つくば市酒丸で農業を営む中野一秀さん(72)が、新しい市民農園の開設を目指している。プログラマーでもある中野さんが開発した栽培支援アプリが、野菜づくりを一から教える。
クラブハウスもつくり、交流や情報交換を通して、自然と調和しながら豊かに過ごすコミュニティーづくりを目指す。2022年にオープンする予定だ。
3日、PRを兼ねたイベント「ハルファームキャンピング」が現地で催され、野菜や焼き菓子、アクセサリーなどを販売するテントが並んだ。野菜収穫体験、せんべい焼き体験、工作体験コーナーも設けられ、大勢の家族連れでにぎわった。
市民農園は「ハルファーム」と名付ける。中野さんが飼育しているヤギ「ハル」の名前から命名した。約3500平方メートルの畑に、1区画10~15平方メートルの農園を200区画程度つくる。
栽培支援アプリはダウンロードし、どんな野菜を作りたいかを選ぶと、うねづくり、種まき、草取り、肥料のやり方、枝のせん定、収穫など、時期ごとに、どのような作業をしたらいいかを教えてくれる。栽培管理もできる。
農園では、マスコットのヤギ「ハル」とチャボが出迎える。クラブハウスにはシャワールームなどを完備するほか、コーヒーを飲んでゆったりした時間を過ごしたり、共同で利用できる調理場などもつくる予定だ。農機具なども貸し出す。
中野さんは「自然と共生しながら楽しく過ごす理想郷をつくりたい」と話す。(鈴木宏子)
◆市民農園予定地はつくば市酒丸元中東字新田前311ー2。オープンは2022年夏以降、利用料金は1区画(10平方メートル)月6000円程度を予定している。