コロナ禍、ひっ迫長期化懸念
つくば駅前の県赤十字血液センターつくば献血ルーム(同市吾妻)が先月23日から、スマートフォンゲームアプリ「ポケモンGO」のゲームアイテムを入手するための「ポケストップ」として登場している。ゲームを通して、新たに献血協力者を確保していくのが狙いだ。現在つくばを含む関東甲信越の献血ルーム45会場がポケストップとして登場している。
コロナ禍、県内では、学校や職場に献血バスが出張する献血会場のキャンセルが増えている。特に平日の献血バスによる献血協力者数が減少し、輸血用血液の在庫がひっ迫している。今年1月時点の県内献血会場キャンセル数は28会場に及び、献血協力達成率は計画の95%と100%を下回った。献血バスでの協力者減が長期化する可能性もあり、厳しい状況が続くという懸念もある。
その中で、つくば献血ルームの400ミリリットル献血協力者は、平日で約60人、休日は90人から100人の申し込みがある。平日の目標数は65人、休日は約95人で、全体を通し目標数を達成している。
2021年度の献血協力者の年代は、50代が最も多く23.9%、40代22.6%、20代12.4%、30代11.4%と続く。さらに同ルームの特徴として、2回目以降の協力者、つまりリピート率が高いという特徴があるという。
同ルーム管理係長の塙宗一郎さんは「更なる献血協力者の拡大に向けて、広報活動に力を入れていきたい」とする。コロナ禍で学校での献血が中止となった影響により、10代、20代が割合減となっている現状に対しては「献血を知ってもらい、興味を持ってもらうきっかけづくりを大切にしていきたい」と話す。ポケストップは、きっかけづくりの一つでもある。
献血に協力した市内に住む榎戸勇人さん(27)は、看護学生の頃から、献血協力を始めた。輸血が足りない現状を目の当たりにし、献血に参加するようになったという。献血を経験したことがない人に向けては、「直接、自身の血液を必要としている患者さんに提供でき、この取り組みが人助けにつながっていることを伝えたい」と話した。(ドットジェイピー茨城エリアつくば支部インターン生、筑波大学2年 上田侑子)
◆献血予約は、電話での事前予約が必要。問い合わせは同ルーム(0120-298-102)