月曜日, 5月 16, 2022
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被災地に駆けつけPCR検査 筑波大、災害医療の水素燃料バス開発

被災地に駆けつけ、自前の電源で1日2000人以上のPCR検査ができる災害医療用の水素燃料電池バスを、筑波大学医学医療系感染症内科学の鈴木広道教授とシステム情報系の鈴木健嗣教授らが開発した。全国で初めて。

トヨタの水素燃料電池大型バス「SORA(ソラ)」の車内を改装し、大手検査センターと同等の高性能なPCR自動検査機器を搭載した。検体を受け付けてから約40分で結果が判明し、通信機能を備えたバスからメールで検査結果を通知する。新型コロナウイルスのほか、ノロウイルスやインフルエンザなど、感染症を引き起こす様々なウイルスの検査ができる。

PCR検査機器が搭載されたバス車内

感染症の流行を防ぐため避難所でPCR検査をしたり、被災地に入る災害ボランティアのPCR検査をするなどを想定している。医療機関や検査センターが停電に見舞われた際に駆け付けたり、ドクターカーとして診療したり、マイナス30度まで冷却できる冷凍庫でワクチンを運び、被災地で接種することなどもできる。

バスの発電機能を生かして避難所に応急の電源を供給したり、平常時には、静かで振動が少ない特性を生かし、睡眠障害の検査をする車として活用するなども想定している。

まずは性能検証の実証実験

鈴木広道教授は「(水素燃料電池バスは)静かで、振動が少ないからこそ検査ができる」と話す。被災地ではピペットなどの検査器具が手に入らなかったり、検査技師が確保できないことも想定されることから、使い捨てのスポイトなど、だれでも使える検査器具のみを使い、簡単に検査ができるようにした。

内閣府総合科学技術・イノベーション会議の戦略的イノベーション創造プログラムの一つとして実施されている。2021年度の事業費は6億7000万円。水素燃料電池バスは1台約1億2000万円、搭載するPCR検査機器は約2000万円という。

来年3月まで、水素ステーションから半径25キロ圏内などに出向き実証実験を展開する。土浦保健所でPCR検査の想定試験をしたり、県外で開催される1000人規模のイベント会場でPCR検査の実証実験をしたり、県の防災訓練に参加するなどして性能などを検証する。

ほかに、狭い場所でも行き来できるマクロバスのPCR検査車も開発する予定で、大型バスとマイクロバスを併用した実証実験なども予定している。

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