4月1日にリニューアルオープンする筑波山観光案内所(つくば市筑波)で26日、開館セレモニーが催された。つくば観光コンベンション協会会長として挨拶に立った五十嵐立青つくば市長は「つくばの観光地として圧倒的な存在感をもつ筑波山から、コロナ収束後に向け、反転攻勢へのきっかけにしたい」と意気込みを語った。
外国人観光客を取り込む
観光案内所は、筑波山神社大鳥居前にあった旧案内所を建て替えた。施設は木造一部鉄筋コンクリート造2階建て、建築面積274平方メートルで、これまでの2.2倍の広さになる。2階に案内スペースのほか、旧案内所にはなかった公衆トイレ、授乳室、周辺観光事業者などが利用できる会議室を設ける。

茨城県観光物産課による入込客数調査によると、2020年につくば市を訪れた観光客は、前年比で約4割減の272万9000人にとどまり、観光業は打撃を受けてきた。この状況下、「コロナ後」を見据え、同市観光推進課の兼平勝司さんは、県内外の観光客への呼びかけと共に、国外からの外国人観光客の取り込みにも力を入れたいと話す。
つくば市ではかねてより、「Guidoor(ガイドア)」などの多言語観光情報サイトを通じて、外国人観光客へ呼びかけてきた。観光案内所には、英語で対応可能なスタッフが常駐し、広域の案内を提供できる場所として、日本政府観光局(JNTO)認定外国人観光案内所の「カテゴリー2」の認定を受けてきた。
今回のリニューアルでは、英語に応対する常駐スタッフの他に、設置されたタブレット画面に、オンラインで実際の通訳者を呼び出し対面で会話が可能な、オンライン映像通訳サービス「みえる通訳」を無料で利用できる。同サービスは、手話を含む14言語に対応可能だ。
また、案内所内に設置された幅1.5メートルほどのタッチパネル式モニターでは、飲食店や宿泊施設などの周辺情報が掲載され、日本語、英語、中国語3カ国語に対応する。
当事者の意見を踏まえたバリアフリー
観光推進課の兼平さんは「障害者や高齢者などサポートを必要とする観光客への対応にも力を入れている」と話す。案内所へのスロープ入り口には、車椅子での目線の高さにインターフォンが設置され、必要な場合、それを通じて係員に要望を伝えることができる。また館内は、車椅子でも動きが取りやすいよう動線に広さが設けられ、多目的トイレは、障害当事者の意見をもとに、オストメイト用設備やユニバーサルシートなど、必要な設備を設置した。

コロナ禍が3年目を迎える。3月21日にはまん延防止等重点措置が解除された。一方で、茨城県内の感染者数は一進一退が続いている。
つくば観光コンペンション協会は、密を避けて、安心して春の筑波山で自然を満喫できるよう観光客への呼びかけを始めている。「春の筑波山、始動です」と銘打ち、今回のリニューアルオープンに合わせたキャンペーンを26日からスタートした。観光案内所前の特設ブースでは、筑波山捺(お)し巡り御朱印「弁慶七戻り」や筑波山登頂記念手ぬぐいスタンプラリーなどの企画を説明している。詳しくは同協会ウェブサイトで。(柴田大輔)