つくば市は29日、公営児童クラブに勤務している非常勤職員のうち、通勤手当の支払い対象ではない12人に、昨年4月から今年9月まで1年6カ月間、通勤手当を計55万4055円過払いしていたことが分かったと発表した。
市こども育成課によると、自宅から職場までの通勤距離が片道2キロ未満の職員の場合、条例で通勤手当てを支給しないと定めている。規定にもかかわらず、市内にある1カ所の公営児童クラブで、通勤距離2キロ未満の非常勤職員12人に対し、片道2キロ以上5キロ未満の非常勤職員に支給される日額215円の通勤手当てを支払っていた。
過払い額は2020年度の1年間が11人に対し計35万7115円、21年度の6カ月間が12人に対し計19万6940円で、1年半で1人当たり約1万7000円から約7万円を過払いしていた。
この公営児童クラブで11月から新たに非常勤職員を任用することになり、準備を進める中で、本来は支給対象でない職員に交通費を支払っていたことが判明した。過去にさかのぼって調べたところ、昨年4月から過払いがあったことが分かった。19年度までは条例の定め通り支払っており、過払いはないという。
市は今後、過払いが分かった12人を個別訪問し、謝罪し説明した上で、過払い分の返金を求める。
さらに、ほかに誤りがないか、市内の児童クラブと児童館計28施設約270人を対象に、通勤手当の支給状況を改めて調べる。
再発防止策として市は、市内の児童クラブ及び児童館に対し、通勤手当に関する条例を再確認させ、算出の際は複数の職員でチェックするよう指導するとしている。