢力を誇った小田氏の始祖として知られている。会場には全国から応募の3400人から抽選で選ばれた約1200人が詰めかけ、ドラマ制作の裏舞台など、ユーモアと熱が込もった市原さんの話に聞き入った。 市原さんの大河ドラマ出演は「おんな城主直虎」(2017年)に続いて2回目。今回演じた八田知家は、現存する資料が少ないことから「役者人生で一番役作りに苦労した」という。ドラマの中で、知家のトレードマークにもなっている着物の着崩し、結髪の乱れ、脂汗は、謎多い知家を演じるためにこだわった市原さん発案の演出。「人間臭さ、泥臭さ、他の12人とは違う独特の空気感を出したかった」と語る。 市原さんは、今回の出演が決まると、少しでも知家のことを知るために、同市をはじめ県内各所にある知家に関する土地を何度も訪ねた。そこで知った茨城について、「広大な自然がたくさんある。海と山のたくさんの産物に驚いた」と魅力を語る。知家の墓を訪ねた際には子孫との交流も生まれ「その方の思いも役に込めた」。 1月にスタートしたドラマは、12月18日で最終回を迎える。コロナ禍での自粛の波を経た今回の撮影は「挑戦だった」と言い、撮影が終わりを迎えると、思わず涙が流れた。「これからがクライマックス。間違いなく面白くなっていく。ドラマも含めて、エンターテインメントをみなさんの楽しみに入れてもらえたらうれしい」とファンに呼びかけた。 市原さんに花束を送る小田地域まちづくり振興会事務局長の白石満帆さん(右) 同市では現在、巡回企画展「鎌倉殿の御家人『八田知家』とつくば」が開催されている。11月20日までは、小田氏ゆかりの小田城跡歴史ひろば(同市小田)が会場となり、その後は谷田部郷土資料館(同市谷田部)に会場を移し、来年2月まで開催される。トークショーの最後には、小田地区で小学校跡地の利活用などに取り組む小田地域まちづくり振興会事務局長の白石満帆さんから、市原さんに花束が送られた。(柴田大輔)

人が不満を言うとき 《続・気軽にSOS》118

【コラム・浅井和幸】自分が正当に評価されていないとき、不安が大きいとき、公平でないとき、何か問題があるとき、人は不満を口にします。人の生活も心も単純ではないですから、いろいろな理由が絡み合って不満は募るものです。 口を突いて出てくる不満は、正当性が前面に出ます。わがままではなく、自分の不満には正当性があると主張します。もっとわがままにふるまいたい、えこひいきされたい、褒められたい―なんていう願望は前面に出せませんし、本人も気づいていないことが多いものです。不満をまともに受けて解決しても、事態がさらに悪化することがあります。 長男「昨日の夜も、弟の方がハンバーグ大きかったじゃないか。ずるいよ。いつも自分ばっかりがまんしている。不公平だよ」 母親「ごめんね。気づかなかった。これからは同じ大きさにするから、いつまでも前のことばかり言わないで、そのときに言いなさい」 それほど不思議な会話ではないですよね。これで問題なく分かったと、お互いが気持ちよく過ごせていればよいのですが、それでは納得できないと、長男が暴れるようであれば、公平な解決を急がずに、長男が思っていること、聞いてほしいことに焦点を当てることが大切です。 長男は、昨夜のことやいつも(過去)のことを言っています。対する母親の回答は、今後のことです。長男はこれだけがまんしているのだから、偉い自分をほめてほしい、認めてほしい、という願望を持っているかもしれませんが、母親は解決方法の話をしています。