つくば市の市街地にイノシシが出没している。11月初旬から12月初めに天久保4丁目、学園の森、天王台付近で相次いで目撃された。農村部ではイノシシによる農作物被害が大きな問題になっているが、街中でイノシシが目撃されるのは同市で初めてだ。市や警察は連日パトロールを実施している。現時点で被害の報告はない。
市鳥獣対策・森林保全室によると、11月4日、松塚と古来で目撃された。その後、7日に筑波大学近くの天久保4丁目の住宅地で目撃され、20日と21日には学園の森の商業施設周辺で目撃された。11月25日から12月4日には天王台で目撃された。
大きさなどは不明だ。これまで市内各所で目撃されたイノシシが同じ個体なのか、別の個体なのかなども分かっていない。
目撃場所付近では、市と警察などが巡回を続けているほか、学園の森付近では目撃場所近くにわなを設置している。3日までにまだ捕獲されていない。
「初期段階の対策重要」

つくばの街中にどうしてイノシシがいるのか。農研機構畜産研究部門 動物行動管理研究領域の平田滋樹上級研究員は「いつ、どこから来たのかは分からないが、イノシシは平地の休耕地や平地林、やぶなどが好適地。つくばは市街地でも豊かな自然が広がっているので、市街地でイノシシが目撃されても不思議ではない」と話す。平地林ややぶなどで、ススキやクズの根っこ、ドングリなどを食べているという。
目撃した場合の対応については「イノシシは警戒心が強い。石を投げたり、犬をけしかけたりなどは絶対せず、その場からそっと立ち去ってほしい」と話す。
一方「初期段階でどれだけ早く対策をとれるかで、その後の増え方が変わってくる」とし、住民ができることとして「目撃したら、日付けと時間、どっちに行ったかをメモし、行政に通報してほしい」とする。情報がたくさん集まれば集まるほど、居場所を絞り込むことができる。
さらに、えさを置いたり、飲食容器のごみを捨てると知らず知らずのうちに餌付けになってしまったり、人を恐れなくなってしまうので、餌付けやポイ捨てをしないことが重要だと強調する。
イノシシはどこに食べ物があったか覚えていて、目撃場所周辺に再びやって来ることがあるという。草が茂っていると茂みに隠れて、急にとび出してくる恐れがあるので、目撃場所付近では草を刈って茂みを減らすことなども対策の一つになるという。
市内では2018年1月、同市沼田のつくば霞ケ浦りんりんロードで住民2人が相次いでイノシシに襲われ、けがをする事故が発生している。
つくば市内の市街地でイノシシを目撃した場合の連絡先は以下の通り。
市役所鳥獣対策・森林保全室 電話 029-883-1111
つくば警察署 電話 029-851-0110