土曜日, 3月 21, 2026
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土浦一高付属中の人材育成 《令和楽学ラボ》16

【コラム・川上美智子】今年度より中高一貫校となった土浦第一高等学校付属中学校を先日、視察しました。土浦一高は、卒業生の皆様であればよくご存知のように、県南の最難関県立高校であり、このほど設立された付属中も同様に、難関受験を突破した生徒が集う学び舎(や)です。

学校案内には、勉学にいそしみ、友と交流し、高い志と社会の規範となる、自負・自尊・矜持(きょうじ)の「ノブレス・オブリージュ(地位の高い人の義務)の精神」をもって学校生活を送ることが掲げられ、付属中の教育にもこの精神と、目の前のことに全力で挑戦する「一高スタイル」の追求、すなわち6年間を通じて日々の授業、部活動、学校行事をとことんやり抜くことを求めています。

さらに、卒業後、これからの社会が今よりも幸せになるため、日本のどこかで、世界のどこかで、自分が「役立っている」「支えている」「貢献している」と、自ら確信を持てる人材に育つことを願うとしています。

中澤斉(ひとし)校長先生からは、次世代で活躍する礎(いしずえ)をつくるGLP[グローバルラーナーズ(広い視野で学ぶ人)プロジェクト ]の特色ある取り組みについてご説明いただきました。GLPは「知とつながる」「人とつながる」「社会とつながる」の3つの構成から成ります。

「知とつながる」の1つは通常より10分長い60分授業とし、生徒相互で授業内容を振り返る「ピア・レビュータイム」を設け、思考力・判断力・表現力の強化を図るものであり、もう1つは「+English(プラスイングリッシュ)」で全ての教科で自分の考えを英語で表現する英語の発信力を磨くものであります。

「人とつながる」は、生徒主体、生徒が主役の交流活動で、グループで企画する修学旅行や水戸一高付属中との『土水交歓会』などが予定されています。「社会とつながる」は、卒業生との『土一ネットワーク』を活用した探究活動で、プレ海外探究のための国内英語キャンプや、探究活動総まとめの卒業研究発表会のプレゼンなどが企画されています。

授業を楽しむ余裕の生徒

4月に入学したばかりの中学1年生の授業を見学させていただきましたが、社会の授業では、生徒も先生も一体となってICT(情報通信技術)を駆使してグループごとの熱気あふれる真剣な取り組みに、そして英語の授業では短期間の間に立派に英語で自分を表現できるようになった生徒たちの姿に、人材育成の神髄を見た思いがしました。

それでいて、授業を楽しんでいる生徒の余裕の姿も見ることができました。多分野への学びのモチベーションを上げ、学びの質改善に取り組む先生方の熱意にも圧倒されました。

校舎は今までの高等学校の教室をそのまま使用しているため、きれいとは言い難いのが残念でしたが、茨城の全ての子どもたちにこのような学びの機会を与えることができたなら、もっともっと子どもたちの未来は明るくなるだろうなと強く感じました。

最後に、国の重要文化財である旧校舎を見学させていただき、創立124年の歴史の重みも実感し、充実した視察の時間となりました。(茨城県教育委員、茨城キリスト教大学名誉教授)

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