月曜日, 7月 7, 2025
ホームスポーツ今季はプロへ6選手 筑波大蹴球部が合同記者会見

今季はプロへ6選手 筑波大蹴球部が合同記者会見

筑波大学蹴球部からプロサッカーチームへ加入する6選手の合同記者会見が27日、つくば市天王台の同大学会館特別会議室で開かれ、各選手が来季への意気込みなどを語った。今年は6人中5人がJリーグ1部のチームに進むなど、日本のプロサッカー界における大卒選手の存在感がいっそう高まりそうだ。

プロに挑む6選手の抱負

清水エスパルスに内定した山原怜音選手は、大学ではサイドハーフやサイドバックとしてゴールやアシストを量産してきた。「清水では持ち味の攻撃力を生かして多くの試合にからみ、クラブの勝利のため日々努力したい」と語る。両足からの精度の高いキックが持ち味で「クロスやミドルシュートなど得点に直接結び付くプレーをしたい。どこで出てもチームの勝利に貢献できると思うが、一番強みがあるサイドバックで主にやりたい」と意気込む。

柏レイソルに加入内定の加藤匠人選手は「巧みな技術と鋭い観察力の頭脳派ボランチ」とのチーム評。今季は大学と並行し、柏の特別指定選手としても活動してきた。「柏は小5から高3まで7年間過ごした愛するクラブ。幼いころからのプロ選手への夢がかない、責任と覚悟が増してきている」。目標はクラブのレジェンドである大谷秀和主将を超えること。「大谷選手は小学生のときからのあこがれ。今の柏のボランチには球際に強い選手がそろっているが、その中でポジションを勝ち取りたい」

角田涼太朗選手は今年7月、横浜Fマリノスでプロ選手としてのキャリアをスタートさせている。「半年間マリノスでプレーし、自分の決断は間違ってなかったと胸を張れる。来年は勝負の年。自分のプレースタイルを順応させ、自分にしかできないプレーをしたい」武器は対人の強さと正確なキック。左利きでセンターバックとサイドバックの両方をできる希少な選手だ。「ビルドアップで相手がプレスをかけにくい利点を生かし、自分の持ち味である攻撃の起点となるパスを供給したい」

井川空選手は北海道コンサドーレ札幌に内定。「高い守備力と正確な技術で試合の流れを引き寄せる」とされるユーティリティープレーヤーで、大学ではボランチ、センターバック、サイドバックを務めた。「札幌ではボランチで勝負したいが、どのポジションで試合に出ても自分の力を100パーセント生かし、チームに勝利をもたらしたい。ピッチを広く使える展開力や運動量などダイナミックさが取り柄。チームのため献身的に戦い、ボールを刈り取る姿を見てほしい」

小林幹選手はシンガポールプレミアリーグのアルビレックス新潟シンガポールに内定。「U23のチームなので1年がリミット。その間にどれだけ成長できるかが試される。逆輸入され、この5人と同じJリーグのピッチに立つことが目標」。フォワードからボランチまで攻撃的ポジションは全部経験があるが、クラブからはボランチとして期待されているという。「全試合フルタイム出場し、攻守に圧倒的な存在感を放つことが必要。小林のチームと言われるくらいになりたい」

森海渡選手は柏レイソルに内定。今は大学3年だが角田選手同様、蹴球部を退部してのプロ入りとなる。「大学で4年間プレーする選択肢もあったが自分のキャリアを見据え、もっと上へ行きたいと決断した。この決断をして良かったと思えるようになりたい」。今季関東大学リーグ1部で14ゴールを挙げ、トップスコアラーに輝いたストライカー。「控え目だが来季目標は5ゴール。FWは結果が全ての世界。スピードや得点感覚では負けてなく、一年目から活躍したい」

トップチームの選手やトレーナーら有志と共に=同

卒業を待たないプロへの道筋

近年は角田選手や森選手のように、大学卒業を待たずしてプロ入りする例が増えている。筑波大蹴球部の小井土正亮監督は「一昨年の上田綺世選手(法大→鹿島)らが道筋を作ってくれ、大学生でもこれほどのプレーができるという見本となり、戦力として考えてオファーしてくれている」と分析する。だが、選手として評価されたから即プロになれるといった甘い考えではいけないと指摘する。「学生として学業も十分やっていることが大前提。大学にサッカーだけをしに来ているようではプロとして通用しない。所属する部の仲間を納得させ、快く送り出してもらえるような努力をしてきたのか。そうでなくてはプロへ行っても応援される選手にはなれない」

例えば角田選手は、傍目には一足飛びにプロ入りしたように見えても、本人としては満を持してという思いが強いそうだ。昨年10月に横浜Fマリノスに内定し、特別指定選手としてプレーも経験したが、今季前半は学業に専念。「筑波大に進んだ意味は人間的成長やセカンドキャリアを考えて。だから学業をおろそかにしたくなかった。教育実習はさまざまな経験ができるのでぜひ行きたかったし、そのタイミングが被ったので半年間の猶予をもらった」

森選手もまた入学時からプロキャリアを見据え、目標高く取り組んできた。1年次から積極的に授業に出て、3年で卒業に必要な単位はすべて取得。教育実習だけはあきらめたが、これは後から好きなタイミングで行くことができる。小井土監督も「選手として飛びぬけた能力を発揮し、大学ではやり残したことはないと思えるほどの活躍を見せたのだから、さらに上を目指したいという思いが芽生えるのは自然なこと。学生の本分とサッカー選手としてのキャリアとの間で何が大事か考えてあげ、できる状況にあるならトライするという選択も指導者として尊重したい」と巣立ちを温かく見守る。(池田充雄)

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

コメントをメールに通知
次のコメントを通知:
guest
最近NEWSつくばのコメント欄が荒れていると指摘を受けます。NEWSつくばはプライバシーポリシーで基準を明示した上で、誹謗中傷によって個人の名誉を侵害したり、営業を妨害したり、差別を助長する投稿を削除して参りました。
今回、削除機能をより強化するため、誹謗中傷等を繰り返した投稿者に対しては、NEWSつくばにコメントを投稿できないようにします。さらにコメント欄が荒れるのを防ぐため、1つの記事に投稿できる回数を1人3回までに制限します。ご協力をお願いします。

NEWSつくばは誹謗中傷等を防ぐためコメント投稿を1記事当たり3回までに制限して参りましたが、2月1日から新たに「認定コメンテーター」制度を創設し、登録者を募集します。認定コメンテーターには氏名と顔写真を表示してコメントしていただき、投稿の回数制限は設けません。希望者は氏名、住所を記載し、顔写真を添付の上、info@newstsukuba.jp宛て登録をお願いします。

0 Comments
フィードバック
すべてのコメントを見る
スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho




spot_img

最近のコメント

最新記事

背水の陣で臨む 今年の土浦の花火《吾妻カガミ》208

【コラム・坂本栄】昨年の土浦の花火(正式名は土浦全国花火競技大会)は、予定日(11月2日)が降雨予報で中止になり、代替日(同3日と9日)に延期しようとしたところ、周辺道路や会場周辺の警備体制が両日とも確保できず、全日程で中止に追い込まれた。実行委員会(委員長・安藤真理子土浦市長)の運営体制に花火ファンや関係業者から批判が出たことから、土浦市は今年の大会(11月1日、代替日8日)は背水の陣で臨む。 昨年大会では3つのミス 私はコラム198「…欠けていたリスク管理」(2024年12月16日掲載)で昨年の大会運営上の問題点を三つ指摘した。「曖昧だった延期日の警備手配」「無駄だった花火興業中止保険」「実行委に呼ばれなかった議長」の3点だ。詳しくは上の青字部をクリックしてもらうとして、以下のように要約できる。 ▼警備体制の不備:予定日2日の警備体制は警備会社と契約して500人近く確保してあったものの、代替日の警備については契約しておらず、延期になった場合は「相互に協議する」と曖昧になっていた。警備会社は人手不足で市の確保要請に応えることができず、市としてもプロの警備抜きでの大会は危険過ぎると判断、代替日への延期を見送った。 ▼中止保険が不発:この種のイベントには興業中止保険をかけ、悪天候などで中止に追い込まれた場合、その準備などに使った経費を損害保険会社に払ってもらうのが常識。土浦市もこの保険に入っていたが、契約には「延期日有り」条項が入っていた。ところが、市は代替日に延期せず全日程を中止にしてしまったため、イベント保険を受け取れず、市は多額の追加出費を迫られた。 ▼議長抜きの決定:大会中止(11月1日午前発表)を決めた実行委(10月31日夕方開催)に、実行委メンバーの市議会議長が呼ばれなかった。混乱の中、事務局が議長に連絡することを忘れたからだ。決定プロセスから外された議会はこれに怒り、定例議会で市側のミスを追求した。 今年は失敗が許されない 今年の土浦の花火は第94回になる。同時に市は「土浦の花火100周年記念」とも謳(うた)っており、今年の大会にはかなり力が入っている。昭和14年(1925)の第1回から数えると確かに1世紀。先の大戦や市街地洪水などで6回中止されており、通算ではその分マイナスになる。100周年と大見えを切った手前、土浦市としては昨年のような失敗は許されない。そこで、土浦市・花火のまち推進室長の菊田さんに準備状況を聞いた。 警備体制は、予定日(1日)だけでなく代替日(8日)についても警備会社と契約を結び、代替日の要員も確保する。このため、昨年は1日分だった警備会社に払う経費(約1800万円)が今年は2倍になる。代替日を従来の2日でなく1日に減らしたのは、警備費用を抑えるためだ。一方、記事「順延は1日のみ…」(5月26日掲載)にあるように、有料観覧席の値上げで収入増も図る。 また、予定日に大会を実施でき、代替日の警備が不要になった場合、契約額の一定割合を減額するよう警備会社と交渉している。警備会社は代替日用に確保した要員を別の仕事に回せることを理由に挙げ、市としては割引率の最大化を図る。経費節約のために代替日の割引率をいかに大きくするか。予定日の契約額も含め、警備会社との交渉は面白くなりそうだ。 花火興業中止保険については、「延期日有り」を踏まえ、予定日中止の場合は代替日にトライする。今回大会の予算書を見ると、役務費(保険料、ゴミ処理費など)が昨年大会の2倍以上計上されており、抜かりはないようだ。また、大会中止などの重要事項は、市長+副市長+市議会議長+商工会議所会頭(観光協会会長)の4人に必ず諮ると運営マニュアルに明記した。議会対策は万全らしい。(経済ジャーナリスト)

土浦湖北、初戦を突破【高校野球茨城’25】

第107回全国高校野球選手権茨城大会は2日目の6日、ひたちなか市民球場で1回戦が行われ、土浦湖北は磯原郷英と対戦、3ー0で勝ち初戦突破を果たした。  6日 1回戦 第3試合 ひたちなか市民球場磯原郷英 000000000 0土浦湖北 00200001× 3 土浦湖北は先発したエース矢野陽仁が持てる力を発揮し、磯原郷英打線を完璧に抑え、3回までランナーを許さなかった。打線は3回裏1死後、2つの四球とヒットで1死満塁のチャンスに、高橋颯太郎が変化球を上手く転がしセーフティースクイズを決め先制。続く奥畑優梧がライトへの犠牲フライを放ち2点をリードした。 矢野は、5回に初ヒットを許すも、カーブ、カットボール、フォークを巧みに使い分け要所を抑える。8回には1死1、2塁とこの試合初めてのピンチを迎えるが、後続をきっちり抑えた。 その裏、8回2死2塁で斎藤大樹がタイムリーツーベースを放ち1点追加。矢野は「最初から完投するつもりでいた」と9回もマウンドに上がり、2死2塁でセンター前ヒットを許すも、センター高橋の見事な返球で2塁走者をホームで刺し試合終了。2年ぶりに初戦を突破した。  土浦湖北の土佐一成監督は「矢野は3年間で1番出来が良かった。最後まで投げられたのが勝因。守備も含めて、ランナーを出しても粘り強く守ってくれた」とエース矢野をたたえた。 柿沼颯馬主将は「昨年はエラーもあり初戦敗退して悔しい思いをしたので初戦に勝てて良かった。次の対戦は関東大会に出場した藤代。力は向こうの方が上だが初戦を勝った勢いのまま挑む」と力を込めた。 9回を1人で投げ抜いた矢野は141球を投げ、被安打5、10奪三振を奪った。矢野は「調子が良く、追い込んでからはスライダーとフォークで三振を取りに行きコースを意識して投げた。3年生最後の大会で勝つことが出来てうれしい。次の藤代戦も自分の持てる力を発揮して勝ちたい」と意気込みを語った。 スタンドでは土浦湖北のチアリーダーと応援団50人、OBらが熱い声援を送った。(高橋浩一)

土浦一、初戦突破できず【高校野球茨城’25】

第107回全国高校野球選手権茨城大会は2日目の6日、J:COMスタジアム土浦の第1試合で土浦一が茨城と対戦。土浦一は2-6で敗れ、初戦を突破できなかった。 6日第1試合、J:COMスタジアム土浦茨 城 200 110 020 6土浦一 001 001 000 2 土浦一は9四死球4失策とミスが目立ち、ミスが失点に直結した。打線は相手投手の130キロを超える直球とスライダーに対応できなかった。荒木理行監督は「相手のミスのない守備と投手力に、チャンスをつくらせてもらえなかった。守備の強化が課題。この経験を次に生かしたい」と唇をかんだ。 土浦一の先発は2年生の松橋隆太郎。土浦一付属中の出身で、去年まで中学生を指導していた荒木監督とは付き合いが長く、厚い信頼関係で結ばれている。「今日は緊張して汗もかいていたので、長いイニングは難しいかもと思っていた」と荒木監督。「初回はコントロールが定まらず、思ったところへ投げられなかった。割り切ってど真ん中へ投げられればよかったが、真っ向勝負にひるんでしまった」と松橋。初回、3四死球で1死満塁から、適時打で2点を先制された。 3回裏には土浦一が反撃。8番・日下部勇の右越え二塁打と9番・星田侑希の送りバントで1死三塁とし、1番・清遠健二の遊ゴロで1点を返した。「ショートとセカンドが下がっていたので、低く強い打球で間を抜き、確実に1点を返そうと考えた。打ったのは真ん中低めのスライダー。ヒットで出られれば良かったが最低限の結果を出せた」と清遠。 しかし4回表は茨城が足でかき回して追加点。1死二塁の場面、左前打からのバックホームで走者はいったん三塁にストップするが、打者走者が二塁を狙ったため捕手が二塁に送球、この間に三走が再スタートを切り、本塁を陥れた。茨城はこの後二死満塁からも、二走が飛び出して牽制を誘うが、松橋は落ち着いて対処し、ホームに送球して三走のホームスチールを封じた。 6回裏、土浦一は相手投手の乱れに乗じて2死一・二塁とし、5番・増田勇翔の適時二塁打で1点を追加。増田は前の打席でストレートを打ちあぐねたので、この打席ではスライダーに狙いを切り替えたという。「真ん中のスライダーを迷いなく振り抜いた。左翼ライン際に落ちたので一気に二塁へ向かった」との振り返り。 その後土浦一は、7回と9回に走者を出すがどちらもダブルプレーでチャンスを潰し、得点を伸ばせず。8回表には3人目の白根大輝が捕まり、茨城に2点を加えられ大勢が決した。「最後まであきらめない気持ちはあったが相手が一枚上だった。スタンドから支えてくれた1・2年が胸を張れるようなプレーがしたかった」と清遠。増田は「この大会を目標に全員が練習の成果を出そうと取り組んできた。最後までこの仲間でやれて良かった」と振り返った。(池田充雄)

「戸籍」作り14年間調査 シジュウカラの暮らし知る企画展 筑波実験植物園

国立科学博物館 筑波実験植物園(つくば市天久保、遊川友久園長)で5日から、企画展「シジュウカラの社会ー鳥の眼で見る植物園」が始まった。同園内のシジュウカラの暮らしをつぶさに知ることができる展示で、餌となる昆虫や天敵の蛇、タカなど、園内に生息する多様な生き物との関係を通じて、同植物園を新たな視点で見るきっかけとなる展示でもある。園内で14年間、調査が続けられてきた。企画を担当する同館の濱尾章二名誉研究員は「2012年から続けてきた研究の成果を見ていただきたい」と思いを込める。 ひなから生涯を追う シジュウカラは体長14センチ、体重14グラムほどの大きさ。手のひらに乗るくらいの小型の鳥で、市街地、住宅地など全国各地で見ることができる。近年の研究では、異なる意味を持つ鳴き声を⽂法に従って組み合わせ、⽂章をつくりコミュニケーションをとっていることが知られている。 同園では濱尾さんが中心となり、2012年から園内に30個の巣箱を設置しシジュウカラの観察をスタートさせた。現在は36個の巣箱を約50メートル間隔で設置し、つがいから生まれたひなを1羽ずつ把握しながら「戸籍」をつくり、それぞれの成長の過程と共に、次の世代を生み出す様子を観察し続けている。 死別により伴侶変える シジュウカラは、オスとメスがつがいとなり子育てをする「一夫一妻」。他の鳥類でも見られる繁殖形態で、オスとメスが協力して巣を作り、抱卵、餌やり、ひなの世話などをする。主に3月から5月にかけて繁殖期を迎え、中には年に2回、繁殖するつがいもいる。一度の産卵で8から10個の卵を産む。ひなは40日ほどで巣立っていく。 これまでの研究でわかったのは、「一夫一妻」のシジュウカラが伴侶を変えることがあることだと濱尾さんはいう。生まれてから生育の過程で毎年半数の個体が、天敵の蛇やタカに襲われるなどして死んでいく中で、死別によって相手を変えていることがわかったのだと話す。これまで観測してきた中で最も長く生きた個体は7年だった。大半が、卵や孵化して間もなく、巣の中で天敵に食われるなどして1歳未満で死んでしまう。近年は、増え続けるアライグマも天敵の一つに加わった。 園内に二つの「名家」 こうした過酷な環境を生き抜く中で、4代にわたり、95羽を巣立たせた2つの家族がいる。約8年前から継続して観察している植物園が誇る「名家」だ。2024年には両家の間でつがいが生まれ、親族関係になったことが確認されている。 濱尾さんは、「シジュウカラは身近なところにたくさんいて、非常に調べやすいのが特徴。特に巣箱を使うと、生態を細かく観察できる。見るほどに、つがい関係や親子関係などを追跡できるのも魅力」と話す。また「今回は、植物園で開催する鳥の展示。鳥が好きな方だけでなく、植物に関心がある方、研究に関心がある方などにも見てもらえるような展示にした。展示をきっかけに、お子さんにも研究の面白さを知ってもらいたい」と思いを込める。 教育棟と研修展示館1階、2階の3会場で企画展が開かれている。教育棟では植物園での14年間にわたるシジュウカラ研究の成果を記したパネル展、研修展示館1階ではパネルや標本、実際に生きている昆虫の展示などを通じてシジュウカラと関わる植物園内で見られる動植物の生態について展示している。同2階では、中高生による鳥研究ポスターや、研究者の研究方法などが紹介されている。(柴田大輔) ◆企画展「シジュウカラの社会―鳥の眼で見る植物園」は5日(土)から13日(日)、つくば市天久保4-1-1、国立科学博物館 筑波実験植物園で開催。開園時間は午前9時から午後4時30分(入園は午後4時まで)。入場料は一般320円、高校生以下と65歳以上、障害者などは無料。会期中、7日(月)と13日(日)午後2時からは、濱尾さんによる鳥類学研究にまつわる講座が開かれる。研修展示館2階の「観察、研究への誘い」は8月31日まで開催される。詳細はイベント公式ホームページへ。