筑波大学教授が強制わいせつ容疑で7日、つくば警察署に逮捕されたとして、同大は同日、記者会見を開き「大学としてこのたびの事態を極めて重く受け止めています。被害者の女性に対し心からお詫びします」と謝罪した。
逮捕されたのは生命環境系長の男性教授(61)。今年4月から9月にかけて同大の研究室で、20代の女子学生の胸などを複数回触ったとされる。
同大によると、被害学生本人から9月28日、同大のハラスメント相談センターに「先生の研究室でセクハラ行為を受けた」などの相談があった。
10月11日、加藤和彦副学長に報告があり、加藤副学長は同日、被害学生の話を聞いた上で、男性教授に対し、被害学生とは接触せず電子メールなども送らないよう申し渡した。
その後11月2日から同大懲戒審査委員会が、双方から聞き取り調査などをしていたという。同大は、男性教授がわいせつ行為を認めたかどうかについては調査中だとしている。
一方、その後も男性教授は、他の学生に対し教育・研究の指導業務を行っていた。
男性教授は1998年、筑波大に赴任し、今年4月、生命環境系長に就任した。教員と研究生約300人を束ねる立場だったという。
加藤和彦副学長は「本学の教員が強制わいせつ容疑で逮捕されたことは誠に遺憾で、大きな衝撃を受けている。国立大学法人の教員という立場の者が、構内でかかる行為を行ったことは許されざること」とし、今後、詳細が明らかになった段階で厳正な処分を行うとしている。
同大は「これまでも法令順守や職員倫理について指導を徹底してきたが、このたびの事態を受け、全学を挙げて更なる取り組みの強化を進める」としている。