月曜日, 4月 27, 2026
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米国発「私たち」の物語を中学校に つくばの障害者団体が寄贈

障害者団体「つくば自立生活センターほにゃら」(つくば市天久保)が2日、同市内の中学校・義務教育学校16校に『わたしが人間であるために―障害者の公民権運動を闘った「私たち」の物語』(現代書館)を寄贈した。アメリカの運動家で、世界的な障害者リーダーであるジュディス・ヒューマンさんの自伝本。重度の障害があっても自分らしく生活できる地域づくりを目指している同センター代表の川島映利奈さん(39)は、つくば市役所での寄贈式で「障害のある子とない子が小さい頃からともに過ごす大切さを感じてもらえたら」と話した。

「分離こそ差別」

ジュディスさんは障害のために学校から排除され、「なぜ友達と同じ学校に行けないのか」と疑問に思った経験から、障害を理由に学ぶことや働くこと、地域で暮らすことから排除される社会と闘ってきた。障害が医学的な問題ではなく、人権の問題として扱われるために、1970年代からアメリカの法制度の整備に尽力した。

障害女性としての葛藤を抱きながらも、障害者が「人間であるために」当たり前の権利を獲得すべく、仲間とともに闘ってきた彼女の半生が記されている。

日本語版は2021年7月に刊行された。 四六判336ページ、2750円(税込)。翻訳に当たった曽田夏記さんは、都内の自立生活センターの職員であり、自身も障害を持ち、地域での障害者支援や全国での権利擁護運動に従事する。訳者あとがきの中で、曽田さんは「差別を受け、人間として扱われず、障害者の公民権運動を始めざるを得なかった障害者自身が語るストーリーを日本にも伝えたかった」と記している。

川島さんは寄贈式で、「障害のある子とない子が小さい頃からともに過ごすことで、お互いを知り、認め合うことができる。本書で『分離こそ差別』と書かれているが、分離することでお互いを知る機会が減ることが一番の課題。これから社会を作っていく生徒の皆さんが、少しでも障害者の歴史や課題を知り、考えていくきっかけになれば」と話した。

生徒にも先生にも読んでほしい

贈呈式に参加した森田充教育長は、「私たちは一人ひとりの違いを尊重し、互いに支え合って生きていける社会を作ることができる子どもたちを育てたいと思っている。本書には主人公が決して後ろ向きにならずに生きていく姿が描かれていて、生徒だけでなく先生にも読んでほしい」と感謝を伝えた。

寄贈された本は近日中に各学校に1冊ずつ配布される予定。同センターは2年前に、同じ志を持って東京で活動している重度障害者、海老原宏美さんの著書『わたしが障害者じゃなくなる日―難病で動けなくてもふつうに生きられる世の中のつくりかた』(旬報社)を、つくば市内の小学校・義務教育学校に寄贈している。(川端舞)

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