広島に原爆が投下された8月6日午前8時15分に合わせて鐘をつく草の根の平和行動が6日、つくば市内の3寺院で行われた。北条の宝安寺、栗原の北斗寺、島名の妙徳寺の3カ所に、保育園児から80代まで計約50人が集まり、一人ひとり鐘をついて、核兵器のない平和な世界を祈った。
新日本婦人の会つくば支部(横井美喜代支部長)が呼び掛けた。今年1月、核兵器禁止条約が発効したのを受けて、原水爆禁止世界大会実行委員会が世界に呼び掛けている草の根の「平和の波」行動の一環という。
宝安寺には、幼いころ戦争を体験した北条の田村重子さん(78)、武守ひとみさん(78)ら10人が参加した。田村さんは、シベリアに抑留されていた父親を終戦後の1946年に亡くした。33歳、傷病死だった。「父がどんなにつらい思いをしたのか、今も父のことを考えると涙が出てくる。平和がどんなに大事か、戦争は絶対してはいけない」と話した。
市内では10年ほど前から、市民らが寺院や教会などの鐘をついて平和を祈る行動を行っているという。(鈴木宏子)